『三谷幸喜 創作を語る』4

<『三谷幸喜 創作を語る』4>
図書館で『三谷幸喜 創作を語る』という本を、手にしたのです。
おお 三谷さんの「ハウツー脚本家」のような本ではないか・・・
三谷さんのコメディの原点が見えるかも。


【三谷幸喜 創作を語る】


三谷幸喜著、講談社、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
「新しいこと」「おもしろいこと」ばかり考える希代のクリエイターの頭の中身。『古畑任三郎』から『清須会議』まで制作の舞台裏を語る。

<読む前の大使寸評>
おお 三谷さんの「ハウツー脚本家」のような本ではないか・・・
三谷さんのコメディの原点が見えるかも。

rakuten三谷幸喜 創作を語る


芸人から作家に転じた松野大介さんであるが・・・
その松野さんが、三谷さんのハウツー創作を語っているので、見てみましょう。
p246~249
<おわりに:松野大介> 
 それから時は一気に10年を超える。
 40代の私は小説家としていい時も悪い時も経て、これが売れなければ最後の小説となるかもしれない本を書くため、出版社の社員用の保養所に缶詰になっていた。出かける場所などないので、執筆に疲れた夜はテレビを観るしかないのに、電波の状態が悪かった。

 テレビの横に一本のビデオテープがあった。背に『古畑任三郎』と書かれ、10話分くらい録画されてあるらしい。ある作家が缶詰状態の執筆で退屈になると予想して持参し、置いてったのだろう。ミステリー作家かもしれませんね。

 執筆に疲れ、ビールで酔った私は布団にくるまり、過去に何度も観た第1シーズンをエンドレスで観続けた。ド田舎の一室で、いつしか涙がこぼれた。タレントや作家とやることをコロコロ変えている私とは対照的に…三谷さんは物心ついたときから映画やドラマが大好きで、常に自分の物語を空想しては書き連ね、そして舞台、ドラマ、映画をひたすら書き続けている作家だった。それは嫉妬の類の感情ではなく、感動していたのだと思う。
 私はその後はタレントや芸人にインタビューする記事も書くようになった。やがて「三谷さんに聞きたい!」と思うようになった。「はじめに」で触れた夕刊紙の日刊ゲンダイにて三田にさんに2ヵ月のインタビュー連載をさせてもらったのは、マンション前の遭遇から19年ぶり! なのに、51歳(当時)の三谷さんは、昔よりも気さくに接してくれた。私はそんなに年数が空いた気がしなかった。

 私と映画やアメリカのコメディドラマの好みが合ったし、「こういうドラマの創り方は…」といちいち説明しなくても私が理解できるから、その面で三谷さんも話しやすかっただろうと思う。
 
 本書に、某女優についての話で「共通言語」という言葉がでる。“撮影時に説明しなくてもシーンや台詞のおもしろさをわかってくれる役者さんは僕との共通言語を持っている”という意味だが、私も三谷さんとの“共通する笑いの趣味”を持ち合わせていた気がした。話は懐かしい“ダメ出し時代”にも及び、楽しい時間が過ぎた。

 取材後、「松野さんの名前は記事にどう載るんですか?」と聞かれた。
「記事の最後に(聞き手=松野大介)と載せたいんですが」と私が言うと、笑顔で続けた。
「相手が松野さんだから僕が話したってことを書いてくださいよ」
「じゃ1回目の冒頭にそう書きますか」
「毎回書いてくださいよ~」
 と語尾を伸ばした。“三谷は頼めばどこでも話してくれる”と思われるのがイヤだと言った。私の名前を出そうと気遣ってくれたところも少しあるかもしれない(ないかもしれない)。

 その連載を読んだ講談社の編集者から「三谷さんの創作の本を出したい」とオファーがきた。インタビューと構成は私で、私の“聞く力”と筆力に着目してくれてもいた。その話を三谷さんの事務所に入れ、ずいぶん経ってから、三谷さん本人から電話があった。

「僕は、乗らないんですよ」
 気さくだがストレートに言われた言葉は、気乗りしない、という意味だった。
「プライベートな話もしたのはあの夕刊紙だからよかったと思うんですよ」

 私は、夕刊紙の連載を本にするのではなく、講談社のノンフィクションの編集はプライベートなことにいっさい興味がなく創作の話を中心にあらためてインタビューさせていただくことになる、さらにオレの聞く力や書き方にも注目してくれていると伝えた。
「それなら、やってもいかな」

ウン この本が生まれる前のエピソードが興味深いですね♪
昨今では又吉直樹さんが本を出して芥川賞をとったりしたが・・・
芸人が本を出すということでは松野さんが先行していたわけで、ある意味パイオニアであったのかも。

三谷さんの対談本には『むかつく二人』なんてのがあるけど・・・これなんかは出版社の企画そのものなんでしょうね。(蛇足だった?)

【むかつく二人】
二人

三谷幸喜×清水ミチコ著、幻冬舎、2007年刊

<「BOOK」データベース>より
映画、舞台、テレビの話題から、カラオケ、グルメに内輪の話まで。丑年蟹座の脚本家と、子年水瓶座のタレントの丁々発止、縦横無尽な会話に笑いが止まらない。

<読む前の大使寸評>
達人の域に達したお二人であるが、むかつくような本音トークが見られるかも・・・・ええやんけ♪
なお、この本は2005年4月~11月放送分を加筆再構成して作られたとのこと。

amazonむかつく二人


『三谷幸喜 創作を語る』3:大ヒット映画『THE有頂天ホテル』
『三谷幸喜 創作を語る』2:日芸での修業エピソード
『三谷幸喜 創作を語る』1:この本の冒頭


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