『男子観察録』3

<『男子観察録』3>
図書館で『男子観察録』という文庫本を手にしたのです。
パラパラとめくってみると、ヤマザキマリの男を観察する目は、わりと硬派なんだなあ。
我が子を谷に突き落とすようなお母さんの薫陶を受けると、こんな娘になるのか♪


【男子観察録】


ヤマザキマリ著、幻冬舎
、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
地球上、もっとも珍妙で愉快な生き物、それは男。ハドリアヌス帝、プリニウス、ゲバラにノッポさんに山下達郎さん。古今東西の男を見れば真の「男らしさ」が見えてくる?世界的、はたまた極私的目線で観察し倒す新男性論。

<読む前の大使寸評>
パラパラとめくってみると、ヤマザキマリの男を観察する目は、わりと硬派なんだなあ。
我が子を谷に突き落とすようなお母さんの薫陶を受けると、こんな娘になるのか♪

rakuten男子観察録


漫画「テルマエ・ロマエ」の発刊経緯が語られているので、見てみましょう。
p69~73
<奥村編集長>
 漫画業界の中では、恐らく知る人ぞ知るちょっとした有名人とも言える。漫画の編集者だけでなく、作家、そしてコアな漫画読者に至るまでこの人の存在を知る人あ少なくはないが、その見た目も、そしてその性質的にも、周囲からできるだけ浮かないようにと日々心掛けるのが国民性の日本人社会において、確かにこの人の有り様はかなり浮いていると言える。

 しかも、周りに溶け込みきれないその様子は決してこの人の意思からくるものではない。私が世話になっていた当時は、一応それなりの中堅出版社において管理職に就いていたくらいだから、社会に全く適応できないとか、またはする気もないという捻くれたアウトサイダーというわけではないのだ。

 服装だってチェックやストライプのカジュアルなコットンのシャツを時には第一ボタンまでかっちりと留め、裾は必ずベルトでしっかり腰回りを固定したジーンズ・イン。そのジーンズも別に何らかの自己主張がそのスタイルから窺えるような奇抜なものではなく、時にその丈は洗濯による縮みの影響なのか真っ白な靴下を覗かせる踝あたりで止まっている。

 ちょっと変わった作家ばかりを集めた漫画誌の編集長ではあるけれども、彼は社会との接点を持ち難いこれら特殊な連中をしっかりと束ねていこうとする責任感も旺盛な、通常よりもむしろ常識人とも言える。

 なのに、この人はどういうわけか、大勢の群集の中に交じると他の人とは違った遺伝子を持ってしまった生き物のように、何気に浮いてしまう。どんな人も初対面時には若干の萎縮を免れない眉毛の薄い強面が強烈だからなのか、古代ローマ皇帝トライアヌスのような不思議なヘアスタイルが印象的だからなのかはわからない。ただ、佇まいというのか、出で立ちそのものが独特なのだ。

 その独特な雰囲気故に様々な漫画作家が彼の人物像を作品に描いてきたが、その描かずにいられない気持ちの拠り所が何なのか具体的に認識できなくとも、なぜだかこの人事はいったん具象化してみないと気が済まなくなるのだろう。現に私も、こうして自分に与えられた数ページの貴重な表現空間をこの男について語る事に充ててしまったわけだ。

 この奥村勝彦という編集者は、私の作品『テルマエ・ロマエ』の担当者である。読み切りのつもりで掲載した題1話をもっと続きが読みたいので連載にしたいと、『テルマエ・ロマエ』を拾ってくれた副編集長から無理矢理奪い取った男だ。

『男子観察録』2:日本人の特質
『男子観察録』1:とり・みきの解説


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