『三谷幸喜 創作を語る』3

<『三谷幸喜 創作を語る』3>
図書館で『三谷幸喜 創作を語る』という本を、手にしたのです。
おお 三谷さんの「ハウツー脚本家」のような本ではないか・・・
三谷さんのコメディの原点が見えるかも。


【三谷幸喜 創作を語る】


三谷幸喜著、講談社、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
「新しいこと」「おもしろいこと」ばかり考える希代のクリエイターの頭の中身。『古畑任三郎』から『清須会議』まで制作の舞台裏を語る。

<読む前の大使寸評>
おお 三谷さんの「ハウツー脚本家」のような本ではないか・・・
三谷さんのコメディの原点が見えるかも。

rakuten三谷幸喜 創作を語る


三谷さんの大ヒット映画『THE有頂天ホテル』について、見てみましょう。インタビュアーは松野大介さんです。
p174~178
<15 THE有頂天ホテル> 
監督3作目にして、大ヒット映画が生れた。きらびやかなホテルに集結したオールスターキャストという話題性もあり、日本のオリジナル映画としては異例の興行成績を収める。 
三谷:台本を書いている時点での僕のイメージは、古びた小さなホテルだったんですね。だから、小劇場に出てるような、メジャーじゃないけどうまい役者さんを起用して、地味だけどおもしろい作品を創りたいなと思ってた。単館ロードショー的な。最初はそんな感じだったんです。

Q:それがなぜ、あんなにド派手できらびやかなホテルが舞台に変わったんですか。
三谷:イメージキャストといって、この役はこの俳優さんのイメージと、メジャーな俳優さんの名前をたくさん書いて渡したら、ほとんどの俳優がOKになっちゃった。すんごいオールスターキャストですよ。これだけの俳優さんが出るからには、舞台も大きなホテルにしたくなるし、そうなるともっともっと予算をかけて撮影しようということになり、僕が考えていたよりも企画がでかくなってって。

Q:そういった意味では前作からさらにというか、はるかに豪華なセットと出演陣になった。
三谷:前の2本は、芝居作品と自分の実体験で、僕の趣味の延長線上みたいな作品だったのに『有頂天…』はいつの間にか大作になった。結果的にすごくお客さんが入ってくれたのは、そういうううに持っていったプロデューサーの勝利だと思います。僕自身のテイストとは違うけど、細部にいたるまでオールスターキャストでお祭り的な感じ。映画がキラキラしてる。

タイトルは、『グランド・ホテル』と『有頂天時代』と、共に1930年代のモノクロのアメリカ映画に由来している。大晦日の夜から年明けまでの2時間、ホテル・アバンティに居合わせた人々の人間模様を描いた。文字どおり“グランド・ホテル”形式である。

 登場人物は、ホテル従業員17名/客15名/芸能人16名/その他8名総勢56名とされる。
 その配役は、主役のホテルマン役所広司、ベルボーイに香取慎吾、メイドに松たか子、客の政治家に佐藤浩市、客の演歌歌手に西田敏行、ホテルに出入りする娼婦に篠原涼子、さらに唐沢寿明、津川雅彦、戸田恵子、原田美枝子、生瀬勝久、伊東四朗、オダギリジョー、角野卓造、麻生久美子、YOU、寺島進、悲鳴を上げる女に高島彩…など名を羅列しただけで長くなるのですべては書かない。様々な人々が入れ代わり立ち代り現れて悩みや喜びや決意を持って各自の大晦日を送る。(中略)


Q:すごいヒットですよね。ヒットして、何か変わりましたか
三谷:この映画から、僕の映画に対するスタンスが変わったんです。前2作は僕自身が楽しめればいいとも思ってたけど、これだけのお客さんが入ったことで、これからは日本中の人が楽しめる映画を創ろうと思うようになった。

 本当に自分がおもしろいと思えるものは舞台でやればいいわけで、映画は大勢の人が楽しめるものを創る。今の自分がそういう仕事をやらせてもらえる土壌にいるのなら、それえをやらなきゃいけない気がした。楽しみに待ってくれるお客さんが大勢できたわけですから。そのためにはどういう題材を選んで、どういうキャスティングにするかを考えていこうと。

 興行的にはすごくて、当時は邦画の歴代興行成績ベスト10に入った。他にランクされてるのは『踊る大捜査線THE MOVIE』のようにドラマの映画化とかマンガの映画化が多い。そうではなく、オリジナル映画で上位って邦画ではあんまりない。これ自慢。

Q:今回もさらに長回しが多用されてますけど、三谷さんは監督と同時に編集権もあるわけですよね
三谷:編集マンは別にいるけれど、今の日本映画では、ふつうは監督が編集に立ち会うんじゃないかな。

Q:北野武監督のエッセー集に、編集マンから「こういう編集はありえない」と言われて、編集については闘ったという話がある。編集との闘いは三谷さんの場合はないんですか?
三谷:長回しのシーンだから編集そのものがない(笑)。『有頂天…』はほぼ全シーンを“ワンシーン・ワンカット”にしたんですよ。それこそ編集のしようがない。シーンとシーンを機械的に繋げていくだけだから。でも、だからこそ編集の上野聡一さんと議論というかモメました。

「申し訳ないけど、これは商品にならない。映画とはいえない。人前に出せるレベルになってません」
 そこまで言われた。上野さんは信頼できる人なんで、結構言うことは正しいんです。
「でもこれは脚本を書く時から僕の頭にあった手法だし、その手法で撮り、シーンを繋いだので、仮に商品になってないと言われても、これ以外の形はない」

 僕の意見に対し、上野さんは、「長回しのシーンでも、編集によってカットバックみたいなことも出来るので、そうして映画にリズムを作りたい」とも言ってきた。



『THE有頂天ホテル』の2年後に『ザ・マジックアワー』が作られたが、太子は『ザ・マジックアワー』の映画美術に注目していたので、紹介します。
観た当時は、三谷幸喜監督Who? という感じだったのですが。

【ザ・マジックアワー】
種田
三谷幸喜監督、 2008年制作、H24.2.25観賞

<大使寸評>
種田の美術を見るつもりで、この映画をチョイスしたわけですが・・・・・
内容は映画作りのようなお話になっており、「嘘から出たまこと」とでも申しましょうか。♪

goo映画ザ・マジックアワー
見る人を「嘘の街」に誘う


『三谷幸喜 創作を語る』2:日芸での修業エピソード
『三谷幸喜 創作を語る』1:この本の冒頭


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