『漢字再入門』1

<『漢字再入門』1>
図書館に予約していた『漢字の字形』という新書を、待つこと1週間ほどでゲットしたのです。
この本は「ビッグイシューVOL.365」で紹介されていたので、漢字が気になる大使は即、図書館に予約していたものです。


【漢字再入門】


阿辻哲次著、中央公論新社、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
漢字学の第一人者が、漢字の意外な成り立ちや読み方の歴史、部首のふしぎなど、学生時代に知っておけばよかった知識を伝授し、真に必要な知識を解説、さらに望ましい漢字教育を提言。

<読む前の大使寸評>
この本は「ビッグイシューVOL.365」で紹介されていたので、漢字が気になる大使は即、図書館に予約していたものです。

<図書館予約:(10/15予約、10/22受取)>

rakuten漢字再入門



「1時間目 漢字の数」を、見ていきましょう。
p7~10
<文字が多ければ覚えるのも大変なはずなのに、いったいなぜこんなにたくさんの漢字が作られたのですか?> 
■表音文字と表意文字
 これまで漢字が非常にたくさん作られてきたことには、いくつかの理由がありますが、なかでももっとも大きな理由は、漢字がこれまでずっと表意文字として使われてきた、という点にあります。

 たとえば「山」という漢字には「やま」という意味が、「鳩」という漢字には「はと」という意味があります。このようにそれぞれの文字が意味を表すものを表意文字といいます。それに対して、ひらがなやローマ字のように、それぞれの文字には意味がなく、単に発音しか表さない文字を表音文字といいます。

 表意文字であるということ、つまり一字ごとに固有の意味があるということを逆に考えれば、それぞれの漢字は最初ある特定の意味を表すために作られた、ということになります。地表で水が流れている細長いくぼみを表すために「川」という漢字が作られ、動物や植物の外側をおおっている部分を表すために「皮」という漢字が作られました。
(中略)

 漢字が表している意味は、川や目など具体的なモノだけではなく、抽象的な概念もあります。家来が主君にまごころをつくして仕える気持ちを表すため「忠」という漢字が作られ、水や酒などの液体を容器にそそぎこむ動作を表すために「注」という漢字が作られました。穀物がたわわに実ったことを神に感謝するために「豊」という漢字が作られ、決まりや規則を表すために「法」という漢字が作られました。それらをひらがなで書けば、「ちゅう」とか「ほう」と同じ形になりますが、漢字ではやはりそれぞれの文字がことなった意味を表しています。

 人間が暮らしている環境において、このようなモノや概念はいわば無限に存在します。まだ文字がなかった時代では、口で発する音声でそれらのモノや概念を表していましたが、時代が進むと、やがてそれを文字で表記するようになってきました。そのときに、ローマ字やかなのような表音文字を使っている人ならば、たかだか数十種類の文字を組みあわせることで、あらゆるモノや概念を表すことができます。しかし表意文字である漢字は、それぞれのモノや概念を示すためにひとつずつ文字を作るしかありませんでした。
 漢字の種類が時代とともに増えたのは、いわば表意文字としての宿命だったのです。

■新しく作られつづける漢字
 それに加えて、さらに漢字には長い歴史があります。漢字の字数が増加した理由の二つ目は、その使用時間の長さにあるといえるでしょう。

 漢字が非常に古い時代に、中国のどこかで作られたことはおそらくまちがいありませんが、いつごろ誰が、中国のどこで、どのようにして作ったものであるかはまったくわかりません。それについては考古学の発掘で発見されるものから考えるしか方法がありません。そしていま見ることができるいちばん古い漢字は、紀元前1300年前後の殷という時代に使われた「甲骨文字」で、そこから数えても現在までに三千年以上の歴史があります。この長い時間に、中国ではたえまない文化の発展があり、社会には新しいモノや概念がどんどんと登場して、それに応じてたくさんの漢字が作られてきました。


『漢字の字形』2:「序章 漢字の歴史」
『漢字の字形』1:「鳥」の字の字形表


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