『返事はいらない』

<『返事はいらない』>
図書館で『返事はいらない』という宮部みゆき初期の短編集を、手にしたのです。
ストリーテラーの原点が見えるのではないかということで借りたわけでおます。


【返事はいらない】


宮部みゆき著、新潮社、1994年刊

<「BOOK」データベース>より
目次】
返事はいらない/ドルシネアにようこそ/言わずにおいて/聞こえていますか/裏切らないで/私はついてない

<読む前の大使寸評>
図書館で『返事はいらない』という宮部みゆき初期の短編集を、手にしたのだが・・・
ストリーテラーの原点が見えるのではないかということで借りたわけでおます。

借りたのは1991年刊の文庫本であるが、データ、画像は1994年のものです。

rakuten返事はいらない


巻末に茶木則雄さんという人が解説を述べているのだが、面白いので見てみましょう。
p277~279
<解説> 
 このページを開いて解説者の名前を見た途端、うっ、と呻いてページを閉じようとしたあなた、ちょっと待っていただきたい。確かに、今を時めく宮部みゆきの解説だったら書き手はいくらでもいるだろうに、よりによって・・・と顔を顰めて憮然とされているミステリー・ファンもいるだろう。

 しかし、寄席だって講談、落語の合い間には、曲芸や踊りで一服いれるじゃないですか。ミステリー界の“色物”と呼ばれるこの私、色物は色物なりに精一杯、やらしていただくつもりだ。染之介・染太郎師匠の域にはとうてい及びもつかぬが、しばしのご寛容、何とぞ最後までお付き合い願いたい。

 と、へりくだってみせたところで(ちっとも謙遜になってないなあ、私の場合。我ながらちょっと情ないぞ)、本書である。

 著者にとって二冊目の短篇集にあたる『返事はいらない』は、1991年10月、実業之日本社から刊行され、翌年1月、前作『龍は眠る』に引き続き二期連続直木賞候補に挙げられた話題作だ。話題作だなんて、いかにも芸のない書き方をしてしまったが、事実だから仕方がない。その年、1992年の日本ミステリー界の話題は、まさに宮部みゆきに明け、宮部みゆきに暮れたのである。

 3月には、『本所深川ふしぎ草紙』が吉川英次文学新人賞を、『龍は眠る』が日本推理作家協会長篇賞を受賞。ミステリー史に残る傑作『火車』を含め、1月から9月にかけて立て続けに6作の新作を発表し、年末には恒例の「週刊文春傑作ミステリーベスト10」で『火車』が見事一位を射止めた。それも他を大きく引き離しての、ぶっちぎりの一位であった。

 この年はいわば、宮部みゆきが全国区の人気を獲得した年であり、ミステリー界で「最も期待される若手作家」から「最も注目される実力派人気作家」へ、まぎれもなく変貌を遂げた年であった。本書はある意味で、そのさきがけとなった作品、と言ってもいいだろう。

 宮部みゆきがいかに傑出した作家であるかについては、もはや私ごときがここで繰り返す必用もないと思う。北村薫氏は、著者のバラエティに富んだ作風を箪笥にたとえ、どの引き出しにも優れた物語が入っていることから、「箪笥にもいろいろあるが、宮部みゆきは、桐の箪笥である」とその解説を締め括っているし(『我らが隣人の犯罪』、文春文庫)、北上次郎氏は宮部みゆきの<語りのテクニック>について、「どんな賛辞を並べてもまだ足りないだろう」と、彼女の資質と努力と誠意を賞讃している(『魔術はささやく』新潮文庫)。

・・・ここで、茶木則雄さんは「引用で枚数稼ぐ駄解説」という川柳を思い出しこれでストップしたそうです。

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