『日本人の勝算』1

<『日本人の勝算』1>
図書館に予約していた『日本人の勝算』という本を、待つことおよそ半年でゲットしたのです。
著者は小西美術工芸社社長のイギリス人とのこと。いわば経済人として裏打ちされた生存戦略らしいので・・・期待できそうである。


【日本人の勝算】


デービッド・アトキンソン著、東洋経済新報社、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
在日30年、日本を愛する伝説のアナリスト×外国人エコノミスト118人だから書けた!大変革時代の生存戦略。
【目次】
第1章 人口減少を直視せよー今という「最後のチャンス」を逃すな/第2章 資本主義をアップデートせよー「高付加価値・高所得経済」への転換/第3章 海外市場を目指せー日本は「輸出できるもの」の宝庫だ/第4章 企業規模を拡大せよー「日本人の底力」は大企業でこそ生きる/第5章 最低賃金を引き上げよー「正当な評価」は人を動かす/第6章 生産性を高めよー日本は「賃上げショック」で生まれ変わる/第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよー「大人の学び」は制度で増やせる

<読む前の大使寸評>
著者は小西美術工芸社社長のイギリス人とのこと。いわば経済人として裏打ちされた生存戦略らしいので・・・期待できそうである。

<図書館予約:(8/20予約、3/01受取)>

rakuten日本人の勝算

デービッド・アトキンソン


空き家は、太子の関心事のひとつなので、まずそのあたりを、見てみましょう。
p48~50
空き家比率と金融緩和の限界
 インフレ率は世界的に下がっています。その理由の1つが、高齢化だと言われ始めています。その主なメカニズムは不動産市場への影響です。そのメカニズムを、簡単に説明します。

 アメリカの場合、不況になると失業者が増えて、家を買える人が減ります。すると、空き家比率が上がり、不動産価格が下がります。しかし、潜在的な需要、すなわち家がほしい人の数は減っていません。人口が増え続けているからです。

 そこで、政府は公共事業などを増やす政策を始めます。すると政府部門の需要が増えます。あわせて、金利を低くしたり、銀行に大量の流動性を供給する政策を追加します。銀行が融資に積極的になる上、金利も低いとなれば、借金をして家を買う人が増えます。このようにして、住宅市場の均衡が回復します。

 アメリカでは今でも人口が増えているので、そもそも家を買いたい人が増えています。当然、このように住宅を買う条件が好転すると、購入する人が増えます。次第に空き家比率が下がり、不動産価格が上がっていきます。

 すでに説明したように、不動産価格は物価にもっとも大きな影響を与える要因です。だから不動産価格が上昇すると、インフレに戻りやすくなるのです。

 しかし、日本はアメリカのようにはなりません。人口が減少するからです。しかも、高齢化も進んでいます。すでに住宅を所有している人が多い上、少子化によって、これから住宅を購入する層はどんどん減っていきます。しかし、住宅の数はすぐには減らないので空き家比率は上がる一方です。

 金利を下げても、銀行の流動性を高めても、そもそも住宅を買いたい人が毎年少なくなっているのですから、資金を借りる人も増えません。
 需要者がいないので、なかなか理屈どおりには需要は喚起されまっせん。だから空き家比率に大きな変化が生じないかぎり、2%のインフレにはならないはずです。

 日本では、通貨量を増やして、デフレ圧力をある期間に限って緩和することはできます。しかし、余った不動産を減らして供給調整をしないかぎり、均衡には戻りません。これは金融政策だけで解決できる問題ではにのです。

 かといって、量的緩和を止めるべきだ、という理屈にはなりません。これはこれで日本経済にとって意味あることです。しかし問題の本質は、供給調整をしないかぎりインフレにすることはできない、ということです。

必用なのは継続的な賃上げ
 世界的に、金融政策は個人消費の喚起にはつながらず、金融市場で株高などをもたらすだけにとどまると言われています。

 総括すると、日本は社会保障のためにGDPを維持する必要がありますが、人口減少と高齢化によって需要が構造的に減ります。日銀は銀行に流動性を供給していますが、民間のニーウがないため、このままでは流動性が市中に流れません。そうであるならば、個人消費を増やすための別の政策が必要になります。

 それが「賃上げ」です。通貨量をきちんと増やしながら、賃上げを継続していく。それができれば、総需要は縮小せず、モノとサービスの均衡が回復して、インフレを実現することも可能です。このパラダイムシフトは、デフレ圧力を吸収し、日本経済を活性化します。



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