『雑草はなぜそこに生えているのか』5

<『雑草はなぜそこに生えているのか』5>
図書館に予約していた『雑草はなぜそこに生えているのか』という新書を、待つこと5日でゲットしたのです。
いま森絵都著『カザアナ』という小説を読んでいるところだが・・・
その小説では「病によき種をあてる草読」となっています。とにかく、野草あるいは雑草に目がいく昨今でおます。


【雑草はなぜそこに生えているのか】


稲垣栄洋著、筑摩書房、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
「抜いても抜いても生えてくる、粘り強くてしぶとい」というイメージのある雑草だが、実はとても弱い植物だ。それゆえに生き残りをかけた驚くべき戦略をもっている。厳しい自然界を生きていくそのたくましさの秘密を紹介する。

<読む前の大使寸評>
いま森絵都著『カザアナ』という小説を読んでいるところだが・・・
その小説では「病によき種をあてる草読」となっています。とにかく、野草あるいは雑草に目がいく昨今でおます。

<図書館予約:(3/17予約、3/22受取)>

amazon雑草はなぜそこに生えているのか

風媒花


「第五章 雑草の花の秘密」で虫媒花を、見てみましょう。
p91~94
■風媒花から虫媒花へ 
 植物は風で花粉を運ぶ風媒花から、昆虫が花粉を運ぶ虫媒花へと進化を遂げた。
 生物の進化の過程で、最初に花を訪れた昆虫は、花粉を食べにきた害虫であったと考えられている。しかし、花粉を食べる害虫が花から花へと移動すると、体についた花粉も運ばれる。これは、植物にとっても都合が良かった。

 風まかせで飛ばした花粉が、同じ種類の花にたどりつく可能性は大きくない。そのため、風媒花の植物は、花粉を大量に生産してまき散らさなければならないのだ。しかし、昆虫は花から花へと移動するから、昆虫が花粉を運んでくれるのであれば、すこぶる効率が良い。どこに飛んでいくかわからない花粉を作るくらいなら、少し花粉を食べられるくらいは、何ともないのだ。

 こうして、植物は昆虫を呼び寄せて、その昆虫に花粉を運ばせる虫媒花へと進化を遂げていった。そして、昆虫を呼び寄せるために、美しい花びらを発達させたり、ついには昆虫のために、甘い蜜まで用意するようになって、現在、私たちが見るような花々となっていったのである。

 風媒花から虫媒花への進化は、裸子植物から被子植物への進化の過程で起こった。
 裸子植物から被子植物への進化は、まさに植物の歴史にとって革命的なことだったのである。

 裸子植物から被子植物を復習してみることにしよう。
 裸子植物は「胚珠がむき出しになっている」のに対して、被子植物は「胚珠が子房に包まれ、むき出しになっていない」ことで特徴づけられる。

 胚珠がむき出しになっているかどうかが、種子植物を大きく二つに分けるほどの重要なことなかと思うかも知れないが、胚珠が子房に包まれたということは、植物の進化にとって大事件であった。

 植物にとって、もっとも大切なものは次の世代の種子である。被子植物は、この種子を包む子房を作りあげた。そして、この子房の中で受精を行うことが可能になったのである。子房の中は安全である。そのため、その中にあらかじめ胚珠を準備しておくことができる。このことによって被子植物は、受精から種子形成までの大幅なスピードアップに成功するのである。

 こうして被子植物は、短い期間に種子を作り、世代を更新させながら進化のスピードを速めることにも成功していった。そして、風任せに花粉を飛ばす風媒花から、昆虫を利用して効率よく花粉を運ぶ虫媒花へと進化を遂げて行ったのである。

■再び風媒花へ進化する 
 このように、裸子植物から被子植物へと進化することによって、虫媒花を手に入れた。
 そのため、裸子植物はすべて風媒花である。現在、大量の花粉をまき散らせて、花粉症の原因となるスギやヒノキなどは、裸子植物である。

 ところが、花粉症の原因にもなる風媒花の中には、ブタクサやイネ科雑草など、被子植物のものもある。

 昆虫に花粉を運んでもらう虫媒花は、効率は良いが、昆虫がいないような環境では、どうすることもできない。そのため、花粉を運ぶ昆虫が少ないような環境では、再び風媒花に進化しなおしているのである。


『雑草はなぜそこに生えているのか』4:ホトケノザ
『雑草はなぜそこに生えているのか』3:「第三章 播いても芽が出ない」の冒頭
『雑草はなぜそこに生えているのか』2:「第二章 雑草は強くない」の続き
『雑草はなぜそこに生えているのか』1:「第二章 雑草は強くない」の冒頭

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