『加耶から倭国へ』2

<『加耶から倭国へ』2>
図書館で『加耶から倭国へ』という本を、手にしたのです。
徴用工問題で、お互い上げた拳の下ろしどころがないような日韓関係であるが・・・
この際、日韓関係を古代史にまで遡ってみたいと思ったのです。


【加耶から倭国へ】


金達寿×平野邦雄、他著、竹書房、1986年刊

<「BOOK」データベース>より
古代史の焦点・加耶(かや)とは?朝鮮半島との関係を抜きに日本古代史は語れない。いにしえの天皇家はどこから来たのか。「任那日本府」なるものはどんな実態と意味を持っていたのか。「加耶(かや)」、それは閉ざされた日本の古代の扉を開くカギ。実際に研究者たちは加耶の古地から九州へと古代の道を歩いた。

<読む前の大使寸評>
徴用工問題で、お互い上げた拳の下ろしどころがないような日韓関係であるが・・・
この際、日韓関係を古代史にまで遡ってみたいと思ったのです。

amazon加耶から倭国へ

加耶諸国


「第三章 紀行座談」から、加耶諸国の実態について、見ていきましょう。
p95~98
<加耶諸国の実態と地域> 
Q:これから話題にしてゆく加耶ですが、私たちの教科書的な知識では、かつて朝鮮に三国時代があり、そこに「任那」という形で出てくるわけです。しかし、任那あるいは加耶というのは、正直申しまして、具体的なイメージがわかないんです。加耶の実態はどういうものだったんでしょうか。

金:韓国では加耶諸国といっているけど、一つの連合体だった。それで六加耶などともいっていいる。

山尾:その前の三世紀以前に弁韓というのがありますね。陳寿の『魏志韓伝』に弁韓一ニ国が辰韓一ニ国と雑居してるとあります。原史料がゴチャゴチャに書いてあったんで、陳寿が「雑居」していると解釈したんだと思うんですが。

金:言語も同じとかね。

山尾:「言語・法俗相似たり」。一ニ国が「弁韓」として一つにまとめられているのは、何か意味があると思うんですよ。楽浪郡の掌握の仕方ということも一つあるかもしれないけれど、洛東江流域に共通の何かのまとまりがあったんじゃないか。鮎貝房之進の説なんですが、動物の「馬」は、昔、朝鮮語でコマといったというんですね。

 全羅北道の益山の古名は「乾馬」とか「古麻」と出てきますが、これはコマの音を写したものらしい。つまり馬韓というのは益山を代表とする一括の仕方ということになります。漢語の「辰」には曙という意味がありますが、これは朝鮮語でセルです。これは『訓蒙字会』にも出てくるでしょう。慶州の古名「斯慮」「斯羅」はこの音を写したものだというんですね。

 それで鮎貝は、冠の一つである「弁」をカルといったということを根拠に、弁韓とは「加羅」すなわち金海を代表する一括の仕方だといってます。少し後には高霊の方を「任那加羅」「南加羅」などといいますが、古くは金海の方でしょうね。『魏志韓伝』に「狗耶」と出てきますから。

 全羅道は加耶の影響があるかも知れないけど、やっぱり弁韓というふうにまとまっていたことが大事だと思ってるんです。

金:全羅道というのは、百済となる前は弁韓一ニ国の中にも含まれるんじゃないかという気がするんです。

山尾:全羅道は含まないでしょう。

金:その前は何といったんでしたっけ。

山尾:馬韓。

金:馬韓五四国、それが後の百済ということになっていますが…。

西谷:全羅道に加耶の影響があるとおっしゃったけれど、その場合、現在の行政区域でいうと、全羅道の東辺の縁辺あたりがそうでしょうね。

山尾:河東郡の「タ沙国」なんか〇津江の両岸にまたがってるんでしょうね。加耶の一番西南の。

金:〇津江を越えると全羅道になる。今の行政区画では。
 加耶という地域は、例えば加耶諸国といわれた国々の間で、初めからわれわれは加耶であるというような認識はあったんでしょうか。後にはそうなったでしょうけど。

平野:金さんがおっしゃった、漢が百済、秦が新羅というのは時代を経て特色が鮮明になってきたもので、その過程を抜きにして亜流の学説が最初から機械的に分けてしまうのは賛成じゃないんです。というのは、弁韓は弁辰とも書きますが、言葉通り、弁韓と辰韓がかなり共通性が初期においては強かった。

 その時代、つまり三世紀から四世紀初めごろまでは、この両地域の正面が北部九州なので互いに合わせ鏡なんですね。『魏志倭人伝』なんかやるなら当然『魏志韓伝』、殊に「辰韓・弁辰伝」を克明にやる必要がありまして、発展の形態はよく似ていると思うんです。その後三国に分かれてからも倭の国家の発展段階は、百済とか新羅とかに非常によく似てますから、お互いに相応していたわけです。

『加耶から倭国へ』1

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