『米中ハイテク覇権のゆくえ』4

<『米中ハイテク覇権のゆくえ』4>
図書館に予約していた『米中ハイテク覇権のゆくえ』という本を待つこと3ヶ月でゲットしたのです。
アメリカに対して、新型ICBMをこれ見よがしに披露する中国であるが・・・
その覇権志向はかつてのソ連をしのぐものであり、怖い気がするのだ。



【米中ハイテク覇権のゆくえ】


NHKスペシャル取材班、NHK出版、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
国家戦略のもと、ハイテク分野で急速な成長を遂げる中国。アメリカの強さの源泉であった「情報」や「金融」、そして「AI」などの分野で、その“覇権”に迫らんとしている。激しさを増す二つの大国の競争は、世界をどこへ導くのか?選択を迫られる日本の運命は?米中攻防の真実に迫る取材で大反響を呼んだNHKスペシャルを新書化。「新冷戦」の今後を読み解く一冊!

<読む前の大使寸評>
アメリカに対して、新型ICBMをこれ見よがしに披露する中国であるが・・・
その覇権志向はかつてのソ連をしのぐものであり、怖い気がするのだ。

<図書館予約:(6/30予約、9/25受取)>

rakuten米中ハイテク覇権のゆくえ


第3章「次世代通信5G攻防戦」でファーウェイの技術開発について、見てみましょう。
p137~140
<加速する5Gの技術開発>
 目下、研究開発の最前線になっているのが、次世代通信規格「5G」だ。5G製品の責任者を務める楊超ヒン総裁は2019年3月の記者会見で、こう述べて技術力の高さをアピールした。
「ファーウェイは5Gの技術研究を10年以上行なっており(技術面で)同業他社よりも12ヶ月から18ヶ月先を進んでいる。ファーウェイが北米市場に参入できれば、その地域の5Gの整備費を15%以上削減できるだろう。世界では3Gを5億人のユーザーが使うのに10年かかったが、4Gでは5年に短くなり、5Gではたった3年で普及すると見ている」

 この言葉通り、ファーウェイの5Gの技術開発は勢いを増している。ファーウェイが取得した5G関連の特許は2750件を超え、2019年5月時点で、ヨーロッパや中東、アジア太平洋の通信事業者と42件の契約を結び、10万の基地局を整備したという。

 5Gの通信設備ではスウェーデンのエリクセンやフィンランドのノキアも有力企業だが、コストなどの競争力ではファーウェイがリードしているとされている。これが、各国がアメリカによる製品の締め出し要請に素直に応じない由縁でもある。
 
 ファーウェイと取引がある、日本企業のある担当者と雑談していた際、「ファーウェイの性能は優れていて、他社よりも安いのが魅力だ。アメリカとの関係で今後は使いづらいが、他国がファーウェイ製品を使っていく中で、日本だけがコストが増えて整備が遅れることになりはしないだろうか」と心配そうに話していたのが、印象に残った。

<自動運転のAIも開発中>
 ファーウェイが研究開発を強化しているのは5Gにとどまらない。AIの開発にも力を入れていて、報道公開では2012年に社内で設立された「ノアの箱舟研究所」と呼ばれるAIの研究所も案内された。この名称は、デジタル社会のビッグデータの洪水に飲み込まれあいよう、人類を救うノアの箱舟の逸話になぞらえて、任CEOが名付けたものだという。世界各地で計300人の技術者が研究に従事している。

 ここも撮影不可だったが、研究所では、スマートシティの取り組みとして、AIを使って街全体の消費電力を抑えたり、写真を自動補正して色鮮やかにしたりする技術の開発が行なわれていた。このうち印象に残った事例は、「自動運転」の技術だ。ファーウェイはこの研究所で開発したAIを使って、ドイツのアウディと連携し、自動運転車の開発を行なっているという。

 現場で見せられたデモ映像では、上海の街なかを自動運転車が走行し、無人で車庫入れする様子が映し出されていた。すでに自動運転の技術で、上から2番目の「レベル4」を実現したということで、スムーズな走行に見えた。今後、5Gやスマートフォンなど通信分野だけではなく、AIの分野でも競争力を高め、米中の技術対立の局面が増えていくのかもしれない。

<アメリカを挑発、そして提訴>
 2019年1月に任CEOが日本を含め国内外メディアに姿を現わして以降、ファーウェイは積極的な対外発信に舵を切り、反撃のボルテージを上げている。2月にはアメリカの主要紙に全面広告を出し、「あなたが聞くすべてのことを信じないで、私たちに会いに来て下さい」とアピールした。

 また同月にスペイン・バルセロナで開かれた大規模展示会「Mobile World Congress 2019」の基調講演では、郭平副会長は、皮肉たっぷりのスピーチを披露した。
「ファーウェイにかつてないほど関心が集まっていますが、これはきっと我々が何か正しいことをやっているからなのでしょう。プリズムよ、プリズム。この世で一番信頼できる国はどこ? これは重要な質問です。この質問を理解できないのなら、エドワード・スノーデン氏に尋ねてみて下さい。最高のテクノロジー、そしてより高いセキュリティーを考えるなら、ファーウェイを選んでください」

「プリズム」とは、アメリカ政府の情報機関、NSA(国家安全保障局)が、大手インターネット関連企業を対象に、大量の個人情報の収集を秘密裡に行なってきたとされる監視システムのことだ。CIAの元職員で、ロシアに亡命したエドワード・スノーデン氏がその存在を暴露した。


『米中ハイテク覇権のゆくえ』3:拡大するAIの軍事利用
『米中ハイテク覇権のゆくえ』2:中国製AIの脅威
『米中ハイテク覇権のゆくえ』1:「中国製造2025」の問題

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