『東インド会社とアジアの海賊』5

<『東インド会社とアジアの海賊』5>
図書館で『東インド会社とアジアの海賊』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくると、アジアの海賊、国姓爺、アヘン戦争とか興味深い史実が見られます。要するに、清朝末期の列強の大陸侵食が興味深いのでおます。



【東インド会社とアジアの海賊】
東インド

東洋文庫編、勉誠出版、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
誰が海賊だったのか?海賊の多様性を歴史から読み解く。17世紀初頭にヨーロッパで誕生した東インド会社とその海上覇権の確立にあたって大きな障壁となった現地の海賊たち。両者は善と悪という単純な図式では表せない関係にあった。東インド会社もまた海賊であったー。東インド会社と海賊の攻防と、活動の実態を明らかにする。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくると、アジアの海賊、国姓爺、アヘン戦争とか興味深い史実が見られます。要するに、清朝末期の列強の大陸侵食が興味深いのでおます。

rakuten東インド会社とアジアの海賊


オランダ東インド会社のダークサイドを、見てみましょう。
p185~190
<中国沿岸の商業と海賊行為>
■背景
 中国近海における17世紀初頭は、その数十年前からの歴史の延長線上にあるものとして理解できる。この地域では、海賊行為が徐々に激しくなり、1540年代から60年代ころに最高潮に達していた。

 そうした情況は、1567年に部分的な貿易が許可されたことで、終息に向かったが、その海禁の緩和は非常に限られたもので、当初は福建省の一部の商人だけがその対照であり、日本との接触や貿易は禁止されたままだった。

 16世紀は、中国沿岸地域にとって発展の時代だった。日本やフィリピンからの大量の銀の流入、地域的な(とくに日本の)政治状況などが、その原因に挙げられる。さらにポルトガルやスペインから、後にはオランダやイギリスから、新たな経済関係を結ぼうとする人々が参入したことにより、国際海洋貿易の新しい時代が始まりつつあった。

 そこには、多くの人々が積極的に参加しようとしたが、許可を得た交易は限られていたため、密貿易と海賊行為が日常的になり、17世紀に入るころには、前盛期末から中国当局の武力と貿易船との間で保たれていた危うい平衡が破られようとしていた。

 17世紀初頭における中国のもっとも活動的な商船は、倭寇(1540~1560)と似たものだった。一部は密貿易者で時には海賊行為にも手を染め、一部は海賊活動で富を築いた後、商人になり、一部は純粋な海賊だった。そのため、多くの歴史家は彼らを商人・密貿易者・海賊と特徴づけている。

 私としては、彼らは何よりも冒険家であって、商売もすれば海賊活動にも走る人々だった、と考えたい。海上交通が盛んになるにつれて、彼らの関心は大陸から海へと移っていく。16世紀半ば頃は、彼らは沿岸の都市や内陸を攻撃することが常だったが、徐々に海上での商船への攻撃が活発になる。一部の海賊は、沿岸への襲撃を繰り返したが、そのインパクトは減少していく。とは言っても、沿岸地域の人々は、常に商品や漁獲物を脅し取られたり、保護という名目で取り立てられたりする危険から逃れることはできなかった。
(中略)

 オランダ東インド会社の船員たちは、その生活の厳しさや報酬の少なさのために、社会の最下層から来るものが大部分だった。この情況は徐々に悪化し、1650年にはある官僚の記録に、船員として登録するドイツ人の中には、多くの殺人犯や悪党、さまざまな浮浪者が含まれていた、と述べられている。

 兵士や船員の需要は、年々増加する一方で、オランダ東インド会社は、外国人を雇わざるをえなくなっていた。彼らの多くは、当時30年戦争で荒廃したドイツ圏の人々だった。もちろん全員が悲惨な情況のせいで参加していたわけではなかった。「大インド」の魅力に惹きつけられ、未知の世界を発見するためにやってきた人々もいた。しかし、誰もが富を求める荒くれ男たちであったことにおいては同じだった。

 ある人々(商人や医師)は彼らの職業によって、ある人々は報酬によって、またある人々は船舶や陸地の町の略奪によって、富を得ようとしていた。軍属か文民かにかかわらず、オランダ勢力の人員の社会的出身によってすべてが説明できるわけではない。多くの証言は、オランダ東インド会の士官や上層部による酷使や残酷さが重要な要素であったことを示している。



『東インド会社とアジアの海賊』1:東インド会社の特徴や商品
『東インド会社とアジアの海賊』2:徽州海商と後期倭寇
『東インド会社とアジアの海賊』3:ポルトガル人や後期倭寇の海賊行為
『東インド会社とアジアの海賊』4:オランダ東インド会社の登場

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック