『2015年磯野家の崩壊』

<2015年磯野家の崩壊>
図書館で『2015年磯野家の崩壊』という本を手にしたのです。
パラパラとめくると・・・
アベノミクスとは富裕層や中央官僚のための財政政策であることが、明解に説かれているようです。

今どきアベノミクスに期待するほどお目出度い大使ではないが、それではアベノミクスの何処にごまかしがあったのか?・・・
この本を読んで、現在進行中のアベノミクスについて復習しようと思うのです。


【2015年磯野家の崩壊】
磯野

山田順著、徳間書店、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
アベノミクスで円安、株高が演出され、さながらバブルの様相を示しているが、それでも日本経済の破綻は避けられない。偽りの景気回復の裏で、消費税をはじめとする大増税が行われ、少子高齢化、格差拡大はますます進み、日本人の仕事や財産が奪われていく。さらに安倍バブル崩壊で日本経済は大混乱に…。これから起こる大破局で日本人の生活、仕事はどう変わるのか。あの「国民的家族」に投影しつつ解説する。

<読む前の大使寸評>
アベノミクスとは富裕層や中央官僚のための財政政策であることが、明解に説かれているようです。

rakuten2015年磯野家の崩壊


ホワイトカラー・エグゼンプションのあたりを覗いてみましょう。
p165~168
<残業代がなくなる法案を覚えていますか?>
 いまや「ホワイトカラー・エグゼンプション」という言葉を覚えている人は少ないと思うが、「ホワイトカラー・エグゼンプション」とは、簡単に言えば「残業代がなくなる」ということ。もし、この制度が導入されると、それまでは当たり前のように支払われてきた残業代がなくなってしまうのだ。サービス残業の横行でヘトヘトなのに、そのサービス残業を「合法化」してしまう。そういう見方もできる。

 「ホワイトカラー・エグゼンプション」のエグゼンプションとは「免除」という意味である。つまり、これまで残業代が支払われてきたホワイトカラーを、支払う対象から除外してしまおうというのが、この制度の眼目だ。

 では、なぜ、そんなことをしなければならないのか?
 それは、一つには、日本の財界が、さらに賃金の抑制をしなければ、グローバル化によるメガ・コンペティションに勝てないと考えたから。もう一つは、アメリカの要望であり、郵政民営化と同じく『年次改革要望書』であげられていた重点項目だったからだ。

 結局、この法案は見送られたが、それが今日の空洞化、国内企業の苦境を招いているという見方も成り立つ。なぜなら、フラット化する世界のなかで、日本人だけが高賃金でいられるわけがないからだ。人件費の高い国内にいることは、結果的に企業の国際競争力を失わせた。

 2006年11月、この法案提出の動きのなかで、労働運動総合研究所が一つの試算を発表した。そこには、「年収400万円以上の会社員が労働時間規制の対象から外されると、約1013万人の会社員が一人年間114万円の残業代を受け取れなくなる」と書かれていた。年収がいっぺんに100万円も減るのだから、これはサラリーマンにとって衝撃を通り越して、まさに死活問題。野党から大きな反対の声があがった。

 ここで、述べておきたいのは、当時の与党は自民党で、第一次安倍内閣のときだったということだ。
 もともと、この「年収400万円以上のホワイトカラーを対象」とするという案は、2005年6月に日本経団連が提言したものだった。

 つまり、企業の「中堅の幹部候補生」が狙いということ。これは、大手企業なら入社2~3年目の層、それ以下の企業では係長や主任クラスに当たる。20代半ばから30代半ばの働き盛りの層にとって、じつに厳しい内容だった。
(中略)

 「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入について、安倍首相は、2007年1月5日、「日本人は少し働き過ぎじゃないかという感じを持っている方も多いのではないか」と延べ、労働時間短縮につながるとの見方を示している。つまり、導入に前向きだった。これを受けて、厚労省は批判をかわすために、対象者の範囲を「年収900万円以上」「企画・立案・研究・調査・分析の5業務に限る」と引き上げた。

 しかし、反対の声は大きく、最終的に自民党は国会での法案可決を断念した。2007年1月に審議会に提出された「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」のなかに「自己管理型労働制」という名称で盛り込まれたが、国会に提出されなかったので、今日まで制度として導入されていない。

 ただし、TPPでは、交渉参加には「すべての物品やサービスが対象となる」とされている。TPPで対象となるのは、21分野。その一つに「労働」分野がある。


このえぐい法案は、結局、法制化できなかったが・・・安倍さんの確信犯的な経済政策であったと思うのです。

でも、2006年当時は非正規社員もまだ少なくて、現在のこのような悲惨な労働環境が予想できない大使でおました。

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