テクノナショナリズムに目覚めた10    ③

<テクノナショナリズムに目覚めた10>  
テクノナショナリズムという耳新しい言葉があるが・・・・
中国がレアアースの輸出統制を始めて以来、テクノナショナリズムに目覚めたのです。
とにかく、技術流出とか中国製電気自動車と聞くと、ついヒートアップするのです。

・侮り難い韓国LGの有機ELテレビ
・中国の過剰生産能力の現状
・日本は停滞していなかった!
・軍需工業も「日本に学べ」
・セルロースナノファイバーとは何なんだ!?
・中国との技術格差
・この程度の「大型蓄電池市場」
・グーグルの自動運転車

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テクノナショナリズムに目覚めた9>目次

・米韓連合による電気自動車製造
・パクリ戦略には高いツケが待っている
・パクリ文化にも翳りが見える
・パクリ技術の高速鉄道でも居丈高
・独韓連合の新型EVは要注意やで
・日本のロボット開発
・中華の対日認識
・タイ向け新幹線:冷静な報道
・中国で浮世絵に関心
・高速鉄道に関する的確な認識
・アップルのEVなんて
・中華のヘッドハンティング
・中国製の新幹線、原発…怖い

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テクノナショナリズムに目覚めた8>目次

・中国人も品質に注目
・グーグルカーとかIoTが気になる
・次世代二次電池の戦略が気になる
・「グーグルカーは異なる哲学」
・三菱重工が長崎造船所にメスを入れる理由
・中国産鋼材の猛烈な輸出攻勢
・イオンエンジンができるまで
・加速する衛星ビジネス
・中韓に対する差別化
・「3Dプリンタ時代」の到来

FCVトヨタのFCV


<侮り難い韓国LGの有機ELテレビ>
日本と中国の間でサンドイッチ状態の韓国製造業であるが・・・
韓国LGの有機ELには、侮り難い気もするわけです。

2016/06/03 有機ELに賭ける韓国LGの野望より
 韓国・ソウル。家電量販店に足を踏み入れると、ずらりと並んだテレビが真っ先に目に飛び込んできた。上には「LG OLEDTV」と大きく書かれている。韓国家電大手、LG電子が発売する有機ELテレビだ。日本でも発売しているが、そこはお膝元の韓国。量が桁違いに多い。
LG有機ELテレビ

 有機ELを搭載したスマホが普及すれば有機ELの知名度が高まり、テレビ市場にも良い相乗効果をもたらすとの期待は大きい。LG電子の本社で有機ELテレビ事業を手掛ける担当者らに、LGの強みと今後の戦略などを聞いた。

 「テレビ事業を続けていくためにも、『次の未来』に備えることが必要だと考えた」

 有機ELテレビ事業を統括する、HEマーケティングコミュニケーション担当役員、イ・ジョンソク常務はこう強調する。薄型テレビの世界販売台数で1割強のシェアを持つLG。しかし、液晶テレビの汎用モデルは中国勢の低価格攻勢にあっており、競争環境は厳しい。だからこそ、同社の強みが最大限発揮できる有機ELテレビに賭ける思いは大きい。

 有機ELテレビは過去、ソニーや韓国のサムスン電子などが自社で開発を手がけてきたが、採算が合わず撤退した歴史がある。なぜLGだけが有機ELテレビを続けられるのか。その理由についてイ常務は「LGディスプレーとLG電子で共同のプロジェクトチームを作り、有機ELテレビを開発している。互いにパネルの特徴などを理解できているので、最大限に強みを引き出せる設計やデザインにできる」と話す。




<中国の過剰生産能力の現状>
中国の過剰生産能力の現状をネットにみてみましょう。
なにしろ、過剰生産の鉄鋼については、「世界の過小な需要が悪い」と言う国だから・・・


2016/05/27 中国の過剰生産能力の削減はままならず=大和総研が鉄鋼産業で考察より
 大和総研経済調査部の主席研究員 齋藤尚登氏は5月27日にレポート「操業停止と能力削減は別物なのだが・・・」を発表し、中国における過剰生産能力の削減が遅々として進まない背景を解説した。レポートの要旨は以下のとおり。

