カツラの葉っぱ 大好き!

アクセスカウンタ

zoom RSS 朝日デジタルの書評から103

<<   作成日時 : 2017/06/23 08:43   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

<朝日デジタルの書評から103>
日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。
・・・・で、今回のお奨めです。

・あなたの人生の物語
・自民党―「一強」の実像

***************************************************************

【あなたの人生の物語】
あなたの人生の物語より
テッド・チャン

<言語と思考があやなすSF:阿部嘉昭(評論家・北海道大学准教授)>
 2003年にハヤカワ文庫で初版の出たテッド・チャンの短編集『あなたの人生の物語』。その表題作が「メッセージ」として映画化され、版を重ねて累計何と15万部という。難解の誉れ高い短編集としては異例ではないか。実際、収録作の解釈については日本のネット上でも侃々諤々で、チャンの仕組んだ知のSFに、多くが巻き込まれている。

 権威的な文章にはおのおの特有の書き方がある。チャンはこれを利用する。それらの見た目をなぞってみせつつ、根底を虚構化するのだ。冒頭「バビロンの塔」は神話的建造物の空間記述自体をSF化する傑作だった。「七十二文字」では命名が実質を生むとする中世神学の名辞論がエネルギー論となり、単性生殖の小人=ホムンクルスなどに新見解が与えられる。天使の降臨が災厄へと実体化される「地獄とは神の不在なり」では、旧約聖書的記述がズラされ、神の恩寵に関わる苛烈な定義が幾度も逆転されてゆく。収録作すべてに奇想満載、文学的な風格も充分で、ボルヘス『伝奇集』をも継承している。

 根底にあるのは、言語により思考が定まるとする「サピア=ウォーフの仮説」だ。その最大達成が表題作。女性言語学者ルイーズの実娘への呼びかけと、ルイーズが対するエイリアンの「表義文字」の解読過程が、説明なしに交錯してゆく。やがてその文字が「過去と未来」を同時に意味化していると解明がなされ、実娘への呼びかけも、まだみぬ未来を「思い出している」とわかる。エイリアンの認識がルイーズの生に、先の仮説そのままに作用したのだ。感涙的な結末が用意される。

 映画「メッセージ」はこの短編に独自の形象を加えている。とりわけエイリアンの文字をふわりと浮かぶ墨状の円周形で示し、過去と未来をつないだ点、さらには中国のシャン上将を新たに造型した点。それで作品の中国性と「永劫回帰」理念がより深まったのだった。
     ◇

テッド・チャン著、早川書房、2003年刊

<「BOOK」データベース>より
地球を訪れたエイリアンとのコンタクトを担当した言語学者ルイーズは、まったく異なる言語を理解するにつれ、驚くべき運命にまきこまれていく…ネビュラ賞を受賞した感動の表題作はじめ、天使の降臨とともにもたらされる災厄と奇跡を描くヒューゴー賞受賞作「地獄とは神の不在なり」、天まで届く塔を建設する驚天動地の物語ーネビュラ賞を受賞したデビュー作「バビロンの塔」ほか、本邦初訳を含む八篇を収録する傑作集。

<読む前の大使寸評>
ケン・リュウ著『紙の動物園』は、中国系作家にしては詩情あふれるSFで、良かった。
だけど、その二番煎じに食いつくような大使ではない。 さてどんなかな?

<図書館予約:(6/23予約済み、副本5、予約65)>

rakutenあなたの人生の物語


***************************************************************

【自民党―「一強」の実像】
自民党―「一強」の実像より
自民党

<齋藤純一(早大教授)>
いま自民党は、「安倍一強」の党内権威主義の傾向が著しく、党内からの異論は聞こえてこない。なぜそうなったかを理解する上でも本書の周到な分析は有益である。

 1994年の政治改革、とりわけ小選挙区制の導入と政治資金規制の強化は、自民党を大きく変えた。派閥の後退、財界などの影響力の低下、公認権・政党助成金の配分権を握る党幹部の権力強化、官邸主導に傾く政策形成などが、その変化として指摘される。

 安倍晋三首相のもとでも自民党の絶対得票率は低迷しており(小選挙区で25%前後、比例代表で15〜20%)、高い内閣支持率を誇る首相もけっして無党派層を惹きつけてはいないという指摘は特に重要である。

 安定した地方組織や公明党との連携など他党にはない資源ゆえに、自民党の優位は当面動きそうもない。しかし、票やカネは確実に減少してきており、「一強」とされるこの党も意外に脆弱であることがわかる。


中北浩爾著、中央公論新社、2017年刊

<BOOK」データベース>より
自民党は結党以来38年間にわたり政権を担い、2度「下野」したが、2012年に政権に復帰。一強状態にある。その間、自民党は大きな変貌を遂げた。本書は、関係者へのインタビューや数量的なデータなどを駆使し、派閥、総裁選挙、ポスト配分、政策決定プロセス、国政選挙、友好団体、地方組織、個人後援会、理念といった多様な視角から、包括的に分析。政権復帰後の自民党の特異な強さと脆さを徹底的に明らかにする。
【目次】
第1章 派閥ー弱体化する「党中党」/第2章 総裁選挙とポスト配分ー総裁権力の増大/第3章 政策決定プロセスー事前審査制と官邸主導/第4章 国政選挙ー伏在する二重構造/第5章 友好団体ー減少する票とカネ/第6章 地方組織と個人後援会ー強さの源泉の行方/終章 自民党の現在ー変化する組織と理念

<読む前の大使寸評>
追って記入

rakuten自民党―「一強」の実像


**************************************************************
<asahi.comのインデックス>
最新の書評を読む
ベストセラー解読
売れてる本

朝日デジタルの書評から102

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
朝日デジタルの書評から103 カツラの葉っぱ 大好き!/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる