『日本の備えを問う』2

<『日本の備えを問う』2>
図書館で『日本の備えを問う』という本を手にしたのです。
著者は阪神・淡路大震災当時、姫路河川国道事務所に勤務しており、震災直後の復旧活動に従事したそうだが・・・このときの国交省の欺瞞や不手際がこの本で告発されているようです。



【日本の備えを問う】


中村文彦著、幻冬舎、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
東日本大震災で派遣された緊急災害対策派遣隊は、勇み足だった?紀伊半島の土砂ダム整備事業は、単なる無駄遣い?数々の災害対応にあたってきた著者が、過去の事例を検証し、これからの防災の在り方を提言する。

<読む前の大使寸評>
著者は阪神・淡路大震災当時、姫路河川国道事務所に勤務しており、震災直後の復旧活動に従事したそうだが・・・このときの国交省の欺瞞や不手際がこの本で告発されているようです。

rakuten日本の備えを問う


「第二部 これからの防災の在り方」でハザードマップが語られているので、見てみましょう。
p96~99
<独自のハザードマップを作成しよう>
 第一部で述べてきたように、国交省の内部で欺瞞が広がっている。前提そのものに嘘が紛れているため、結論も歪んだ方向に流れる。淀川・大和川の浸水想定図のように、基礎的なデータさえ不正が生じている。国の言うことを信じて良いのだろうか。

 テレビなどでは「指示に従ってください」と言うが、本当に大丈夫だろうか。不安になる人も多いと思う。阪神・淡路大震災で救助隊に助けられた公助はたったの1.7%。自衛隊、消防の数には限りがあり、大災害ほど行政には守ってもらえない。自身、風水害が頻発する中、家族を、職場をどう守るのか。わたしたち個人はどうあるべきかについて、これから、一緒に考えていきたい。

 まずは、私個人の危機管理行動について述べる。私は神戸市中央区に住んでおり、阪神・淡路大震災の経験から耐震性に優れたモノコック構造の家に、母と娘の3人で暮らしているので、地震は心配していない。

 山手なので、ハザードマップで確認すると洪水・高潮の心配はない。自宅付近の坂の勾配は6%、駐車場を作るため掘削すると土の中から突然、直径1mの大きな石が4~5個出てくる。土石流の痕跡だ。国土地理院ホームページの活断層図を見ると扇状地であることがわかった。

 神戸の山手は坂になっており、宅地にするには敷地を平らにする必用がある。この造成を行うと、土の中から花崗岩の大きな石が出てくる。昔はセメントが高価なためこれを石垣に利用して、セメントを節約している。父が自宅を買った昭和20年代は土地代と造成費が同額だったらしい。

 では、私の家は土石流に襲われないのか? 危険はないのか?
 今はその危険な沢にも砂防堰堤があり、周囲は階段状に宅地されているので土石流の心配はない。ハザードマップでも確認している。

 神戸は平清盛が港を造ったが、土石流が襲ってくるため、人は海岸付近の平らなところでしか住んでいなかった。それが開港で、外国人居留地ができ、貿易の拠点、西洋文化の入り口として栄え、人が集まり、宅地が山裾まで広がった。
(中略)

 次に私の家庭事情を説明する。母は91歳で、見た目は健康そうに見えるが、高齢のため体調を崩しがちで、ないか、整形外科等に受診し、たくさんの薬をもらっている。このため、避難所に行けば関連死する可能性が高く、避難所に行くことが安全とはいえない。

 関連死については、昔はさほど多くはなかったが、熊本地震では直接死50人に対し、高齢者を中心に関連死は4倍の200人になっている。したがって、私は情報収集と食料供給の面では避難所のお世話になるだろうが、避難するつもりはない。

 以上のように、住んでいる家の環境、家庭状況によって自分はどう行動するかは個別に考えるべきで、家族と話しあって決めておく必用がある。また、ハザードマップは国交省ハザードマップポータルサイト、わがまちハザードマップなどを見れば、ご自宅の被害想定ができる。


『日本の備えを問う』1

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