 2016年に入って、中国の鉄鋼価格が乱高下している。

 2011年夏には1トン当たり5000元を超えていた鉄鋼(鉄筋)価格は、景気減速による需要減退に伴い下落。2015年末には2000元を割り込んだ。2015年は粗鋼生産能力12億トンに対して、生産は8億トン(国内向け7億トン、輸出向け1億トン)にとどまり、過剰生産能力の削減が政策課題の一つとなっていた。こうしたなか、2016年2月には国務院が鉄鋼の過剰生産能力削減に関する意見を発表し、今後5年で1億トン~1.5億トンの過剰生産能力を削減するとした。

 現地ヒアリングによると、今後5年は生産能力を増やす新規投資は原則認めない方針が打ち出されたほか、生産能力削減に対するインセンティブが付与されるなど、今回の中央政府の本気度は高いとされている。

 中央財政は5年間で1000億元の特別奨励・補助資金を拠出し、過剰生産能力の解消に取り組む企業の従業員の再配置・再就職支援に重点的に充てるとしたが、財政部が発表した実施細則では、過剰生産能力をより早くより多く削減すると、より多くの特別奨励・補助資金が得られるといったインセンティブを地方政府に与えている。このため、地方政府の反応も早く、鉄鋼の一大生産拠点である河北省は、3億トンの生産能力のうち1億トンを削減する意向を示している。河北省だけで5年間の最低削減目標が達成される計算である。

 生産能力削減で需給がタイト化するとの思惑や、不動産開発投資の底打ち・反転などの好材料もあり(粗鋼生産は1月~3月の前年同期比3.2%減から4月には前年同月比0.5%増へと改善)、2月以降、鉄鋼価格は大きく上昇した。鉄鋼価格は4月26日には3150元の高値を付け、年初来で57.4%の上昇を記録した。

 しかし、その後、鉄鋼価格は反落し、5月24日は2345元と年初からは17.2%高、高値からは25.6%安の水準にある。行きすぎた価格上昇の反動に加え、操業を停止していた鉄鋼メーカーが、4月下旬までの価格上昇を受けて相次いで生産を再開したこともある。河北省のある鉄鋼メーカーは業績不振で電気代を支払うことができずに、昨年11月以降操業停止を余儀なくされたが、この4月に操業を再開したという。ゾンビ企業の復活である。

 当たり前のことだが、操業停止と生産能力削減は別物である。中国では少なくともこれまでは、これが曖昧だったところに過剰生産能力削減の難しさの一因があった。今回の政策では、実際に生産能力が削減されたかを第三者機関がチェックするとしているが、これが機能しなければ、市況が少し良くなると死んだふりをしていたゾンビ企業が復活し、生産能力の削減はままならないことになる。(情報提供:大和総研、編集担当:徳永浩)




<日本は停滞していなかった!>
日本は停滞していなかった!と中国メディアが伝えています。経済に関しては冷静な判断ができるようですね。


2016.3.31日本は停滞していなかった!中国人はGDPの数値で有頂天になるな=中国より
 バブル崩壊後の日本経済を表現した言葉に「失われた10年」というものがある。これだけ長期間にわたって経済成長が停滞したことは、バブル崩壊の爪あとの深さを物語るものだが、近年は「失われた10年」ではなく、「失われた20年」であるとの指摘もある。

 日本経済は今なお成長軌道に戻ることができていないが、中国メディアの捜狐はこのほど、「中国が日本衰退を叫ぶ背後で、日本は黙々と未来に向けた投資を行っている」と論じる記事を掲載した。

 トムソン・ロイターが世界の革新企業や機関のトップ100を選出する2015年度の「Top 100 グローバル・イノベーター」によれば、日本からは世界最多となる40社が選出された。日本経済全体としてみた場合は成長が停滞しているものの、競争力のある企業は今なお健在であることが見て取れる。

 記事はまず、多くの中国人が「日本経済は衰退に向かっており、革新能力も失いつつある」と考えていると伝える一方、「Top 100 グローバル・イノベーター」に日本企業40社が選出されたことは「日本企業が未来への投資を続けていることを意味する」と主張。

 さらに、経済の実力というものはGDPだけで推し量れるものではないとし、技術面の発言力や産業全体を左右できるだけの影響力こそが実力であると指摘。中国は日本を抜いて世界第2位の経済大国となったが、それは単に母数の規模が大きいだけとも言える。そのため、「経済の実力という点で見た場合は中国人はまだまだ誇るべきではない」と論じている。

 日本の電機メーカーが近年、中国企業に事業を買収されるケースが相次いでいるが、これについても「日本企業の革新能力がなくなっているのではない」と指摘。コモディティ化が進んだ家電市場から進んで撤退し、より付加価値が高く、今後の成長も見込める有望な分野へと事業領域を変化させていると指摘した。つまり日本の「失われた20年」は構造転換によって停滞しているように見えるだけであり、実際には日本企業は成長分野に向けて革新を続けていると論じている。(編集担当:村山健二)




<軍需工業も「日本に学べ」>
中国メディアが、軍需工業も「日本に学べ」する記事を載せたのが気になるのです。
客観的で謙虚な記事なのだが・・・
人民解放軍が地道な軍事技術の開発を目指すとするなら、怖い気もする。


2016/03/29いまだに戦闘機に国産エンジンを積めぬ中国、軍需工業大国になりたいなら日本に学べより
 昨今、「日本に学べ」と題した中国メディアの記事を多く見かけるが、中国メディア・環球時報は28日、軍需工業も「日本に学べ」とする記事を香港・南華早報が27日掲載したことを報じた。

 記事は、南華早報が27日に「2010年以降1500億元を費やして国産戦闘機エンジンの開発を進めているのに、どうしていまだに空母艦載機である殲-15などの戦闘機に国産エンジンを供給できないのか」としたうえで、中国初の国産空母「遼寧」の母体となった「ワリヤーグ」をウクライナから購入したことで知られる徐増平が「最適解は、日本に軍需産業を学ぶこと」と語ったことを伝えている。

 徐氏によると、中国の軍需産業の現状は「一部で閉鎖的で、企業が全能、産と研がバラバラ」であり、これでは強い軍隊づくりはままならないとのこと。そこで、今年の全国政治協商会議で中央政府に対して、民間企業が自衛隊の軍需製品研究開発にかんする特許技術を有する「日本の軍需工業スタイル」を研究するよう提唱したという。

 記事は、南華早報がさらに、中国軍のある退役将校が「わが国の国防工業は完全にソ連モデルの移植であり、すべての核心的技術はすべて国有企業の手中にある」と主張、民間企業は国有企業と競争できるほどの技術を持たせてもらえていないとの見解を示したと伝えたことを紹介。これに反論する形で、「中国の上層部は国防・軍隊改革にて軍民融合、民間企業への軍需工業分野開放を繰り返し強調している。10年経てば高い競争力を持った軍需工業企業が出てくるはずだ」とする、中国の軍需工業の発展に詳しいという人物のコメントを示した。

 マシンの心臓部であるエンジンの国産化問題は、戦闘機に限らない。自動車業界においても同様で、中国メーカーの自動車に搭載されているエンジンの多くが日本製であることを嘆き、信頼できる国産エンジンを積めるよう中国メーカーは研鑽を重ねなければならないとする評論をしばしば見かける。「日本のエンジンが中国自動車メーカーの発展に寄与した」とのポジティブな意見もあるが、それはあくまで自動車の話。戦闘機で「他国製エンジンがわが国の戦闘機の発展に寄与した」などと呑気なことを言おうものなら、「愛国者」たちから激しい非難が飛んでくることを覚悟しなければならない。(編集担当:今関忠馬)




<セルロースナノファイバーとは何なんだ!?>
国会中継を聞いていたら「日本にはセルロースナノファイバーという資源がある」という発言があり・・・・
これに大使のテクノナショナリズムが感応したわけです。

セルロースナノファイバーとは何なんだ!?…
ということで、日本製紙グループのサイトを覗いてみました。

セルロースナノファイバーとはより
ナノ

 セルロースナノファイバーは木材から得られる木材繊維(パルプ)を1ミクロンの数百分の一以下のナノオーダーにまで高度にナノ化(微細化)した世界最先端のバイオマス素材です。

 セルロースナノファイバーは植物繊維由来であることから、生産・廃棄に関する環境負荷が小さく、軽量であることが特徴で、弾性率は高強度繊維で知られるアラミド繊維並に高く、温度変化に伴う伸縮はガラス並みに良好、酸素などのガスバリア性が高いなど、優れた特性を発現します。

木材資源は日本には潤沢にあるわけだし・・・
これは、中韓に対してかなり有利な資源というべきではないか♪



<中国との技術格差>
中国との技術格差を中国メディアで見てみました。
「まだ、これだけある」なのか、「もう、これだけ」なのか?
とにかく、この差を維持したいものです。


2016.2.11わが国がまだまだ日本に追いつけない技術、こんなにある!=中国より
 中国のハイテク情報メディア・OFweek工控網は8日、急速に力をつけつつある中国の製造技術がなおも追いつけない、日本が誇る製造技術分野について解説する記事を掲載した。

 記事は、中国が世界最大の製造大国となった一方で「技術革新においては依然として必死に追いかけている状況だ」と解説。日本は工作機械、半導体、撮影機材、自動車エンジン、そしてロボットの5分野で中国の追随を許さぬ技術力を誇っていると紹介した。

 工作機械市場は米国、ドイツ、日本のメーカーがほぼ占有しており、三菱重工をはじめ独自の工業財産権を持つ日本メーカーが多数存在しているとした。また、政治的理由から国外のハイエンド部品が中国向けに販売されていない状況についても言及した。日本の半導体技術については1990年代に世界を席捲、世界のトップ10に日本企業が6社入るほどの勢いであったと紹介。その後勢いは弱まりつつあるものの、それでも依然として世界に大きな影響を与えているとした。

 撮影機材については、中国市場ではキヤノンとニコンが圧倒的な存在感を持っており、非日本メーカー製品も多くが日本製の光学部品を採用している日本依存の状態であると説明した。自動車エンジンについては、「エンジンを自己生産できない中国ブランドのガソリンエンジンは、ほぼ三菱製」と解説。また、中国で走っている小型トラックのディーゼルエンジンも、みないすゞ製あるいはいすゞの技術によるものであるとした。

 ロボットについては、世界の産業用ロボットブランド10傑のうち5つが日本企業で占められていると紹介。また、日本の「産業ロボット密度」(作業員1万人あたりのロボット台数)が世界平均の10倍であるとした。

 質の低いものを廉価で大量に生産することで成長してきた中国の製造業だが、産業モデルの転換によって今では高付加価値の製造が求められるようになった。高い付加価値を生み出すには、細かく精密な技術力に加えて、より柔軟な発想やアイデアが必要だ。

 日本の製造業だって、棒立ちで中国の追随を待っている訳ではない。さらに先を目指て前に進み続ける日本の技術力に追いつくには、長期的な視野と心構えを持たなければならないだろう。追う者と追われる者の間に生まれる緊張感が、双方の製造業にとっての活力となることを望みたい。




<この程度の「大型蓄電池市場」>
「大型蓄電池市場」に関する記事がネットに出ているが・・・
この程度の資源投入で、中韓に対する差別化は大丈夫かいな?と、大使は不安をかんじるのです。

2016.2.03動き出す再エネ併用型「大型蓄電池市場」より
 大型蓄電池システムへの期待が高まっている。出力の変動する太陽光発電の急速な普及によって、系統安定化のために不可欠になりつつあることに加え、導入コストの低下に伴い、企業が需要のピークカットに活用する動きも出てきた。メガソーラー(大規模太陽光発電所)向けパワーコンディショナー(PCS)で高いシェアを持つ東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は、蓄電池システムを含めたソリューション事業を構築しつつある。

 西にびわ湖、東に伊吹山を仰ぎ見る滋賀県米原市。三友エレクトリック(米原市)は、この地に本社と生産拠点を構え、電源盤や電源装置などを製造している。従業員125人、売上高21億7000万円(2014年度)のEMS(電子機器製造受託サービス)企業だ(図)。

工場
図:三友エレクトリックの本社工場

同社は、本社工場に大容量のLiイオン蓄電池システムを導入し、12月17日に竣工式を開いた。蓄電池の容量は200kWh。日常的には電力需要のピークカットに使うことで電気代を削減し、災害時には非常用電源として活用する。従来、こうした大容量の蓄電池システムは、瞬停対策やBCP(事業継続計画)としての価値があるものの、設備コストが高いため、経費節減の観点から導入するのは難しかった。

 しかし、三友エレクトリックの杉島栄一社長は、「ピークカットによって契約電力を下げられ、電気代を削減できる。補助金制度も合わせれば、蓄電池の導入コストは10年以内で回収できる」と話す。同社の工場では、製品の試験などで一時的に大電流を使うことがあり、エアコンと併用する夏場など、需要ピークが500kWを超える恐れがあった。

