『上級国民/下級国民』4

<『上級国民/下級国民』4>
図書館に予約していた『上級国民/下級国民』という本を、待つこと9ヵ月ほどでゲットしたのです。
この本の「はじめに」で高級官僚の存在や神戸市営バスの運転手の事件が載っているので、見てみましょう。


【上級国民/下級国民】


橘玲著、小学館、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
「下級国民」を待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占する少数の「上級国民」たち。ベストセラー『言ってはいけない』の著者があぶり出す、世界レベルで急速に進行する分断の正体。

<読む前の大使寸評>
この本の「はじめに」で高級官僚の存在や神戸市営バスの運転手の事件が載っているので、見てみましょう。


<図書館予約:(10/24予約、副本16、予約283)>

amazon上級国民/下級国民


この本の「PART1 下級国民の誕生」(続き)を、見てみましょう。
p38~40
生産性の高い工場も閉鎖されている?
 生産性の高い工場は生産性の低い工場に比べて規模(続き)が格段に大きいのです。それにもかかわらず約半数が閉鎖されたため、規模を勘案した加重平均で算出される「(工場の)退出効果」は13年間でマイナスになっています。日本経済の成長率の低迷は、この「奇妙な事実(ファクト)」でかなり説明できるのです。

報酬の高い産業から低い産業への移動
 ここで誰もが感じる疑問は、「生産性の低い工場だけでなく、生産性の高い工場まで閉鎖したのか?」でしょう。

 深尾さんはその理由として、「生産性の高い製造業が海外の市場や安価な労働を求めて海外移転を進めたこと」と、「大企業が国内において、おそらく労働コストの削減を求めて、生産の拡大を子会社に担わせ企業内ではリストラを進めたこと」を挙げています。

 バブルが崩壊して日本経済が急減速したとき、日本企業にとって最大の重荷はバブル期に大量採用した人員でした。日本ではいったん雇った正社員はよほどのことがないかぎり解雇できないことになっているので、だぶついた社員を年功序列・終身雇用で養っていかなくてはなりません。このことに気づいた経営者は、会社が消滅するリアルな恐怖を感じたのではないでしょうか。

 こうして、なりふりかまわぬ人件費の削減が始まりました。
 最初にやったのは、新卒採用を大幅に絞り込むことです。とにかく、流れ込んでくる正社員を止めなくてはなりません。

 次は、年功賃金のカーブを平準化することです。これまでと同じように年齢に応じて給与を増やしていったら、人件費の重みで会社がつぶれてしまいます。日本的雇用システムでは会社と正社員は一蓮托生ですから、労働組合も「賃下げ」に応じるほかありませんでした。

 それでもポストの数が限られている以上、どうしても余剰人員が出てきます。そこで子会社に転籍させたり、採算のとれない事業部ごと外資に売却したり、場合によっては中高年を「追い出し部屋」に放り込むようなことも行われました。これが「リストラ」として大きく報じられたわけですが、その陰でそもそも労働市場(正社員)から排除された膨大な数の若者たちがいることはほとんど顧みられることがありませんでした。

 しかしこれだけでは、事業はどんどん縮小する一方です。そこで製造業を中心に、人件費の安い中国や東南アジアなどの新興国に積極的に進出して利益を上げようとする試みが広がりました。こうして、「日本の大企業においては、生産性の上昇が(日本国内の)生産性の拡大に直結せず、むしろしばしば生産性の縮小に直結する」という奇妙な事態が起こったのです。

『上級国民/下級国民』3:急落したGDP成長率
『上級国民/下級国民』2:日本のサラリーマン
『上級国民/下級国民』1:はじめに

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント