『日本夢 ジャパンドリーム』2

<『日本夢 ジャパンドリーム』2>
図書館で『日本夢 ジャパンドリーム』という本を、手にしたのです。
中国夢に対しては、日本夢というのが、ええでぇ♪
・・・覇権国家ともいえる中国に対しては、どうしてもナショナリズムに振れる大使である。


【日本夢 ジャパンドリーム】


劉明福, 加藤嘉一著、晶文社、2018年刊

<出版社>より
中国人民解放軍国防大学教授/上級大佐である劉明福は、中国国内でベストセラーとなった『中国夢』の著者であり、その主張は、習近平国家主席が掲げる指導思想・国家目標「チャイナドリーム」の土台になったと言われる。その劉大佐が突きつけた痛烈な問い、「日本に夢はあるのか?」。中国の指導者層は、日本を、アメリカを、世界をどう見ているのか。日本人青年と人民解放軍将校が繰り広げる、日米中3国の未来をめぐっての激論の記録。

<読む前の大使寸評>
中国夢に対しては、日本夢というのが、ええでぇ♪
・・・覇権国家ともいえる中国に対しては、どうしてもナショナリズムに振れる大使である。

rakuten日本夢 ジャパンドリーム


第9章で、日本夢について、見てみましょう。
p214~217
<いったい誰が“ジャパンドリーム”を語るのか、語れるのか?>
劉:ここ数年、私は日本の友人と接触し、交流する際、必ず一つの質問をすることにしています。それは「ジャパンドリームとは何か?」という問題です。
 毎回どんな答えが返ってくるものか、それに基いてジャパンドリームについて激しい議論を展開するのを楽しみにしているのですが、実際は毎回失望してきました。誰も私に“ジャパンドリーム”というものを明快に語ってくれないからです。加藤さん、まずお聞きしたいのは、あなたはこのような現象をどのように理解しますか? 明快に説明していただけませんか?

加藤:私から見て、劉大佐を失望させてきたこのような現象は説明可能なものです。今を生きる日本人はなぜジャパンドリームを語らないのか。私は三つの次元における理由を見出します。

 一つ目は国民性という次元による解釈です。日本人は自らが保持している夢や実現しようとしている夢を口に出して表現することに長けた国民ではありません。国家として、国民として、決して夢を持っていないわけではなく、ただそれを語ることに長けていない、より正確に言えば、それを口に出して語ることを良しとしない国民性が存在するように思います。心の奥底に留め、ただ黙々と努力することを美徳とする考え方を多くの日本人は持っているのです。

 数年前、北京で日本研究者の一人が私にこのような質問をしてきました。「実際に日本はすでに“失われた20年”から脱け出していて、現在は復興している。ただ日本人は“韜光養晦”で意図的にそれを表に出そうとしない。これは日本の戦略ではないのか?」

 この問題を前に、私は若干考え込みました。なぜなら、たとえ考えがあっても故意に表現せず、沈黙を保つという姿勢は日本社会、日本国民の考え方、もっと言えば生き方に普遍的に存在するものです。

 以前ある日本の先輩からこのような言い回しを聞いたことがあります。「国際会議で最も悩ましいことが二つある。ひとつは如何にして日本人に口を開かせるか。もうひとつは如何にしてインド人の口を閉ざさせるか」。なかなか的を射た指摘だと思ったものです。

 ひとつ言えるのは、日本人はある意味において“口を開かない”国民であるということでしょう。ただ一方で前出の日本研究者が私との交流で言及した“韜光養晦”に関して言えば、トウ小平氏が一種の国家戦略として、当時中国の改革開放政策を提唱した際に脳裏に浮かべ、呼び掛けた概念とはそれは異なると思います。官民を問わず、日本人の生き方という意味では“韜光養晦”は非常に根深いものがあり、政府やメディアが呼びかけるまでもなく多くの国民が無意識に、無自覚に取り組んでいるアプローチであると感じるのです。私の理解と言葉で言えば、日本人にとって“韜光養晦”とは戦略ではなく、一種の生き方なのです。

 2012年、私は日本のダイヤモンド・オンラインという媒体で「あなたの夢は何ですか?」と題した街頭インタビューを実行しました。“日本の空気感”の一端を肌身で感じてみようという狙いがありました。同じテーマに関心を持つ3人の同世代の仲間と映像に収めるためのカメラを片手に街頭へ飛び出し、表参道、外苑前、新橋SL広場といった東京で比較的著名なエリアで街中を歩く人達に声をかけました。対象には今時の若者、サラリーマン、中高生などが含まれました。インタビューは困難を極めました。最大の理由は90%以上の人は声をかけても応じてくれないのです。無視されることもありましたし、多くの方は「すいません」と丁重に断ってくるという感じでした。
(中略)

 二つ目が歴史的な次元による解釈です。仮に昨今の国家指導者が赤裸々に、大胆不敵に国家としての夢を語った場合、多くの日本国民は違和感どころか警戒心すら感じると思います。理由はやはり“あの戦争”に関係しています。戦後日本にとって、“国”を前面に、全面に押し出しすぎることは少なくない人々に、多かれ少なかれ“軍国主義”の影や記憶を想起させるのです。戦後歴代指導者が公に述べてきたように、当時の日本は国策を誤り、アジア諸国だけでなく祖国に対しても巨大な損害を与えました。

 戦後に教育を受けた日本人は、第二次世界大戦を通じて日本の多くの場所は“廃墟”となり、敗戦国として占領下に置かれた歴史を学んできました。

 日本の戦後はマイナスからのスタートだったと言って過言ではないでしょう。中国の人々だけでなく、いや場合によっては中国の人々以上に、当時の“軍国主義”を憎み、恨む日本人は少なくないのです。権力をきちんと監視し、国民が権力に対してモノを言うシステムやスピリッツを持ち、行使しなければ国家は崩壊の危機に瀕することを日本人は身をもって体験してきたのです。


 中華思想の体現者ともいえる劉大佐であるが、戦後日本人の平和主義なるものが理解できるのか?・・・と思ったりします。
(劉大佐は中国政府のプロパガンダ要員なので、日本の平和主義を理解する素養を持っていないと思われます)

『日本夢 ジャパンドリーム』1

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