■蓄電池で契約電力500kW以下に
 高圧の業務用電気の料金メニューは、500kWを境に基本料金が大きく変わる。関西電力の場合、工場向けの基本料金は、500kW未満だと1360.8円/kWなのに対し、500kW以上になると1863.0円/kWに跳ね上がる。同社では、最大電力需要が500kWを超えないように、製品試験を夜間にシフトしたり、日中の試験時には、エアコンを切ったりするなどして需要管理を徹底してきたが、それも限界に近付いていた。

 「200kWhの蓄電池があれば、余裕をもって契約電力を400kW以下に抑えられる。中堅メーカーにとって利点が大きい」(杉島社長)。加えて、今回の蓄電池システムが、経済産業省の「定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業費補助金」(2014年度補正予算)の対象となり、投資負担が3分の2で済むことから、導入に踏み切ったという。

 三友エレクトリックに蓄電池システムを納入したのは、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)だ。竣工式では、設置した蓄電池システムを前に、テープカットを行った(図2)。筐体には「TMBCS」のロゴがあった。これは「TMEIC Battery Control System(蓄電池コントロールシステム)」の略で、パワーコンディショナー(PCS)と蓄電池、そして蓄電池制御装置を1つのシステムにまとめたもの。TMEICが2013年2月に製品化した。




<グーグルの自動運転車>
ネットで「グーグルの自動運転車」を見かけたが・・・
i-Phonと自動運転車といえば、大使の鬼門みたいなもので、聞き捨てならないのです。


2016.01.19グーグルの自動運転とトヨタのFCVの戦略を分析より
 自動車産業の技術開発に、かつてない大きな変化が訪れている。2020年頃をめどに自動車メーカー各社が開発を進める自動運転技術と、究極の環境対応車である燃料電池車(FCV)だ。それぞれを牽引するのは、米Google社とトヨタ自動車である。

 「技術者塾」は、自動運転とFCV両分野の知財情報戦略を解説する講座「知財情報戦略であぶり出す自動車分野の技術開発動向─自動運転、FCVを中心として─」を企画した。講師の三井物産戦略研究所技術・イノベーション情報部知的財産室室長の山内明氏に、自動車分野の技術開発において知財情報戦略の重要性や学ぶべきポイントを聞いた。(聞き手は近岡 裕)

Q:自動車分野の技術開発において知財情報戦略は今、なぜ求められるのでしょうか。できたら事例を挙げながら、知財情報戦略により自動車分野の技術開発動向について学ぶ効果(メリット)をご紹介ください。

山内氏:まず、読者の皆さんになじみの少ない「知財情報戦略」について説明しましょう。要は、「知財情報をフル活用して経営(事業)に役立たせるもの」です。特許情報は客観性・公平性が高く、加えて記載様式が統一されています。そのため、検索や分析(以下、解析)に好適な情報源です。

 しかも、競合に知られたくない情報であっても、特許取得にはある程度の開示が必要です。従って、その内容をうまく解析できれば競合のR&D戦略を読み解いたり、新商品やサービスを予測したりすることも可能です。経営判断のスピードと的確性がますます求められる今、「知の総力戦を制するものが事業を制する」といっても過言ではありません。

 ところが、「知財部門および事業部門が、単独または共同で知財情報をフル活用して経営に役立たせているか?」と日本企業に問えば、ほとんどの回答は「ノー」です。そこで期待されるのが知財情報戦略です。例えば知財部門がこれをマスターし、事業部門に情報発信して戦略提言を行えば、両部門の連携を促すことができます。

 知財情報戦略を用いた解析事例としては、例えば日経ビジネスオンラインに私が寄稿した「戦略的に外部から特許を調達するグーグル」を紹介することができます。当時、米Apple社と米Google社が率いるAndroid陣営との間で特許訴訟が激化しており、Google社による大量の特許買収が話題になっていました。これをテーマとして私が解析したところ、意外な事実が見えたのです。

 例えば、特許買収の強いイメージに反し、Google社がWIDEVINE TECHNOLOGIES社を買収してビデオ共有サービス「YouTube」などの信頼性向上を図ったことが分かりました。また、特許買収にとどまらないケースとして、米Xerox社から関連特許を買収しつつ独自開発を加えて「グーグルドライブ」というサービスを完成させたことも分かりました。すなわち、「Google社は特許訴訟対策のためだけに特許を買いあさっていたわけではない。自社事業の保全や強化のためにも、特許や企業を戦略的に買収していた」ということが読み取れたのです。

