『ソーメンと世界遺産』2

<『ソーメンと世界遺産』2>
図書館で『ソーメンと世界遺産』という本を手にしたのです。
この本の目次を見てみると、もろもろのグチとか、やつあたりとか、悲喜こもごもの内容となっていて興味ふかいのでおます。
シーナの趣味は出版ではないのか?
もと雑誌の編集に携わっていたシーナだから、出版のノウハウはお手の物やんけ♪


【ソーメンと世界遺産】

椎名誠著、毎日新聞社、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
データなし

<読む前の大使寸評>
シーナの趣味は出版ではないのか?
もと雑誌の編集に携わっていたシーナだから、出版のノウハウはお手の物やんけ♪

rakutenソーメンと世界遺産


シーナが「ヘイエルダールの漂流記」を語っているので、見てみましょう。
p116~119
<面白い筏の実験漂流記>
『コン・ティキ号探検記』が子供向けの抄訳のほかは絶版になっていて、河出書房がそれを復刊することになった。あの名作が絶版というのに驚いたが、ちゃんと復刊されるというのは大変喜ばしいことだ、と嬉しがっていたら、その「解説」を書かないかと言われてやや焦った。 

 でも大変好きな本なので及ばずながらお引き受けしたが、改めて読みなおし、むかしの探検家、冒険家は夢を実現するためにやみくもに行動する、そのぐいぐい進んでいく意志と勇気がとてつもないのだなあ、とあらためて感心した。

 コン・ティキ号はノルウェー人のトール・ヘイエルダールが、マルケサス群島に1年ほど滞在中、ポリネシア人の祖先のなかにはペルーから渡った人がいたのではないか、との仮説を唱え、それを実証するるために古代ペルーの筏を複製し、1947年、ペルーからタヒチまで実験漂流する顛末である。

 その探検航海記は人気になり世界64ヶ国(1978年現在)に翻訳された。これだけ多くの言葉で翻訳されたのは聖書のほかにないという。そういう意味でも今度の日本語版復刻は喜ばしいことである。

 コン・ティキ号は樹木のなかでももっとも浮力のあるバルサ材で作られている。そのバルサ材を探しにアンデスの山中で巨大樹をまず探し、直径1メートル、一番長いもので15メートル、短いもので10メートルのバルサ材を9本並べそれを土台にした。

 以前ぼくはアマゾンのネイティブが同じようにバルサ材を使った筏の家で暮らしているのを見たことがある。その筏はかなり大きなものだったが、20年以上使っているというその丸太の半分がまだ水上に出ているので、その浮力に驚いたことがある。

 コン・ティキは6人の探検家と約4ヶ月の危険な航海に出る。たびたび襲ってくる嵐や鮫、危険な隠れ瑚礁など、毎日が試練となる。

 楽しいのは飛び魚が毎朝のように筏の上に勝手に飛び込んできて、それが朝食になる。恐ろしいのは猛毒クラゲのカツオノエボシが大量にやってきたり、なんだかわからない「海の中の巨大な目」と出会ったり、世界最大の魚を見つけたりといった、何が起きるかわからない日々の記録である。

 それから20年余へた1969年、ヘイエルダールは、今度は古代アメリカ文明と古代エジプト文明両者にある数々の共通点に着目し、その時代唯一の遠洋航海可能なパピルス製の筏に帆をつけた「ラー号」を昔と同じ作り方で再現、7人のそれぞれ国籍の違う男たちのクルーでエジップトから大西洋を渡る。

 バルサとちがってパピルスは紙の原料となるような「はかない」素材である。けれど古代エジプトの壁画などにこのパピルス製の船がたくさん描かれている。ヘイエルダール
の復元した葦船は古代のそれと同じように葦とロープだけで作られたが、重さは約12トンにもなった。

 この「ラー号」の航海記は、なにしろ素材が葦であるから外洋に出るとどうなるのか、大変スリリングだが、ヘイエルダールが語っているにはコン・ティキよりも海にどしりなじみ、大波の山にも谷にもまるでへこたれなかった、という。

 しかしたび重なる嵐によって船尾のほうからじわじわ沈んでいき、途中で放棄しなければならなかった。そのあと「ラー号二世」を作り、最後まで航海をなしとげるのである。


『ソーメンと世界遺産』1

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