『2050年のメディア』

<『2050年のメディア』>
図書館で『2050年のメディア』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、メディア講座を立ち上げた当人が著わしただけに業界裏話のような章立てになっていて、アナログ老人としては立ちくらみするようでおます。


【2050年のメディア】


下山進著、文藝春秋、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
読売、日経、ヤフー、インターネット後の地殻変動を描く。紙かデジタルか?技術革新かスクープか?慶應SFC、伝説の講座から生まれた一冊。
【目次】
読売はこのままでは持たんぞ/最初の異変/中心のないネットワーク/青年は荒野をめざす/読売を落とせ/ライントピックス訴訟一審/戦う法務部/日経は出さない/真珠のネックレスのような/朝日、日経、読売が連合する〔ほか〕

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、メディア講座を立ち上げた当人が著わしただけに業界裏話のような章立てになっていて、アナログ老人としては立ちくらみするようでおます。

rakuten2050年のメディア

アナログ老人としては、次のくだり「未来は紙にはない」が気になるのです。
p195~197
<未来は紙にはない>
 日経の話を続けよう。
 クロヴィッツのもとには、事前に事務局が幹部たちから集めた質問があらかじめ送られてきていた。その中で目をひいたのは「有料デジタル版を始めることで紙の部数が減らないだろうか?」という質問だった。

 2008年当時、新聞社が一番心配していたのがこの「カニバリズム」の問題だった。仮に有料デジタル版の部数が増えても、それが紙の読者が移行しているだけだったらば、売上もあがらず、販売店は損害をこうむり、いいことはないではないか、という心配だ。

 それに対してクロヴィッツはこう答えている。
「の部数は有料デジタル版を始めようが、始めなかろうが、減っていく。このことだけは動かせない事実だ。とするならば、他社のデジタル版に食われるよりも、自社のデジタル版に食われたほうがいいではないか。未来は紙にはない。デジタルは今後もっと利益を生むようになる」
 
 その上でこう付け加えた。
「デジタル版には紙にはない独自のコンテンツをいれて、デジタル版でなければならない価値を持たせること、それが最も重要」

 二日半にわたるセミナーは、編集、価格政策から、販売政策、広告のとりかたなど多岐にわたった。
・どのように、紙の紙面とデジタルの記事をわけていくか?
・記者を紙、デジタルそれぞれに抱えるべきか、それとも一人の記者が両方やるべきか?
・動画は重要か? デジタル版のいいところは顧客のデータがとれることだ。そのデータをどう使うか?
・紙の新聞の〆切は一日一回。デジタル版は二十四時間いつでも〆切か?
・紙とデジタルを統合した経営とは? どんな機会があり、どんな挑戦が必要か?
・広告、営業、開発、編集各部門間横断の組織をつくる必要性。
・紙・デジタルを合わせることで広告のチャンスはどこまで広がるか?

 そして、「どのような要素からデジタル版の価格を決めていけばよいか?」
 社員たちは熱心にクロヴィッツの話を聞き、先人ウォール・ストリート・ジャーナルの教訓から吸収しようとした。

 セミナーが終わる前日、杉田はクロヴィッツとロイヤルパークホテルの日本食レストラン源氏香で夕食をとっている。
 このクロヴィッツを呼んで全社のセミナーを開いたのが、杉田にとって社長としての最後の仕事になる。
 この年の四月、喜多恒雄が社長になり、杉田は会長となった。




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