『ダムと緑のダム』1

<『ダムと緑のダム』1>
図書館で『ダムと緑のダム』という本を、手にしたのです。
太子はかねてより“多目的ダムのいかがわしさ”に注目しているわけで・・・
この本でそのあたりを究明しようと思うわけです。



【ダムと緑のダム】


虫明功臣×太田猛彦監修、日経BP、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
「異常気象はもはや異常ではない」気候変動で増える複合型水災害にダムと森林が手を組む!
【目次】
第1章 「緑のダム」が決壊した/第2章 森林における治水・利水機能とその限界/第3章 急峻な国土に生きる/第4章 森林政策を考える/第5章 これからのダムに求められる役割/第6章 ダムと森林の連携

<読む前の大使寸評>
太子はかねてより“多目的ダムのいかがわしさ”に注目しているわけで・・・
この本でそのあたりを究明しようと思うわけです。

rakutenダムと緑のダム


折りしも報道では球磨川流域の被災についてホットであるが・・・
川辺川・球磨川の治水について、見てみましょう。
p58~62
<川辺川ダムにおける緑のダム論争>
 川辺川ダムは当初、川辺川・球磨川の治水と人吉盆地への灌漑用水の供給および水力発電を目的とした多目的ダムとして計画させていました。現在では、治水や不特定用水の補給へと目的を変えています。

 ダムの建設については賛否が大きく分かれ、計画策定から約50年を経た現在においてもダム本体は着手に至っていません。反対の理由は様々ですが、「ダムが不要である」という論拠として緑のダム論があります。

 緑のダム論に依拠した主な反対論は、ダムに頼らない治水対策、すなわち森林の整備による保水能力の増大により、洪水流量を30%逓減できるというものです。そこで議論になったのが、森林の整備により本当に保水能力の増大が可能なのかということでした。

 このことについてダム反対・推進双方の合意の下で森林の持つ保水能力の共同検証(現地試験)を実施しました。結果としては、人工林や自然林、幼齢林のいずれの条件でも保水力に大きな差は認められず、森林の整備により保水能力の増大は期待できないということでした。

 川辺川ダムにおける緑のダム論争は、緑のダム論の本質を理解するための好事例なので振り返ってみることにします。

■緑のダム論争の経緯と論点
 川辺川ダム事業のこれまでの経緯を振り返り、まずはダム反対側とダム推進側の意見から緑のダム論争の論点を整理してみます。

 1963年から、3年連続して川辺川と球磨川で大規模な洪水が発生しました。これらの水害を契機に地域の要望を受けて、66年に治水、利水、発電の多目的ダムとして建設が進められることになり、76年にダムの建設計画が告示されました。

 ダムの建設で重要かつ時間を要するのは、水没地権者に対する補償です。告示当初に水没予定地である五木村の住民が組織する五木村水没者地権者協議会による「川辺川ダム建設に関する基本計画取消訴訟」の提訴等の反対がありました。交渉には8年の歳月を要しましたが、84年に協議会との間で補償内容に合意することとなりました。

 その後、長良川河口堰の問題が契機となり、ダムや堰などの大型公共事業への批判が高まったことを受けて、建設省は95年に学識経験者や行政関係者から成る「ダム等事業審議委員会」を設置。川辺ダムを含む全国12のダム事業について「継続して実施」「計画変更して実施」「中止」のいずれが妥当であるかを見直すことになりました。

 結果は、4事業については「中止」となりましたが、川辺川ダムは「継続して実施」することが妥当との見解が示されました。また、98年からは、ダムだけでなく他事業も含めた「公共事業の事業評価制度」に基き様々な事業を再評価することになり、川辺川ダムも対象になっています。

 このような経過を経て、川辺川ダム事業は進められてきましたが、2001年11月にダム建設に反対する民間研究グループが、ダムなしの治水代替案を発表したことがきっかけとなってダム建設に疑問が投げかけられました。

 同年12月に熊本県の主催で「川辺川ダムを考える住民討論集会」が開催され、公開の場でダム建設の賛否の議論が始まります。同集会は県民参加の下、国土交通省やダムに異論を唱える団体、学者、住民が参加し、川辺川ダム事業を巡る論点を議論する場として04年までに9回開催されました。しかし、調査内容や変化予測の精度、環境への影響評価についての価値観が対立するなど、議論は平行線をたどりました。

 特に、治水の根幹である基本高水流量(洪水を防ぐための計画で対策の目標となる洪水の最大流量)に影響する森林の保水力への見解に相違があり、議論がかみ合いませんでした。ダム反対側の主張は、森林では雨水が浸透し、河川のピーク流量を低減するので、人工林を間伐するなどの手入れをすることで、森林の保水力を最大限活用でき、川辺川ダムを建設しなくても十分な洪水緩和機能が得られるというものです。これに対して、ダム推進側の主張は、間伐などで森林の状態を改善したとしても、十分な洪水緩和機能を得ることができないというもおのでした。

 このため、熊本県の調整により森林の持つ保水能力の共同検証(現地試験)を04~05年の2年にわたって行うことになりました。試験結果は緑のダム論争に一定の解を導くことが期待されて、大きな注目を集めました。


線状降水帯という言葉は英語にはないそうで、つまり東アジアの異常気象はピンとこないようで・・・
この異常気象に対してニッポンは、率先して対応策をたてるしかないようです。


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