藻谷さんの里山資本主義3

<藻谷さんの里山資本主義3>
新装カバーになったこの本が、本屋で平積みで売り出し中です♪
読破目前で積読状態になっていたが・・・
この本が新書大賞2014を受賞したとのことなので、再開しようと思ったのです。
とにかく、2年がかりで読破しようということで、読み進めます(汗)。

大賞

 今では中国だって「タイ+ワン」の安い労働力を求めているように、グローバリズムが加速しているが・・・
 この根っこにはゼロサムで、カネが全ての米英型資本主義があるわけです。
でも、この経済原理ではうまく機能しないことが次第に世界の常識となってきつつある、ではどうすればいいのか?
アメリカではアベノミクスがわりと好評であるが、もしかして日本型経済に妙薬があるのではないか?
(米金融界は、日本という実体経済に悪乗りを決め込んでいるだけだと思うが)

この本はNHK広島のテレビマン二人と藻谷さんの共同作業で展開して行きます。
そのエッセンス部分を紹介します。

<「開かれた地域主義」こそ里山資本主義だ>よりp101~102
 振り返ってみれば、20世紀の100年間は、経済の中央集権化が突き詰められていった時代だった。
 鉄やコンクリートといった、重厚長大な産業を基盤として発展していくには莫大な投資や労働力の集約が必要だった。そのため、ある程度、国家主導で大資本を優遇しながら進めざるを得なかった。しかし、その目的は国民一人一人のため、というよりも弱肉強食が続く国際社会で、国家をより強くすることにあった。20世紀初頭においては、帝国主義政策における富国強兵であり、20世紀半ばには、第二次世界大戦の復興と、それに続く高度稀有財成長。そして20世紀の後半は、グローバル経済の熾烈な競争に勝ち残るためであった。
 その過程で、人類は、たとえ地球の裏側からでもあらゆる物をすばやく運んでくるために、陸海空にわたる巨大なインフラネットワークを作り上げてきた。

 21世紀になると、人、物、金に飽きたらず、IT革命によって、情報までも瞬時に飛び交うシステムが確立されていった。しかし、その中央集権的なシステムは、山村や漁村など、競争力のない、弱い立場にある人々や地域から色んなものを吸いあげることで成立するシステムでもあった。地域ごとの風土や文化は顧みられず、地方の人間はただ搾取されるのみであった。経済成長には、金太郎飴のようにどこもかしこも画一的である方が効率的だったのであり、地域ごとの個性は不要だったのである。

 しかし、21世紀。ある程度の経済成長を果たし、物が溢れる豊かな時代になってしまった日本の町を見て、違和感を覚え始めたのである。地域ごとの風土や文化を見直そうという運動が各地で始まる。スローフード、地産地消、スローライフ。昨今、人気を集めるご当地グルメのチャンピオンを決める、B1グランプリも、そうした人々の気付きを端的に表わすものと言える。

 里山資本主義は、経済的な意味合いでも、「地域」が復権しようとする時代の象徴と言ってもいい。大都市につながれ、吸い取られる対象としての「地域」と決別し、地域内で完結できるものは完結させようという運動が、里山資本主義なのである。
 ここで注意すべきなのは、自己完結型の経済だからといって、排他的になることではない点だ。むしろ「開かれた地域主義」こそ、里山資本主義なのである。


なお、朝日デジタルの書評がこの本を取り上げたので、紹介します。

『里山資本主義』より
里山

<持続可能なシステム目指す:梶山寿子(ジャーナリスト)>
 赤字国債の増発も、原発の再稼働を進めるのも、とにかく今を乗り切るため。刹那的な行動に走り重要な問題を先送りするのが、マネー資本主義に染まった人間の病理だと本書は説く。

 その対極にあるのが、山林など身近にある資源を活かしてエネルギーや食糧を自給し、地域の経済的な自立と安定を図る「里山資本主義」である。例えば岡山県の製材工場では、通常なら廃棄する木くずによるバイオマス発電で電力を賄い、余剰分は売電。木くずはさらにペレット燃料にも加工されて、地域家庭の暖房などに使われる。

 NHK広島の番組がベースのため、紹介される事例は中国地方中心だが、同様の試みは全国で始まっている。本書の魅力は「里山資本主義」という絶妙なネーミングに尽きよう。取り組みが拡大すれば過疎の町に雇用が生まれ、地域内でお金が回る。持続可能なこのシステムをマネー資本主義の自壊に備える“保険”とせよ、というわけだ。

 「先進国・オーストリア」では木造ビルも建築可能な新集成材が開発されるなど、木の潜在能力は侮れない。最先端技術で甦る古くて新しい経済モデル。里山には年金問題、少子化、無縁社会を解決するヒントも潜む。長所だけを強調しているきらいもあるが、日本の有力な選択肢として熟考したい。
 ◇

『里山資本主義』藻谷浩介・NHK広島取材班著、角川oneテーマ21、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
課題先進国を救うモデル。その最先端は“里山”にあった!!危機を超え未来を生む、すり潰されない生き方を提言!!
【目次】
はじめに 「里山資本主義」のススメ/第1章 世界経済の最先端、中国山地ー原価ゼロ円からの経済再生、地域復活/第2章 21世紀先進国はオーストリアーユーロ危機と無縁だった国の秘密/中国総括 「里山資本主義」の極意ーマネーに依存しないサブシステム/第3章 グローバル経済からの奴隷解放ー費用と人手をかけた田舎の商売の成功/第4章 “無縁社会”の克服ー福祉先進国も学ぶ“過疎の町”の知恵/第5章 「マッチョな20世紀」から「しなやかな21世紀」へー課題先進国を救う里山モデル/最終総括 「里山資本主義」で不安・不満・不信に訣別をー日本の本当の危機・少子化への解決策/おわりに 里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、2060年の日本

<大使寸評>
大震災前の2011年1月、NHKスペシャル「2011ニッポンの生きる道」が放送された。その後2011年夏、藻谷さんを推進役としてNHK広島で「里山資本主義」の番組造りがスタートした。
マネー資本主義の対極を志す「里山資本主義」という造語はここで開発されたそうです。
経済と森林を結びつけて、発想の転換を促しているわけで・・・・
ウォール街のバカタレどもの対極をなしていると思うのです♪

rakuten『里山資本主義』


エコノミストの資質として、未来を予測する洞察力も必要だが・・・・
未来を変えようとする意志が求められているんでしょうね♪
金融工学で儲けに走るなど、語るにおちるんだけど。

藻谷さんの里山資本主義1
藻谷さんの里山資本主義2

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