ミヒャエル・エンデ著『モモ』4
<ミヒャエル・エンデ著『モモ』4>
駅前のバザーでミヒャエル・エンデ著『モモ』という文庫本を、手にしたのです。
お値段は100円という「持ってけ泥棒」値段であり、汚れもない状態であり・・・
即、購入したのです。
ぱらぱらとめくると・・・
エンデ自筆の挿絵も載っていて、サービス満点でおます♪
灰色の男たちの続きを、見てみましょう。
ミヒャエル・エンデ著『モモ』3:灰色の男たち
ミヒャエル・エンデ著『モモ』2:ニコラとニノのけんか
ミヒャエル・エンデ著『モモ』1:円形劇場に住みついた
駅前のバザーでミヒャエル・エンデ著『モモ』という文庫本を、手にしたのです。
お値段は100円という「持ってけ泥棒」値段であり、汚れもない状態であり・・・
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【モモ】 ![]() ミヒャエル・エンデ著、岩波書店、2005年刊 <「BOOK」データベース>より 町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上。 <読む前の大使寸評> お値段は100円という「持ってけ泥棒」値段であり、汚れもない状態であり・・・ 即、購入したのです。 ぱらぱらとめくると・・・ エンデ自筆の挿絵も載っていて、サービス満点でおます♪ rakutenモモ |
灰色の男たちの続きを、見てみましょう。
p87~89 <6章 インチキで人をまるめる計算> 「あなたはたしかに、理髪師のフージーさんですね?」 「そのとおりですが。」 「それなら人ちがいではない。」灰色の紳士は手帳をパチッととじて言いました。「あなたはわたくしどものお客の候補者です。」 「どうしてまた?」フージー氏はますますめんくらってききかえしました。 「いいですか、フージーさん。あなたははさみと、おしゃべりと、せっけんのあわとに、あなたの人生を浪費しておいでだ。死んでしまえば、まるであなたなんかもともといなかったとでもいうように、みんなわすれられてしまう。もしもちゃんとした暮らしをする時間のゆとりがあったら、いまとはぜんぜんちがう人間になっていたでしょうにね。ようするにあなたがひつようとしているのは、時間だ。そうでしょう?」 「まさにそのことを、ついいましがた考えていたところです。」フージー氏は口ごもりながらこたえて、さむさにぶるっとからだをふるわせました。入口はしめてあるのに、ますます冷えこんでくるのです。 「それ、ごらんなさい!」と灰色の紳士は言って、満足そうに小さな灰色の葉巻をひとふかししました。「でも時間はどこから手に入れます? 倹約するしかないんですよ。フージーさん、あなたはまったく無責任にじぶんの時間をむだづかいしています。おわかりいただけるように、ちょっと計算してみましょうか。1分は60秒です。1時間は60分。この計算についてこられますか?」 「ええ、わかります。」フージー氏はこたえました。 外交員、XYQ/384/b氏は、灰色のえんぴつで鏡のうえに数字を書きはじめました。 「60かける60で3600。つまり1時間は3600秒です。 1日は24時間。3600の24倍で、1日は8万6400秒。 1年はごぞんじのとおり365日。そうしますと、1年はぜんぶで3153万6000秒になります。 10年ですと、3億1536万秒。 フージーさん、あなたはどれくらい生きられるとお思いですか?」 「さあ。」フージー氏はへどもどしました。「70歳、いや80歳くらいまで生きたいですね、できれば。」 「けっこう。ではすくなめに70歳までとして計算してみましょう。つまり3億1536万の7倍ですな。答えは22億752万秒」 灰色の紳士はこの数を鏡に大きく書きました。 2,207,520,000秒 そしてその下になん本も下線をひいてから言いました。 「これがつまり、フージーさん、あなたがおもちの財産です。」 |
ミヒャエル・エンデ著『モモ』3:灰色の男たち
ミヒャエル・エンデ著『モモ』2:ニコラとニノのけんか
ミヒャエル・エンデ著『モモ』1:円形劇場に住みついた
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