『メーター検針員テゲテゲ日記』2

<『メーター検針員テゲテゲ日記』2>
図書館に予約していた『メーター検針員テゲテゲ日記』という本を、待つこと8ヵ月ほどでゲットしたのです。
入荷待ちで予約の先客が12人もいたが・・・図書館側で副本を増やしたのかもね。



【メーター検針員テゲテゲ日記】


川島徹著、三五館シンシャ、2020年刊

<「BOOK」データベース>より
「あとで来てよ」「えっ」「あとで来いって言ってるだろう!」今日は332件ある。やっと82件目である。同じ家に二度も来るほどのんきなわけにはいかない。あんたね、こっちはそんなのんきな仕事をやっているんじゃないんだよ、と言いたかったが、指先は震えていた。-私は10年間を電気メーター検針員としてすごした。その経験を書いたのが本書である。

<読む前の大使寸評>
入荷待ちの新刊であっても、予約の先客が12人もいるのか・・・やや出遅れたか。

<図書館予約:(7/10予約、9/18受取)>

rakutenメーター検針員テゲテゲ日記


検針員の仕事とはどんなものか、見てみましょう。
p19~24
<七つ道具:職務質問間違いなしの代物たち>
 検針員はハンディを片手に、家々を一軒一軒しらみつぶしにバイクで、あういは自分の足で駆け回っている。
 現場では電気メーターを探し、その指示数をハンディに入力し、「お知らせ票」を印刷してお客様の郵便受けに投函する。

 入力したデータは夕方までにQ電力に持ちこまなければならない。検針したデータをホストコンピュータに引き渡すと同時に、翌日分の検針データをハンディに入れてもらう。
 そのあと、さらに我々の直接の雇用主である錦江サービス興業に出向いて当日の業務終了の報告書を提出する。ここまでが電気メーター検針員の仕事である。

 電気メーターは検針しやすいところにあるとは限らない。
 だから電気メーターの検針員は“七つ道具”を持っている。
 一般の人がカバンの中に忍ばしておこうものなら、まず素行を疑われ、警察官による職務質問間違いなしの代物である。

 七つ道具のひとつが、伸縮自在の柄のついた検査鏡である。柄の長さはせいぜい50センチ。それでは使いものにならないから、自分で柄を継ぎたし150センチくらいにいたものであるが、高いところの電気メーターや、頭を入れることもできない狭いところに設置された電気メーターの検針に使うのである。

 これは便利と思いきや、それがとんでもない。
 鏡像は左右が反対に映る。計器番号も指示数も左右が反対に映る。
(中略)

 小型の双眼鏡も七つ道具のひとつ。
 中学生のころ、テレビで「コンバット」という戦争ドラマを観たことがあったが、その中の双眼鏡を使う場面があまりに格好良くて、双眼鏡が欲しくてたまらなかった。検針の仕事で使い始めてこんなやっかいなものはないと思った。

 ショルダーバックの中でかさばり、結構重い。そして計器番号や指示数の小さな数字にレンズを合わせ焦点を合わせるのが難しい。バイクで走り回っていた手は腱鞘炎状態で震える。冬場は寒さに体と指先が震える。

 雨の日は最悪である。双眼鏡のレンズが濡れる、曇る、電気メーターのガラスが濡れている。雨滴がついていると8は3になり、6は8になり、7は1になり、9は7になる。もう無茶苦茶なのだ。

 何度、えい、やっ、とばかりに検針したことか。
 そして雨の日は薄暗い。
 そこで500ルーメンの強力な小型ライトを使うのであるが、それがたいへんなことなのだ。双眼鏡と小型のライトを一緒に使わなければならないときは手が足りなくなるのだ。
 両方を電気メーターの小さな数字に合わせるのである。もしその計器のガラスに雨滴がついているようものならお手上げである。そのときは、えい、やっ、でやるしかない。
(中略)

 誤検針をやり、「当日は雨で、ガラスが濡れており、しかも双眼鏡と小型のライトを使って検針したのです」と言っても言い訳にはにはならない。
 錦江サービス興業の鹿島課長に、
「他の人はちゃんとやっているじゃないですか。そんなことを言うのは川島さんだけじゃないですか。あと6件やったら、さきはなかですよ」といつものセリフで怒られるだけである。


『メーター検針員テゲテゲ日記』1

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