『移民の経済学』1

<『移民の経済学』1>
図書館で『移民の経済学』という新書を、手にしたのです。
昨今の最底辺の人たちといえば、シングルマザーか移民であるが
・・・そういう意味でこの新書を読んでみようと思ったのです。


【移民の経済学】




友原章典著、中央公論新社、2020年刊

<「BOOK」データベース>より
すでに250万人の「移民」が暮らす日本。2018年末に入管法を改正し、さらなる外国人労働者の受け入れ拡大に舵を切った。移民が増えると、私たちの生活にどのような影響があるのか。本書は、雇用や賃金、経済成長や物価、貿易、税と社会保障、さらに科学技術、治安・文化に至るまで、主要な論点を網羅。経済学の研究成果をもとに分析することで、感情的な議論を超え、移民がもたらす「損」と「得」を明らかにする。

<読む前の大使寸評>
昨今の最底辺の人たちといえば、シングルマザーか移民であるが
・・・そういう意味でこの新書を読んでみようと思ったのです。

rakuten移民の経済学


「第1章 雇用環境は悪化するのか」を、見てみましょう。
p35~36
<日本の場合>
 最後に、これまでの研究結果を整理しながら、日本の場合を考えてみよう。
 理論的には、移民が市民と代替的であれば賃金が下がり、補完的であれば賃金は上る。つまり、理論的には賃金への影響は不明なので、データを使った検証が必要となる。

 その検証にはいくつかの方法が提唱されているが、その分析方法によって、賃金に与える結果は違う。地域分析によると、移民によって市民の賃金が大幅に下がるとはいえない。しかし、労働者の分類ごとに分析すると、移民の割合が増えている労働者の分類区分ほど、賃金の低下が見られる。一方、長期的には、わずかながら賃金が増えるという分析まである。

 結局、移民を受け入れると市民の賃金はどうなるのか、はっきりとした結論は出ていない。ただ、議論の焦点が競合だということは分かる。そして、確かなことは、移民と競合しないが、新規移民が従来の移民と競合し、従来からいる移民の賃金を低下させた事例も指摘されている。この場合、移民は市民とまったく同じ性質の労働者(完全代替)ではなく、ある程度しか似ていない労働者(不完全代替)だからだ。

 日本における賃金がどうなるかは、海外から流入する移民数による。ヴュルツブルグ大学のフェールらが、ボストン大学のコットリコフとともに行った試算では、海外から新規に来る移民が日本の賃金に及ぼす影響は、軽微だとされている。

 2001年から05年まで、毎年10万8000人の移民を受け入れて、移民数を2000年時点の2倍にする場合の予測だ。2100年までの予測でも賃金への影響が少ないのは、移民によって労働供給がさほど増えないためだ。つまり、大量の外国人が来れば、賃金が低下する可能性は否定できない。

 また、地域や業種で、その影響は異なる。労働需給環境の違う大都市の飲食業と地方の小都市の飲食業をまとめて議論するのは適切でないだろう。大都市の飲食業では求人が困難であるのに対し、地方の飲食業ではそれほどでないところもある。単に地域別に分析するだけではなく、「大都市圏の〇〇業」のように、地域や業種の区分を細分化した考察が必要となろう。



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