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zoom RSS 『地平線の彼方から』2

<<   作成日時 : 2017/06/19 21:43   >>

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<『地平線の彼方から』2>
図書館で『地平線の彼方から』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくると、砂漠や駱駝の写真が見えて、大使のツボがうずくのです。
写真家の著者の紀行文もなかなかのようです。


【地平線の彼方から】
野町

野町和嘉著、クレヴィス、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
サハラ砂漠からアンデス高地まで、地球上の荒々しい自然の中で生き抜く人々に魅せられた記録。40余年に渡るドキュメントより代表作から最新作まで、写真96年、エッセイ28編収。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくると、砂漠や駱駝の写真が見えて、大使のツボがうずくのです。
写真家の著者の紀行文もなかなかのようです。

rakuten地平線の彼方から


インド側に避難したチベット難民が語られているので、見てみましょう。
p99〜100
<雪山獅子旗>
ラダックラダック インド 2009

 2009年7月6日。標高4500メートル、中国(チベット)国境まで50キロのインド領チベット高原。
 眼下に、コバルトブルーの湖を抱くようにひらけた、高原砂漠の真っ只中。臨時に設けた祭壇に掲げられたダライ・ラマ肖像と向き合って、チベットの国歌が高らかに歌われている。そして頭上には、たった今ポールに上ったばかりの真新しい国旗「雪山獅子旗」が、抜けるような天空に鮮やかに映えわたる。

 失われてしまった雪の国「観音菩薩の浄土」を讃えて歌っているのは、300人ほどのチベット難民たちだ。遊牧を生業としながら、この近くの谷あいに集落をなしている。この人たちは国境に間近いチベット側で遊牧で暮らしていたのだという。1951年、人民解放軍が迫っているとの噂を聞いて、家畜を追ってインド側に避難したところ国境が閉ざされてしまい、以来、帰るに帰れなくなった難民なのである。

 全員が起立し、帰ることのできなくなった故国を間近に臨みながら、観音菩薩の化身、ダライ・ラマ14世の74回目の誕生日を、彼らはこうして厳かに祝っているのである。

 中国の強権支配下にあるチベットでは、チベット国旗の掲揚は重罪に相当する。そのうえ現在では、ダライ・ラマの肖像写真を所持しているだけで犯罪者扱いである。チベットを広く歩き、深くて終わりのないその苦悩を知る一人として、ここがインド領であるとはいえ、まぎれもないチベット高原に、禁断の「雪山獅子旗」が堂々とはためく様は胸に迫りくるものがあった。

 俗に”小チベット”と呼ばれている北インドのラダックを訪れたのは、。私がこの地を訪れた目的は、伝統的に受け継がれてきたラダックのチベット仏教圏を見てみようと思ったからだ。歴代ダライ・ラマによって統治されてきた仏教国チベットが、1949年以来中国の侵攻を受け、仏教への弾圧が強まるなか、1959年にダライ・ラマがインドに亡命して、チベット国が消滅したことは広く知られている。その後吹き荒れた文化大革命によって、仏教社会は完膚なまでに破壊されてしまった。

1980年代以降、弾圧は緩和されて信仰も自由になったが、あくまでも中国共産党による監視下という括弧付きであり、自由な信仰を求める多くのチベット人が、ヒマラヤを越え、ダライ・ラマを慕って亡命してきた。

 私がチベット本土を広範囲に歩いたのは20年近く前のことだ。2000年以降東チベットにも行っているが、とくにこの10年来、流入した多くの漢人による、大規模開発により、仏教信仰を軸とした伝統チベット文化は激変を遂げてしまった。

 チベットはユニークな土地だ。極限高地の厳しい風土に培われた生命観を核心とするチベットの仏教文化は、物欲という麻薬に汚染されてしまった混迷の現代世界を映してみる格好の鏡であると私は考える。決して滅ぼしてはならない、かけがえのない人類の知恵なのである。中国支配地域の外にあって自由に息づいているチベット文化を見てみようと思ったのである。

 国を失ったダライ・ラマにとって、熱烈な仏教信仰の地であるラダックは、重要な橋頭堡となっている。


『地平線の彼方から』1

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