『図解 シェールガス革命』3

<『図解 シェールガス革命』3>
図書館で『図解 シェールガス革命』という本を、手にしたのです。
いまガソリンが値上がりしているが、これにはイランとアメリカの対立、そして石油とシェールガスの価格競争などが絡んでいるはずである。

生き馬の目をぬくようなエネルギー業界を解説するには、2013年刊の本ではやや古くなったが・・・
説明は広範、簡明で、今なおなかなかの優れもんではないか♪


【図解 シェールガス革命】


泉谷渉著、東洋経済新報社、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
100年に一度の超弩級のエネルギー革命で世界の「勝ち組」と「負け組」が入れ替わる。停滞するIT産業、盛り返す造船、鉄鋼、航空、鉄道、素材産業…日本の重厚長大産業が大復活を遂げる!シェールガス関連・お宝銘柄110社。
【目次】
第1章 シェールガス革命は世界の社会、経済、産業をこう変える/第2章 シェールガス革命でアメリカの産業はどう変わるか?/第3章 ニッポンの素材系企業は大ブレイクする/第4章 輸送・交通機関で、第二の革命が巻き起こる/第5章 LNG関連の躍進で重化学工業復活、総合商社が大活躍/終章 「三丁目の夕日」の時代、再び

<読む前の大使寸評>
エネルギー業界を解説するには、2013年刊の本ではやや古くなったが・・・
説明は広範、簡明で、今なおなかなかの優れもんではないか♪

rakuten図解 シェールガス革命


シェールガス革命はオセロゲームのような側面を見せているそうです。
p192~
■これはまるでオセロゲームだ 
 シェールガス革命は、従来の勝ち組と負け組をオセロゲームのようにひっくり返す。オセロをやったことがある人ならおわかりだろう。ある一つの場所にコマを置いた途端、ほとんど白(黒)いコマで覆われていた盤面が、みるみる黒(白)く変わっていく。

 国レベルでいえば、オセロゲームの盤面を自国の色一色に染め替える勢いで発展するのがアメリカだ。アメリカはダントツの世界最強国となり、ドル高は続く。円安傾向は避けられない。
 逆に天然ガスで潤っていたロシア、石油を武器に存在感を高めていた中東の旗色は悪化する。経済の伸びが鈍化し、内部の政治体制にも爆弾を抱えている中国は、人件費の高騰も手伝って、製造業の拠点が他国にシフトし始めている。日本の製造業の生産拠点が今後、シェールガスの大産地であり、友好関係にあるアメリカに流出すれば、中国はより厳しい立場に立たされる。
(中略)

 しかし、シェールガス革命が起きてしまったいま、アメリカは工場を自国内に回帰させる。BRICsの成長に陰りが出ているのは、元をたどれば強いアメリカの復活であり、シェールガスに要因があるのである。

■再生可能エネルギーのバラ色の未来に暗雲
 シェールガス革命によってコマをひっくり返される産業はいくつかあるが、前章までふれてきたように、その筆頭が再生可能エネルギーだ。
 日本ではいま、メガソーラーの建設ラッシュが続いている。だが、計画中の430ヵ所のメガソーラーがすべて稼動したとしても、日本の4400万の世帯中、わずか1%の40万戸分の電力しか賄えない。買収価格は当初42円で設定されたが、現在は37、38円まで落ちている。おそらくもっと下落すると見られるが、シェールガスの6円とは到底比較にならないレベルだ。

 太陽光電池の世界シェアは中国が64%を占めているのに対して、日本は10%未満。受注しているのは中国や韓国などの海外メーカーであり、国益には合わない。日本は食い物にされている状態だ。日本に投資してくれるという見方もできるが、建築の需要や雇用を生んでも、本体の電池は海外製だ。事業者はドイツやカナダ、韓国で、利益は海外に持っていかれる。メガソーラー自体の意義は認めるが、この構造には問題がある。
(中略)

 EU、中国、アメリカなど全世界に展開し、再生可能エネルギーではトップの存在である風力発電も確実にトーンダウンを余儀なくされる。ネックになるのが価格だ。風力発電は出力が不安定で、1基あたりの建設費は数十億円と高い。大型の蓄電池を付けなければならないため、どうしてもコストが跳ね上がってしまうのだ。ソーラー発電にしても、風力発電にしても、外国勢がかなり多く落札しており、日本のメーカーが受注している実績は少ない。日本の政治家は、ソーラー発電、風力発電の導入を盛んにうたっているが、こうした再生可能エネルギーを導入しても日本の国益に寄与することはないと知るべきだ。

 コストが抜群に安いシェールガスの登場は、水力発電やバイオマス発電、太陽熱発電、騒音発電、海流エネルギー発電、海洋温度差発電、波力発電といった他の再生可能エネルギーにもやはり暗い影を投げかけている。結局、安くて豊富なエネルギーに勝てるものはない。

ウーム 日本のエネルギー戦略を考える上で必須のアイテムが述べられているなあ。
つまり、日本の国益にとって原発、化石燃料発電、再生可能エネルギー、財政誘導を勘案したエネルギーベストミックスはどうあるべきかであり・・・
再生可能エネルギーを商売にして暗躍する政治家、官僚には要注意ということなんだろうね。

『図解 シェールガス革命』2:中国の課題
『図解 シェールガス革命』1:シェールガスの説明

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