『コウテペンギン(ナショナルジオグラフィック2020年6月号)』1

<『コウテペンギン(ナショナルジオグラフィック2020年6月号)』1>
図書館で『コウテペンギン(ナショナルジオグラフィック2020年6月号)』という雑誌を、手にしたのです。
おお ナショナルジオグラフィックの鳥特集ではないか、これは借りるしかないでえ♪


【コウテペンギン(ナショナルジオグラフィック2020年6月号)】


雑誌、日経ナショナルジオグラフィック社、2020年刊

<商品の説明>より
【特集】
●終結から75年 大戦の記憶をつなぐ
推定6600万人もの死者を出した第2次世界大戦。その終結からまもなく75年が経過しようとしていて、戦争の記憶は風化する一方だ。当時を知る人々が少なくなるなか、米国、ヨーロッパ、ロシア、そして日本で、存命の数少ない戦争体験者から貴重な証言を聞いた。
●氷とコウテイペンギン
温暖化が止まらず、生存に必要な氷が解け続ければ、コウテイペンギンたちは消えてしまうかもしれない。

<読む前の大使寸評>
おお ナショナルジオグラフィックの鳥特集ではないか、これは借りるしかないでえ♪

amazonコウテペンギン(ナショナルジオグラフィック2020年6月号)


コウテイペンギンの過酷な環境を、見てみましょう。
p74~80
<氷と共に消える運命:ヘレン・スケールズ>
 最初は黒い点が一つ遠くに見えるだけだった。
 点は徐徐に増え、白い氷原をくねくねと横切る何本もの線となった。


 「そして突然、最初の泣き声が響きます」と写真家のシュテファン・クリストマンは話す。そのとき、「ああ、帰ってきた」と実感するのだという。 

 3月下旬、南極のアトカ湾で、クリストマンは2ヶ月以上も前から、コウテイペンギンたちが来るのを待っていた。体高およそ100センチ、体重40キロほどになるコウテイペンギンは、ペンギンのなかで最大の種だ。

 クリストマンはこれから、アトカ湾のコロニーにいる約1万羽のペンギンとともに冬を過ごす。5年前にも一度、同じ場所で越冬いているが、コウテイペンギンの繁殖サイクルの記録を完成させるために戻ってきた。ここまでする動物写真家はめったにいない。

 冬の南極では気温が氷点下45℃を下回り、ふぶけば1メートル先も見えない。とりわけ寒さの厳しい7、8月ともなれば、並みの覚悟で滞在できる場所ではないのだ。
「正直言うと、しばらくすると慣れるものですよ」とクリストマンは事もなげに言う。

 だがコウテイペンギンには、容易に慣れることのできない現実がある。海氷の減少、あるいは消滅の可能性だ。海氷はペンギンの繁殖の場であり、周辺の海で狩りをするための拠点でもある。泳ぎの達者なペンギンだが、子育ては海中ではなく、安定した海氷の上でなければできない。それも春が来て、氷が解け始めるまでの間だ。

 南極周辺には約25万6000組のつがいが、54ヵ所のコロニーを形成している。南極の海氷域はもともと面積の増減が極めて大きいが、2019年に発表された研究によると、5年前から急激な減少が始まり、17年に記録的な縮小が見られた。

 現在は回復しているようだが、それでも長期的な平均値を下回る状況が続いている。気候モデルによれば、気候変動に対して早急に手を打たない限り、今世紀の終りまで大幅な減少が続くと予測されている。

「このままでは、コウテイペンギンは絶滅に向かって進むことになります」と、米ウッズホール海洋研究所で海鳥を研究するステファニー・ジュヌブリエは語る。彼女たちの研究では、炭素排出量が抑制されなければ、2100年までにコウテイペンギンのコロニーの8割が消滅する可能性があり、種の存続は激しくなるとみられる。

 予測では、その頃の地球の平均気温は、3~5℃上昇している。だがジュヌブリエによると、その上昇を1.5℃上昇までに抑えられれば、失われるコロニーは2割近くにとどまるという。
(中略)

 年末に近づくと、ひなは親と同じぐらいの背丈になるが、まだ安心はできない。海氷が解ける前に、灰色の綿羽から防水性の高い成鳥の羽根に換羽できないと、ひなたちは溺れ死んでしまう。2016年、南極半島の南東にあるハレー・コロニーで悲劇が起きた。

 ひながまだ幼い10月前に嵐が来て海氷が割れ、その後も氷の状態が安定せず、親たちが暮らせなくなった。そのため、繁殖は失敗に終り、無事に育ったひなは1羽もいなかった。このコロニーは南極で2番目の規模を誇っていたが、今はほぼ放棄されている。


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