跋扈する大陸の産業スパイ

大使の在職中初期に、中国宝山と韓国ポスコの製鉄所付帯設備の仕事(端っくれのほうに)に関わってきた者として、「恩を仇で返された」とほぞを噛む思いがつのる昨今である。

盗まれる、あるいはだまされるほうが悪いとするのが、大陸マインドであるが・・・
これまで、高い授業料を払った日本は、如何に対応すべきか?


10/8スパイ活動、特許…日本企業の技術情報が韓国企業にダダ漏れ!?より
<サムスンの工場は日本人技術者だらけ!?>
 サムスンはじめ韓国企業や中国企業に、バブル崩壊以降、選択と集中の名の下に早期退職などで放逐された日本人技術者が、多数ヘッドハンティングされ、働いていることはよく知られている。雇用期間は2年とか4年とか比較的短期だが、年俸は1000万円、2000万円といったケースも少なくないという。

 そうした1人でサムスン電子に誘われたある大手家電メーカーのOBは、韓国内の工場に行ってみて驚いたという。そこにはかつての同僚たち、それも開発エンジニアだけでなく、生産関係の技術者までワンセットでスカウトされていたからである。

 2004年に、ソニーが経済産業省等の反対を押し切り、液晶生産でサムスンと提携した結果、ソニーの技術が大量に韓国に流出したという話も家電業界ではもっぱらである。

 こうしてみると特許から、製品開発、そして製造まで、日本の技術はほぼ完璧に、韓国メーカーに流出していることがわかる。

 しかしここまでは、少なくとも合法的である。実は技術流出という点では、もっとリアルでそれこそ産業スパイ的な行為が行われた、あるいは行われているのではないかと疑う関係者も少なくない。

 例えば、実際に日本国内の工作機メーカーで働く中国人技術者が、先端工作機技術の設計図をコピーして中国に送ったとして逮捕された事件などが起きている。

そんな中で、やっぱりな、と多くの論者が注目している技術流出事件がこの4月に明らかになり、東京地裁に持ち込まれている。

 新日鉄が虎の子としてきた技術のひとつに「方向性電磁鋼板」の製造技術がある。「鉄の芸術品」とも呼ばれるこの鋼板製造技術は、アメリカで開発され、新日鉄が性能を飛躍的に高め、量産化にも成功したものだ。

 以降、新日鉄はこの分野で圧倒的なシェアを占めてきた。ところがここ数年、韓国の鉄鋼大手ポスコ(旧浦項総合製鉄)が低価格で急激に追いかけ、世界シェアは今や新日鉄30%に対し、ポスコ20%まで接近しているといわれる。

<韓国ポスコ元社員「ポスコの技術は新日鉄のもの」>
ところが5年前、ポスコが韓国内で裁判を起こした。訴えた相手は同社の元社員で、方向性電磁鋼板の製造技術を中国の鉄鋼メーカーに売ったという内容だった。ところが裁判において元社員は「売り渡したのは新日鉄の技術」だと証言、思わぬところからポスコの産業スパイ行為が表面化したのである。

 現在、伝わっているところによれば、ポスコにこの技術を漏らしたのは、新日鉄の開発担当者ら数人のグループだとされており、グループのリーダーと目される人物が、ポスコとともに東京地裁に提訴されているのである。

 この過程で、新日鉄はポスコのスパイ行為の動かぬ証拠を押さえたとされており、裁判の結果次第ではポスコは、1000億円の損害賠償に加え、成長分野である方向性電磁鋼板分野からの撤退も余儀なくされ、企業存続の危機にさえ立たされるといわれている。

 それにしても、こうも簡単に虎の子の技術が盗まれるところに、日本企業の甘さがあると指摘する論者は多い。経営に窮しての韓国、台湾勢との提携、短期収益だけを視野に入れた人材の垂れ流し、サブマリン特許で痛い目に遭いながら、依然として続く特許戦略の無策などなど。

 こんなところにも、戦後の日本人の「平和ボケ」というか、世界には悪い人などいないというお人よしが影響しているということかもしれない。尖閣の問題ひとつとってみても、その当否はわかるだろう。

 とはいうものの、日本企業も日本人も感情的に対応するのではなく、技術(研究開発から生産に至るまで)もまた重要な財産であり、盗まれることのないようしっかりガードすべきだということである。新幹線技術でさえ、中国が押さえにかかっているという、笑えない現実があるのだから。


サムスンのヘッドハンティングもえぐいが、人員削減によるコストカットしか思いつかない日本企業も問題だったようですね。

4/23韓国サムスンが日本人技術者引き抜き加速、人材戦略弱い国内勢より
 韓国サムスングループが日本人技術者の引き抜き攻勢を強めている。巨額の赤字に苦しむ国内電機各社による事業縮小と人員削減。開発環境や処遇が悪化すれば優秀な技術者が自ら会社を離れても不思議はない。
日本が先行する技術が人材とともに流出すれば、大きな競争力格差が生じかねず、逆境の今こそ持ち前の技術をビジネスに活かす人材戦略が必要だ。

<年収10倍の提示も>
「ここ半年、人事担当役員が直接、コンタクトしてくる」――。某大手ヘッドハンターがサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)などサムスングループによる日本人技術者引き抜きの様子を打ち明ける。これまでは日本に常駐するヘッドハンティング専門部隊が打診してきたが、最近は給与を即決できる役員からの「一本釣り」も多いと語る。
 ハイテク業界で10年以上のキャリアを持つこのヘッドハンターによると、普段は東京、横浜、大阪に常駐している各10人前後のサムスンのヘッドハンティング部隊が独自に作成した人材候補リストを手に定期的に電話をかけてくる。だが、このところは役員が直々にヘッドハンターに働きかけ、年収の交渉に応じるなど採用のスピードを早めているという。