 ここで重要なのは、技術分野的に門外漢の私であっても、噂やメディアの報道などに惑わされずに対象とする企業の戦略などを読み取ることができたということです。事実、Google社に関してはその後、ロボットや自動運転の分野でベンチャー企業を数多く買収する戦略性を疑う報道が散見されました。しかし、知財情報戦略を用いた解析によりGoogle社の「真の戦略」を知った私は、「Google社は流行り廃りによらず戦略的に買収している」と確信を持っていました。その確信は今、ますます強まっています。昨年(2015年)に自動運転分野を解析し、「自動運転におけるグーグルの脅威」を目の当たりにしたからです。

 これを受けて、私は「テレマティクス(telematics)と知能化、さらに将来の自動運転を想定すれば、自動車分野こそ知財情報戦略の有効活用に好適」との手応えを得ました。そして、この手応えをさらに強くしたのが、2015年11月にトヨタ自動車が発表したシリコンバレー研究所設立の一報です。自動運転分野の解析事例を発表後、わずか半年の出来事でした。人工知能(AI)分野で日系メーカーが劣勢に甘んじているという私の懸念を払拭する動きだったのです。最高経営責任者(CEO)から拠点の選定まで、理想ともいえるトヨタ自動車の決断に、自分のことのように小さくガッツポーズしました。私の戦略提言が同社の決断につながったというわけではないのですが。

 このように、自動車分野で知財情報戦略を有効活用すれば、自動車業界の従事者であれば事業に直接役立たせることができます。自動車以外の業界の従事者であれば、自動車業界への新規参入に向けた戦略を効果的に策定することができます。

Q:自動車分野の技術開発において知財情報戦略は、今後ますます必要となるのでしょうか。

山内氏:先の回答とも重複しますが、「テレマティクスと知能化、さらに将来の自動運転を想定すれば、自動車分野こそ知財情報戦略の有効活用に好適」というのが私の認識です。この認識から、自動車分野の技術開発において知財情報戦略はこれからますます必要になると確信しています。

 加えて、こうした広範な分野の技術開発を単独の企業だけで完結するのは非現実的です。従って、今後は技術ベンチャー企業の買収や専業メーカーとの提携が進むはず。すると、これに伴う買収先や提携先の候補の探索はもちろん、候補の目利きも重要となります。ここでも知財情報戦略を有効活用できるため、知財情報戦略の重要性は増す一方でしょう。

 実は、知財情報戦略の方法論を開発する契機となったのは、技術ベンチャー企業の知財デューデリジェンス(価値の精査、DD)の実務でした。特許マッピングの類いは、統計学的処理による分析が一般的です。従って、大企業に比して保有件数が桁違いに少ないのが常の技術ベンチャー企業には向いていません。

 そのため、方法論の開発に際しては参考書の不在にしばらく嘆いた後、とことん考え抜いた後に私は知財情報戦略の原型を考案しました。その後、日々実践しながら改良を加えたのが今日の知財情報戦略ですので、候補探索や目利きに効果的であることは間違いありません。

自動運転車を見る大使の眼は無くても困らない自動運転車に示す如く、冷ややかなわけでおます。



<米韓連合による電気自動車製造>
ムム、米韓連合による電気自動車製造ってか…聞き捨てならないのです。
いくらパクリの韓国といっても、米韓連合となれば、日本製EVにとって手ごわいのではないだろうか?


2016.1.18記事一覧へデトロイトモーターショー2016GM社の新型EV「Bolt」、モーターや電池は韓国LGグループが供給より
 米GM社は、北米最大の自動車展示会「デトロイトモーターショー2016」において、新型電気自動車(EV)「Chevrolet Bolt EV」の量産タイプを公開し、その詳細を発表した(図)。

EVBolt EV

 Bolt EVは5人乗りのハッチバック(5ドア)車であり、価格は3万8000ドル(約444万円、1ドル=117円で換算)だが、米国の補助金などを活用すると3万ドル(約350万円)前後で購入できる。2016年後半に、北米で発売する計画である。

 駆動用モーターは、ボンネット内に1個搭載する。同モーターの最大出力は147kW(200hp)、最大トルクは360N・mである。満充電からの航続距離は200マイル(320km)以上となっている。240Vの通常の充電器を使うと、50マイル(約80km)走行分を2時間以下で充電できる。急速充電装置を使えば、30分の充電で90マイル(約145km)走行できるという。



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