『テクノロジーの地政学』3

<『テクノロジーの地政学』3>
図書館で『テクノロジーの地政学』という本を、手にしたのです。
トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・
いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。



【テクノロジーの地政学】


シバタ ナオキ, 吉川 欣也著、日経BP、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
「ソフトウェアが世界を飲み込む」時代の歩き方。ソフトウェアの進化が製造業や金融業などあらゆる産業に影響を及ぼすようになった今、我々はどう適応していけばいいのだろう?この問いへの答えを、日本の先を行くシリコンバレーと中国の最新動向から探っていこう。
【目次】
01 人工知能/02 次世代モビリティ/03 フィンテック・仮想通貨/04 小売り/05 ロボティクス/06 農業・食テック/おわりにー日本企業への提言と謝辞

<読む前の大使寸評>
トランプさんのファーウェイ排除は極めて傲慢にも見えるが・・・
いやいや、中国が狙う「ソフトウェア経済圏」は侮りがたいのである。

rakutenテクノロジーの地政学



アマゾンやソフトバンクのロボット活用が気になるので、そのあたりを見てみましょう。
p249~251
<物流×ロボット活用で先行くアマゾン> 
 続いて紹介するのは、ECサービスの物流にスピード革命を起こしたアマゾンの取り組みです。同社は2012年、倉庫内で物を運ぶ自律型ロボットを開発いていた米キバ・システムズを7億7500万ドル(約775億円)で買収し、物流システムを狙っていたアマゾン・ロボティクスに取り込みました。この買収後、アマゾンはロボットを使った物流システムの自動化を一気に進めていきます。

 アマゾンが膨大な量の注文を即日配送や時間指定配送でさばくことができるようになった背景にはキバ・システムズの技術力が少なからず貢献しているのです。

 この事例は、グーグルのアプローチに比べると非常に対照的だったという点でも注目に値します。ロボットを使って巨大な物流網を支えるシステムを進化させたアマゾンと、実用化にはほど遠いけれどユニークな技術力を持つロボット企業を買収していたグーグル。ロボット産業の発展にどちらがより寄与したかは、後になってみないと分かりません。

 ただ、アマゾンは米国流のユーティリティ重視なロボット活用で物流システムにイノベーションを起こし、同社のシステムに追い付き追い越せと世界中の同業他社が研究開発を進めています。その意味で、アマゾンの取り組みは産業を進化させ、関連技術を開発するスタートアップを増やす引き金になったと言えるでしょう。

<着々と「技術に張る」ソフトバンク> 
 ここまでシリコンバレーを中心とした米国企業の動きを取り上げてきましたが、日本のソフトバンクが奮闘していることも紹介しておきましょう。2017年にグーグルから引き受ける形でボストン・ダイナミクスとシャフトをグループ傘下にしたことはすでに触れました。この買収の意図は、ソフトバンクが買収・出資した他企業のラインアップと並べて見ると鮮明に浮かんできます。

 例えば2016年には半導体設計大手の英アーム・ホールディングスを約3兆3000億円で買収しており、2017年には孫正義氏が立ち上げたソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じてAIチップ開発で知られる米エヌヴィデアの株式を大量に保有しました。これら一連の動きから、AIが本格普及する時に各種ハードウェア開発の世界で大きな影響力を持つこと、特にロボティクス分野で主導権を握ろうとしていることが読み取れます。

 ボストン・ダイナミクスは近々、自律歩行ロボットの市販を開始すると発表しており、ここにもソフトバンクが買収した一つの功績が表れています。

 その他、Chapter02:次世代モビリティのところではMaaS分野でトヨタ自動車と協業していくことも紹介されていました。ロボティクスに関連するテクノロジー分野に、これからも積極的に投資をしていくと思われます。シリコンバレーでもソフトバンクグループやビジョン・ファンドの存在感が年々高まっているので、同社の「技術に張る」動きには今後も要注意です。


『テクノロジーの地政学』2:中国製の産業ロボット
『テクノロジーの地政学』1:仮想通貨、フィンテック

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