『図解 シェールガス革命』4

<『図解 シェールガス革命』4>
図書館で『図解 シェールガス革命』という本を、手にしたのです。
いまガソリンが値上がりしているが、これにはイランとアメリカの対立、そして石油とシェールガスの価格競争などが絡んでいるはずである。

生き馬の目をぬくようなエネルギー業界を解説するには、2013年刊の本ではやや古くなったが・・・
説明は広範、簡明で、今なおなかなかの優れもんではないか♪


【図解 シェールガス革命】


泉谷渉著、東洋経済新報社、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
100年に一度の超弩級のエネルギー革命で世界の「勝ち組」と「負け組」が入れ替わる。停滞するIT産業、盛り返す造船、鉄鋼、航空、鉄道、素材産業…日本の重厚長大産業が大復活を遂げる!シェールガス関連・お宝銘柄110社。
【目次】
第1章 シェールガス革命は世界の社会、経済、産業をこう変える/第2章 シェールガス革命でアメリカの産業はどう変わるか?/第3章 ニッポンの素材系企業は大ブレイクする/第4章 輸送・交通機関で、第二の革命が巻き起こる/第5章 LNG関連の躍進で重化学工業復活、総合商社が大活躍/終章 「三丁目の夕日」の時代、再び

<読む前の大使寸評>
エネルギー業界を解説するには、2013年刊の本ではやや古くなったが・・・
説明は広範、簡明で、今なおなかなかの優れもんではないか♪

rakuten図解 シェールガス革命


米中の経済摩擦、展望などを見てみましょう。
p72~75
■石油生成物革命が起きる 
 先に登場したリック・チェンバレン氏はこんな発言もしている。
 「シェールガスの原材料コストは非常に安く、石油由来の製品に対し、シェール由来の製品は実に20分の1~30分の1のコストで作れる。これゆえに、アメリカの場合、まずはケミカル産業が力強く復活してくるだろう」

 シェールガスからはメタン、プロパン、エタン、アクリロニトリル、また少量ではあるがブタンも抽出できる上に、エチレンを製造することも可能だ。石油から作るすべての石油製品、つまりは電子材料や高機能樹脂、自動車材料や合成繊維を、シェールガスを使えば石油よりもはるかに安価に作り出すことができるのだ。

 これは何を意味するか。シェールガスによる石油生成物革命である。
 チェンバレン氏の発言そのままに、アメリカの化学企業の積極的な投資が目を引く。ダウ・ケミカルは、テキサス州フリーポートに3500億円を投じ、年産150万トンの能力を持つ世界最大のエチレン工場新設を発表した。日本の企業では到底考えられない金額だ。
 また、エクソンモービルもテキサス州ベイタウンにほぼ同規模のエチレン工場新設をアナウンスしている。これに続き、シェブロンやシェルなども続々と大型工場新設の動きを見せ始めた。

 太陽電池からは、どのような石油化学製品も作れない。それだけ、大変な付加価値のある原材料でありエネルギーなのだ。さて、極端に言えば、アメリカがシェールガスを使って石油化学製品を作れば、そのコストは30分の1になる。そして、シェールガスを使って電子材料や自動車材料を作れば、圧倒的な低コストで他国製品と戦うことができる。これが、まさしくオバマ大統領が製造業の復活を高々とアナウンスした理由である。

 そして、オバマ大統領はシェールガス革命によりアメリカがマネーゲームからモノづくりへと大きく転換する流れこそが極めて重要であると考えている。フォードやGMがアメリカ国内に新工場を建設するのも、シェールガスを燃料としたハイブリッド車を作るためだ。

 最近の円安の背景にはアベノミクス効果だけでなく、シェールガス効果もあると見た方が正解だ。シェールガスによりアメリカがダントツの最強国になる以上、ドルが強くなり、円安傾向が続くのは至極当然のことである。
(中略)

 尖閣諸島問題で日本が中国に強硬な態度を摂れないのは、日本にとって中国が最大の輸出国であり、最も重要な国であったからだ。ところが、対米輸出に変化が起きた。第一は鉱山向けの機械である。すなわちシェールガスを採掘するための機械の対米輸出が急増している。第二は、自動車部品、第三はケミカル系の素材の輸出増加だ。こうした状況から、2013年に日本の対米輸出は国別ダントツの1位となり、対中輸出は大きくトーンダウンするだろう。


ウーム 2013年以降の経済の実態は、中国の一帯一路の推進などがあり、著者の予測と少し違って、中国がより健闘しているようですね。

 だけど、トランプ大統領が登場した今、米中の経済摩擦は拡大し、今後どう転ぶか不透明になったようです。
 また、トランプ大統領は以下の国内事情を抱えているそうです。
「トランプ大統領が石炭産業を守る、という公約がまったく果たされていないのが現状、とも言える。2020年の大統領選挙への意欲満々と言われるトランプ大統領にとって、ラストベルトからの支持を保ち続けることは生命線でもある」

『図解 シェールガス革命』3:シェールガス革命はオセロゲーム
『図解 シェールガス革命』2:中国の課題
『図解 シェールガス革命』1:シェールガスの説明

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