『AI VS.教科書が読めない子どもたち』3

<『AI VS.教科書が読めない子どもたち』3>
図書館に予約していた『AI VS.教科書が読めない子どもたち』という本を、待つこと8ヶ月ほどでゲットしたのです。


【AI VS.教科書が読めない子どもたち】


新井紀子著、東洋経済新報社、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
大規模な調査の結果わかった驚愕の実態ー日本の中高校生の多くは、中学校の教科書の文章を正確に理解できない。多くの仕事がAIに代替される将来、読解力のない人間は失業するしかない…。気鋭の数学者が導き出した最悪のシナリオと教育への提言。

<読む前の大使寸評>
追って記入

<図書館予約:(2/22予約、10/26受取)>

rakutenAI VS.教科書が読めない子どもたち



「第3章 教科書が読めない」で読解力について、見てみましょう。
p222~225
<何が読解力を決定するのか> 
 ここまで読んだ読者の方で、特に高校生未満のお子さんをお持ちの方は気になって仕方がないことでしょう。どうすれば、その「基礎読解力」が身につくのか、と。
 私たちもそのことに興味がありました。ですから、生活習慣、学習習慣、読書習慣などかなり網羅的なアンケートを実施しました。つまり、どのような習慣や学習が、読解力を育て、逆に損なう原因になっているかを調査したのです。

 まずは読書習慣。読書は好きか、苦手か。好きだと答えた場合にはいつごろから好きか、苦手な場合はいつごろから苦手になったか、直近の1ヵ月で何冊読んだか、好きな本のジャンルは文学かノンフィクションかなど、かなり細かく尋ねました。その結果、どの項目も能力値と相関が見当たらなかったのです。これはショックでした。当然、小さいころから読書が好き、と答えた生徒の読解力が高いだろうと期待していたからです。

 では、学習習慣はどうか。1日何時間家庭で勉強をしているか。塾には行っているか、家庭教師はつけているか。習い事はしているあ、それはスポーツ系か音楽系かなども尋ねました。なんの相関も発見されませんでした。
(中略)

 ご期待に添えなくて申し訳ないのですが、今のところ「こうすれば読解力は上がる」とか「このせいで読解力が下がる」と言えるような因子は発見されなかったのです。

 では、本当に、読書も学習習慣も読解力には何の影響もないのでしょうか。そこまで考えて、私は「はた」と思い当たりました。なにしろ、問1の「仏教問題」や問3の「幕府問題」に答えられない中学生です。アンケートの文そのものを正確に読めなかった可能性すらあります。さらに言えば、自分が読書が本当に好きなのか、数学が得意なのか、客観的に判断できていないのかもしれません!
 こうして、「基礎読解力を左右するのは何か」を、アンケートで明らかにすることを、私は諦めました。
 
 ここまで読むと「読解力を上げる方法なんてないんだ」と思うかもしれません。いいえ、そんなことはないのです。埼玉県戸田市では2016年以降、小学6年生から中学3年生まで全員がRST(リーディングスキルテスト)を受検しいているとお伝えしました。それだけではないのです。埼玉県では先生たちもRSTを受検します。なぜか。RSTでは問題を使いまわすので、例題以外の問題を公開しません。ですから、先生たちは自分でRSTを受検しないと、どんな問題が出題され、どうして生徒たちがつまづいたのか、わからないのです。先生が自ら受検するのは勇気が要るに違いありません。「もし、自分も解けなかったらどうしよう…」と心配になるでしょうから。

 実際に受検した先生方からは次のような感想をいただきました。
「実際にRSTをしてみるまで、教科書の文章を読むことがこんなに難しいこととは思いませんでした。解説を聞いてみるときちんと読んでいれば正解できたなと思う問題ばかりで普段いかにきちんと読んでいないかを痛感しました」

「日ごろいかに自分があいまいに文を読んでいるかを理解することができました。RSTの講義はとても興味深く、すべての教科において『教科書を読む』ことの大切さ、そしてそれに『国語』という教科がいかに深く関わりを持っているのかの自覚を持つことができました」


『AI VS.教科書が読めない子どもたち』2:新技術が人々の仕事を奪ってきた
『AI VS.教科書が読めない子どもたち』1:AIとシンギュラリティについて

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