 ロイターが独自に入手したサムスンの人材候補者リストには数十人の名前が並ぶ。社名、所属部署、年齢(30―50代)、会社と自宅の電話番号、メールアドレス、実家の住所まで入っている人もいる。技術者の担当分野はリチウムイオン電池、太陽光発電、エアコンのインバータ技術などで、いずれも日本企業が最先端の領域。勤務先はパナソニック、シャープ、東芝、ダイキン工業、三菱電機などだ。



日経ビジネスの「今どきの産業スパイ」をネットと雑誌から紹介します。

今どきの産業スパイより
 これまでも多くの日本人技術者がアジアの企業から誘いを受け、日本で身につけたノウハウを現地の技術者に教え込んだ。その結果、アジア勢は半導体メモリーや液晶パネル、リチウムイオン電池などの技術を習得し、力をつけた。

 不正な方法で企業秘密を漏洩するのは断じて許されないが、海を渡った技術者たちのほとんどは不正とは全く無縁の環境に身を置く腕利きのエンジニアだ。事業縮小などに伴って日本で居場所を失い、自分の技術を買ってくれる海外メーカーに移っただけ。「本当は日本で働いて、社会に貢献したかった」との思いは今も残る。

 今回の取材では、海外メーカーに転職した複数の技術者が、ほぼ同じ体験談を口にした。曰く、「日本メーカーで、ある技術の実用化にメドをつけ、事業の成功を確信していた。しかし、経営陣は別の技術に注力しており、事業化を拒否された。会社の判断に疑問を感じていた時に、アジアの競合メーカーから声がかかり、移籍した」。

そしてアジアの競合メーカーは、日本人技術者の助けを借りて競争力を高めていき、やがて日本を凌駕する。これが日本の“負けパターン”である。半導体メモリーや液晶パネルなどの多くの分野で、日本メーカーは開発をリードしておきながら、世界市場で韓国や中国、台湾勢に敗北した。

 敗因として無視できないのが、経営陣による技術の選択ミスや、投資判断のミスだ。経営陣に技術のトレンドを見極める能力がなければ、現場の技術者は報われない。液晶パネル工場への強気の投資が裏目に出て赤字に陥った日本のある大手電機メーカー幹部は、かつて「うちの液晶技術が全部、韓国勢に盗まれた」と嘆いていた。だが、投資失敗の責任が韓国メーカーに製造ノウハウを伝授した日本人技術者にないのは明白だろう。

 残念ながら、今回の取材を通じて分かったのは、アジアの競合メーカーに移った日本人技術者を「裏切り者」と見なす風潮が日本の企業社会に根強く存在すること。責めるべきは、技術者ではないはずだ。今こそ、「日本は技術では負けていない」という固定観念を捨て、謙虚に学ぶ時ではないか。

 アジアの競合メーカーは、以前から日本人に限らず、米国、欧州などの外国人技術者の採用に積極的である。例えば、ロシアは物理や化学を修めた人材が豊富だ。そうしたロシア人技術者がアジアのメーカーで、不良品の解析や物理現象の論理づけなどの業務に就いている。日本メーカーは一般的に外国人の採用に消極的と言われるが、アジアの競合に倣って広く世界から頭脳を集めれば、研究開発のレベルアップにつながるだろう。


既にTDKやダイキンでは、海外工場の製造機械は全て自社の内製品であり、これも一種のブラックボックスと言えます。

産業スパイ

<TDKの流出対策:日経ビジネス雑誌記事>より
 TDKは中国でHDDの磁気ヘッドやインダクター(磁気コイル)などを生産中だ。液晶パネルや半導体で起きた、製造装置を介した技術流出を恐れて、装置を他社と共同開発することなく、完全に内製している。
 日本の生産技術センターで開発し、日本で製造して中国の自社工場に持ち込む。その後、現地で同じ装置を作る。もちろん製造装置の外販などせず、門外不出だ。装置のパーツは、できるだけ多くの部品メーカーから調達する。調達先を絞ると、部品メーカーに設計の全体像が把握される可能性が高まり、そこが抜け穴となる恐れがあるからだ。
 このほかTDKは、1人の技術者に一つの製品の製造ノウハウが集中しないように心がけている。これにより、競合メーカーに1人の技術者を引き抜かれても、その人の知識だけでは、製品を作ることができない。
 TDKの松岡ゼネラルマネージャーは、「主力の磁気ヘッドは、仮に100人の技術者がヘッドハンティングされたとしても、技術の全容が他社に持っていかれることはないだろう」と自信をのぞかせる。


最近は社外のパソコン、ケイタイでも働ける(あるいは働け)ということでコスト削減となっているとか。 つまり、BYOD(ブリング・ユア・オウン・デバイス:私的デバイス活用)が流行りだとか・・・・セキュリティは大丈夫なんだろうか? スマホで社内情報につなげるということは、中国のハッカーにとって馬の前のニンジンなんだけど。

サーバ情報、デジタル情報は盗まれるという前提にたって、製造装置やアナログ技術をブラックボックス化するのが、案外と現実的な対応なのかもしれないですね。

盗むと言えば、中国人組織によるインターネットバンキングの預金不正送金事件が頻発しているようです。中華のウィルスSpyEyeに要注意です。
このウィルスは、まさか人民解放軍作成ではないと思うけど。
SpyEye(スパイアイ)ウイルスに注意!

中国製パソコンには、出荷時からウィルスがプリインストールされているものもあるそうで・・・・ご注意あれ。

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