『縄文農耕の世界』6

<『縄文農耕の世界』6>
図書館で『縄文農耕の世界』という新書を手にしたのです。
おお 縄文農耕論ってか・・・
水田稲作の渡来が太子のミニブームなんでおます。

ところで、帰って調べてみると、この本を借りるのは2度目であることが分ったので、(その5、その6)としました。

【縄文農耕の世界】


佐藤洋一郎著、PHP研究所、2000年刊

<「BOOK」データベース>より
農耕文化は従来弥生時代の水田稲作の渡来が起源とされてきた。だが三内丸山をはじめ縄文遺跡で発掘されるクリは栽培されたものではないか?縄文人は農耕を行っていたのではないか?著者によれば、「ヒトの手が加えられるにつれ植物のDNAのパターンは揃ってくる」という。その特性を生かしたDNA分析によって、不可能とされていた栽培実在の証明に挑む。本書では、定説を実証的に覆した上で、農耕のプロセスからそれがヒトと自然に与えた影響にまで言及する。生物学から問う新・縄文農耕論。

<読む前の大使寸評>
おお 縄文農耕論ってか・・・
水田稲作の渡来が太子のミニブームなんでおます。

rakuten縄文農耕の世界



「第2章 縄文農耕の実像にせまる」で水田稲作の渡来を、見てみましょう。
p82~85 
 日本列島の「農耕の始まり」というと、私たちはすぐに水田稲作の渡来を心に思い描く。つまり日本列島の農耕は水田稲作という完成された文化要素が海を越えてやっていたことに始まり、その以前の時代は農耕のない原始時代であったと考えてしまう。また縄文稲作をめぐる議論はその渡来の時期に関するものがほとんで、その性質についてはまったく蚊帳の外におかれてきた。

 縄文農耕の実態を正しく理解するには、まず、「日本列島における農耕の始まりが水田稲作の渡来にある」という呪縛から自分たちの心を解き放つことが必要である。水田稲作がないことは農耕がないこと、つまり野蛮であることを意味しない。現代に生まれ育った私たち現日本人に、水田やイネのない農耕を感覚として理解することは大変なことである。

 いや、水田稲作でない稲作、水稲でないイネを理解することさえ、やさしいことではない。だが、この地球上には、水田を伴わない稲作、水稲でないイネはいくらでも存在する。というよりも、私たちが日ごろ目にする水田のような田は、日本列島以外の土地では朝鮮半島や中国大陸のほんの一部でしか見られない。

 水田に植えられる水稲の品種は、ごく最近にイネがもち込まれた米国カルフォルニアやオーストラリアを別にすれば、朝鮮半島と中国大陸のごく一部など、限られた土地に分布するばかりである。

 縄文時代の栽培植物を調べていくと、そこには二つの違ったタイプのものがあることが見えてくる。ひとつは海を渡って栽培植物として渡来してきたもの。つまり帰化植物としての栽培植物である。もうひとつはどうも日本列島のどこかで栽培化されたと思われるものである。日本列島と他の地域で独立に栽培化されたものであるかもしれないが、それらもこれに含めて考えることにする。縄文農耕にはこの二種類の栽培植物が関係している。
<縄文人が作った栽培植物>
■ヒエは日本列島原産か
 ヒエといえば、今では水田の雑草か、あるいはとるに足りない穀類の一つと考えられている。それは、アワ、キビ、モロコシなどとともに「雑穀」という名称で総称される穀物である。

 「雑穀」とは何だろうか。日本語で「雑」という字を使うとき、そこには、重要でない、その他大勢、とるに足りないといった消極的なイメージがつきまとう。「雑穀」もまさにその一つで、イネ、ムギなどの主要穀物以外のとるに足りない穀物という意味である。アワ、キビ、ヒエなどとひとつひとつに名前はついているものの、名前で呼ばれることはむしろ少ない。農学部の先生でも、特別の専門家でもない限りアワとヒエを区別することはできないし、ましてやイヌビエとタイヌビエを区別することなど絶望的である。

 この、雑穀といわれる植物たちが、いつ、地球上のどこで栽培化されたものか、わかっていることはわずかしかない。アワについては、考古学的な論証から、北部中国、いわゆる黄河文明の発祥地とその周辺が疑われてはいるが、生物学的な検証は行われていない。キビになると事態はさらに深刻で、何もわかっていないという表現のほうがぴったりする。

 この手に負えない代物に果敢に挑戦したのが、『雑穀のきた道』の著者である竜谷大学の阪本寧男さんである。

『縄文農耕の世界』1 <ヒエは日本列島原産か>p84~86、<イネはあったか>p103~107
『縄文農耕の世界』2 <「海上の道」の痕跡をどう証明するか>p124~126、<日本列島を巡る複数の縄文街道>p133~134
『縄文農耕の世界』3 <ヒトに撹乱されてできた耕地>p171~173
『縄文農耕の世界』4 <第2章 縄文農耕の実像にせまる>p82~83、<ヒエは日本列島原産か>p84~86
『縄文農耕の世界』5:縄文農耕の概要p16~18

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