『雑草はなぜそこに生えているのか』2

<『雑草はなぜそこに生えているのか』2>
図書館に予約していた『雑草はなぜそこに生えているのか』という新書を、待つこと5日でゲットしたのです。
いま森絵都著『カザアナ』という小説を読んでいるところだが・・・
その小説では「病によき種をあてる草読」となっています。とにかく、野草あるいは雑草に目がいく昨今でおます。


【雑草はなぜそこに生えているのか】


稲垣栄洋著、筑摩書房、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
「抜いても抜いても生えてくる、粘り強くてしぶとい」というイメージのある雑草だが、実はとても弱い植物だ。それゆえに生き残りをかけた驚くべき戦略をもっている。厳しい自然界を生きていくそのたくましさの秘密を紹介する。

<読む前の大使寸評>
いま森絵都著『カザアナ』という小説を読んでいるところだが・・・
その小説では「病によき種をあてる草読」となっています。とにかく、野草あるいは雑草に目がいく昨今でおます。

<図書館予約:(3/17予約、3/22受取)>

amazon雑草はなぜそこに生えているのか



「第二章 雑草は強くない」の続きを、見てみましょう。
p32~35
■植生は変化する 
 ある場所に集まって生育している植物の集団を「植生」と言うが、植生は放っておけば、小さな植物から、大きな植物へと変化していく。このような植物のの移り変わりは遷移と呼ばれている。

 生物の教科書では、たとえば火山の噴火などで何もなくなってしまった不毛の土地は、植物が生えていない「裸地」になり、最初は、岩場に生えるような「地衣類やコケ植物」が生える。そして、だんだん草本性の植物が生える「草原」となり、「低木林」となり、やがて明るい森に生える陽樹が生えた「陽樹林」となり、陽樹とうっそうと茂った森に生える陰樹が混ざり合った「混交林」となり、最後には陰樹だけの「陰樹林」へと移り変わることが知られている。

 火山の噴火後のような何もない状態からスタートする遷移を、「一次遷移」と言う。これに対して、山火事や洪水などで植物がなくなった場合は、すでに植物が生えるのに適した土はあるし、周りの植物から種子が供給されるため、一次遷移よりも、短い期間で植生が変化していく。このような遷移は「二次遷移」と呼ばれている。

 火山の噴火や洪水などの天変地異と聞けば、縁遠いことのように思われるかも知れないが、二次遷移の方はごく身近に起こっている。

 たとえば、建物がなくなって空き地ができると、そこは裸地となる。あるいは、山が開発されたり、海が埋め立てられて土地が造成されると、そこも裸地になる。じつは、これこそが遷移のスタートである。

 そして、小さな植物である雑草は、遷移の初期段階に生える植物なのだ。
 まだ遷移の初期段階の植物がない状態の場所に、他の植物に先駆けて生える植物は「パイオニア植物」と呼ばれている。つまり開拓者である。
 じつは、雑草と呼ばれる植物は遷移の初期段階に生えるパイオニア植物としての性格を持っているのである。

■雑草の移り変わり
 教科書では、遷移は「裸地」→「草原」→「低木林」→「陽樹林」→「混交林」→「陰樹林」というダイナミックな動きとして描かれているが、遷移は私たちの身近なところで日常的に、起こっている。

 たとえば、何気なく生えている雑草だが、雑草の種類は刻々と変化していく。
 空き地ができたり、土地が造成されると、最初に生えてくるのが、パイオニア植物としての性格が特に強い一年生の雑草である。

 植物は、芽が出てから一年以内に枯れてしまう一年生植物と、一年では枯れずに何年も生きる多年生植物に分けられる。そして、一年生植物の雑草が一年生雑草、多年生植物の雑草が多年生雑草と呼ばれているのである。

 遷移が進むと植物が置き換わって、パイオニア植物が姿を消していくように、一年生雑草に覆われれていた空き地も、年数を経ていくと次第に一年生雑草が減っていく。そして代わりに多年生雑草が生えてくるのである。

 何年も生きることのできる多年生雑草は、スタートダッシュは遅いかわりに、地面の下の根っこなどにじっくり力を蓄えることができるので、雑草の中では比較的、競争に強い。そのため、一年生雑草を押しのけて広がっていくのである。

 さらに、一口に多年生雑草と言ってもさまざまな種類がある。最初のうちは背の低い多年生雑草が生えてくるが、やがて、だんだんと競争に強い大きな多年生雑草が生えてくるようになる。そして、草むらが生い茂っていくのである。やがて、草だけでなく小さな木も生えてきて藪になっていく。

 雑草の中の比較で競争に弱い雑草、競争に強い雑草はあるが、総じてしまえば雑草は競争に弱い植物である。そのため、競争に強い木々がたくさん生えてくれば、雑草はついになくなってしまう。そして、さらに長い年数が経てば、そこはやがて森へと変化していくことだろう。
 これが遷移である。


『雑草はなぜそこに生えているのか』1

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