『米中百年戦争』2

<『米中百年戦争』2>
図書館に予約していた『米中百年戦争』という本をゲットしたのです。
この本の知見は日本人の基礎知識として、押さえておくべき問題なんでしょうね。


【米中百年戦争】
米中

春原剛著、新潮社、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
クリントンvs.江沢民、ブッシュvs.胡錦涛、オバマvs.習近平…20世紀の超大国vs.21世紀の新興大国。果たして決戦の火蓋は切られるのか?「新・冷戦」の序章となるこの20年間の攻防。
【目次】
序章 覚醒(台湾海峡危機/対中関与政策/二正面戦略の虚実/ナイ・イニシアティブ)/第1章 胎動(世紀の訪中/照準外し/三不政策/日本素通り/米中スパイ合戦/中国大使館誤爆事件)/第2章 萌芽(戦略的競争相手/コンゲージメント政策/EP3事件/新あいまい政策/米中経済安全保障再考委員会)/第3章 逡巡(九・一一後の世界/ミスター・サイボーグ/ステークホルダー/靖国問題/太平洋二分割論/衛星攻撃兵器(ASAT)/米中戦略経済対話/北京五輪)/第4章 疑念(米中G2論/米中首脳級定期協議/日本軽視論/G20サミット/攻守逆転/戦略的再保証/COP15/グーグル問題/核心的利益)/第5章 確信(老将の野望/A2AD/チャイナ・カードの「闇」/尖閣問題/北朝鮮問題/J20事件/エア・シー・バトル構想/「太平洋国家」宣言)/終章 転換(新型の大国関係/前方展開外交 ほか)

<読む前の大使寸評>
日本人の基礎知識として、押さえておくべき問題なんでしょうね。

<図書館予約:(8/13予約、8/18受取)>

rakuten米中百年戦争


トウ小平の遺訓「韜光養晦」は、今どのように変質してきたか見てみましょう。
p311~313
<韜光養晦>より
 冷戦終結後、唯一の超大国として君臨した米国のピークを「西暦2000年」と見定めた中国指導部はその後、トウ小平の遺訓を「韜光養晦、積極有所作為」と修正し、徐々にその「爪」を露わにし始めている。「堅持」と「積極」を新たに加えたキャッチフレーズについて、多くの中国ウォッチャーたちは今、「積極的な行動に伴う摩擦を厭わない」という意味が込められている、と解釈している。

 2012年初めのワシントン訪問を締めくくる際、米中経済界の会合で講演した習近平は、自らが指導者となる2010年代の米中関係を「新しい歴史的な出発点」と表現した上で、「米中関係は止めることができない川のように絶えず前に進んでいく」と述べた。最終訪問地である米西海岸・ロサンゼルスでも「繁栄して安定した中国は、いかなる国に対しても脅威にはならない」とする、従来からの持論を展開し、米国内の対中宥和派を安心させている。

 「次の十年の米中関係の行方を決める」とまで言われる習近平は一方で、自ら思い描く「理想の米中関係」について、こう説明している。すなわち、米中両国が「相互理解と信頼の向上」に努め、「互いの核心的利益と主要な懸念の尊重」に留意することで「相互利益の深化」を図り、「国際問題や地球規模の問題における協力強化」を進める関係である。これが胡錦濤の言う「新型の大国同士の関係」と全くの「同義語」であるのは言うまでもない。

 さらに習近平は中国が他国への脅威とならない「前提条件」として、台湾・チベット問題などを筆頭とする「領土の一体性」や、人権問題に関する外部からの介入を排除した「社会の安定」が不可欠であるとも強調している。

 習近平が米国で発した一連のメッセージを要約すれば、「中国が脅威になるか、ならないかは米国や日本など周辺・関係各国の態度次第だ」ということになる。実際、台湾問題など「核心的利益」が脅かされていると中国側が判断した場合、習近平は米中関係が「苦境に陥るだろう」とためらうことなく言い切っている。

 「日本との尖閣問題などを経て、中国は色々と学んだはずだ。今後、中国は見せかけの『微笑外交』を続けながら、水面下では着実に軍事力を強化し、我々との対峙に備えるつもりだろう・・・」
 米中間の軍事的衝突の可能性を睨み、エア・シー・バトル構想を水面下で推進している、ある米国防総省OBが指摘するように、載秉国らの説明とは裏腹に「新型の大国関係」も「C2」も、中国による巧妙な時間稼ぎのための微笑外交である可能性は否定できない。そこには「難しい問題は将来の世代に託せばいい」という趣旨の言葉を対外的には何度も口にしながら、国内では「軍事力増強」の必要性を執拗に説き、空母保有の下地作りまで指示していたトウ小平譲りの、したたかな長期戦略の姿が透けて見える。


この本も中華関連書籍(R2)に収めておきます。

『米中百年戦争』1

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