(気候の危機)アマゾンが二酸化炭素の荒野に 温暖化拍車

<(気候の危機)アマゾンが二酸化炭素の荒野に 温暖化拍車>
朝日新聞では1面トップで、また朝日デジタルでもアマゾンの大規模火災を報じています。
スクラップに勤しむアナログ老人としては、注目すべきテーマである。


(2019.9.15デジタル朝日からコピペしました)


 9日午後、南米ブラジルの北部パラ州。世界最大の熱帯雨林アマゾンの東部に位置する人口約10万人のアルタミラから、先住民保護区のバカジャへ車で向かう途中、木々の向こうから白い煙が見えた。

 煙が上がる場所に着くと、木々や下草が焼け落ち、くすぶる倒木や切り株から焦げた臭いが漂う。森の中に直径50メートルほどの「黒い穴」が開いたようだった。近くにも同じような「黒い穴」があった。

 地元住民によると、焼け跡を農地や牧場にする目的で、何者かが違法に伐採して火を放ったのだ。アマゾンには私有地と国有地が混在しているが、占有を続けて「自分の土地」と主張する人が後を絶たない。

 アマゾンは南米9ヵ国に広がる。広さは約550万平方キロ。ブラジルにはその約60%がある。例年7月~10月上旬は乾期で森林火災が多いが、今年は大規模な森林火災が頻発し、現在も続く。ブラジル国立宇宙研究所によると、1~8月の焼失面積は、ブラジル国内だけで4万3千平方キロ以上に及ぶ。九州より広く、昨年1年分を超えた。

 その要因に挙げられるのが、今年1月に就任したボルソナーロ大統領のアマゾン政策だ。低迷する景気を回復させると訴え、環境保護より開発を優先させた結果、違法伐採や放火の横行につながったと環境保護団体は非難する。特に地球温暖化への影響が心配されており、8月の主要7ヵ国首脳会議(G7サミット)では議長国フランスのマクロン大統領がアマゾン火災を主要議題に取り上げ、総額2千万ドル(約21億円)の緊急支援を決めたが、ボルソナーロ氏は受け取りを拒否した。

 内外の非難を受けて、ボルソナーロ氏は8月下旬、60日間の野焼き禁止令を出した。だが、野焼きで畑作を続けてきた人々は複雑な思いだ。バカジャに隣接する小村イタタでカカオ畑を持つジョアキン・シウバさん(54)は、「野焼きをしないと、私たちは生きていけない」と憤る。

 イタタは金を採掘するために来た人々が居着いてできたが、20年ほど前から金が採れなくなった。今では住民の多くは熱帯雨林を野焼きで畑に変え、農業を営む。シウバさんもその一人だ。「都会に出ても仕事はないが、ここには自分の畑があり、生きていける」

 アルタミラを拠点とする環境保護NGO「シングー・ビボ・パラ・センプリ(シングー川は永遠に生きる)」によると、アマゾン破壊の仕組みはこうだ。1.開発業者が貧しい人々を木こりに雇い、木材として輸出できる木を違法伐採して販売 2.輸出できない木も伐採して地元で安く販売 3.木がなくなると、放火する人が現れ、跡地を牧場や農地にする。同NGOメンバーのアナライジ・バルボザさん(50)は「この仕組みを変えない限り、違法伐採や森林火災はなくならない」と訴える。

 匿名で取材に応じた環境保護担当のブラジル政府職員によると、政府は広大なアマゾンを監視するため、衛星を使っている。だが近年、監視の目をすり抜ける手法が広がっている。大木の陰に隠れる低木から切り倒し、整地を済ませてから大木を伐採する方法だ。衛星では判別しづらく、見つけた時は手遅れという。

 バカジャでは複数の先住民の部族が暮らす。先住民の一つ、シクリン族のベベレ・シクリンさん(33)は、アルタミラの約600キロ南にある集落のリーダーだ。2年ほど前、政府のヘリコプターでバカジャ上空を飛ぶ機会があった。眼下に広がる眺望に驚愕した。バカジャを取り囲むように熱帯雨林がなくなり、黄土色の大地がむき出しになっていた。

 「狩猟採集の場である森が、侵略者に殺されている。バカジャを守るために侵略者と戦うしかない」(アルタミラ=岡田玄)

■二酸化炭素、車3060万台の1年分
 大規模な森林火災は地球温暖化を加速させる要因になる。熱帯雨林の減少を研究しているウッズホール・リサーチ・センター(米国)の推計では、ブラジルのアマゾン火災で今年1~8月、1億400万~1億4100万トンの二酸化炭素(CO2)が排出された。自動車2260万~3060万台が1年間に出す量に相当するとしている。

 日本の温室効果ガス総排出量の1カ月分前後(CO2換算)にあたる。

 植物は光合成で空気中のCO2を吸収し、炭素(C)を幹や枝にため、酸素を出す。同時に呼吸してCO2も出すが、アマゾンのように育ちきった森林だとCO2の吸収と排出がほぼ釣り合っている。「アマゾンの森林は炭素を貯蔵する機能が大きい。火災により、数百年かけて森林が貯蔵した炭素が(CO2などで)一気に放出されてしまう」。国立環境研究所地球環境研究センターの伊藤昭彦室長は語る。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書は、世界のCO2排出量の1割余りは、森林減少によるものだと指摘する。

 森林火災は落雷などでも起こるが、アマゾンをはじめ世界の熱帯雨林で、牧場や農園開発の野焼きによる森林火災が多発している。激しく燃えると土壌も窒素や栄養塩が失われ、やせた土地になりやすいという。「人による伐採や火災が増えると、森林の回復力を超えてしまう。伐採や火災の間隔が短くなると、健全に成熟した森林に戻らない」(神田明美)



アマゾンの先住民については孤立部族(ナショナルジオグラフィック2018年10月号)3にアマゾンの孤立部族が載っています。

スクラップとWebデータのダブル保管となり、いっこうにペーパーレスにならないのでおます。

(気候の危機)アマゾンが二酸化炭素の荒野に 温暖化拍車2019.9.15

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