『日本人の「あの世」観』2
<『日本人の「あの世」観』2>
図書館で『日本人の「あの世」観』という本を、手にしたのです。
大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・
そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。

縄文文化論を遡って、見てみましょう。
ウーム なにやら韓国のウリナラ神話の様相を帯びてきたなあ。
先頃読んだ『隠された十字架』という本です。
『日本人の「あの世」観』1
図書館で『日本人の「あの世」観』という本を、手にしたのです。
大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・
そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。
【日本人の「あの世」観】 ![]() 梅原猛著、中央公論新社、1993年刊 <「BOOK」データベース>より 古代史の再検討を通して次々と大胆な問題提起を行い、「梅原日本学」を展開してきた著者が、アイヌと沖縄の文化の中に日本の精神文化の基層を探る。日本人の「あの世」観の基本的特質が、生命の永遠の再生と循環にあることを明らかにし、併せて人類の文明の在り方を根本的に問い直す日本文化論集。 <読む前の大使寸評> 大使の関心は縄文期の狩猟採集文化や水稲耕作あたりにあるわけで・・・ そのあたりが載っているので借りる決め手になったのです。 なお、借りたのは1989年刊の中公叢書でした。 rakuten日本人の「あの世」観 |

縄文文化論を遡って、見てみましょう。
p60~62 <古代から縄文時代へ> このような状況の中では、北海道とともに最後まで蝦夷の根拠地であった東北地方に、むしろ純粋な蝦夷文化あるいは縄文文化の名残りが最もよく見られると考えられる。そのような問題意識で、私は昭和58年の春と夏、合わせて十日間、東北の各地をめぐって、先の著書を書いた。特に津軽を中心とした縄文遺跡から、岩手県の浄法寺町の天台寺や平泉の中尊寺や毛越寺などの仏教文化、そして東北の各地に残る民族や祭祀、それに石川啄木や宮沢賢治、太宰治などの文学をも、私はすべてこの縄文文化・蝦夷文化の伝統から見たのである。 そして、そのような新しい視点をとることによって、東北の文化は、たしかにいままでと違った新しい、しかも統一的な視野のもとで見られたのである。 まさに先の著書は、蝦夷というマイナスをひらきなおって、それをプラスにしようとする意思によって書かれたものであるといえるが、それは私の中におけるなかば東北人の血のせいかもしれない。 私は、愛知県人の父と宮城県人の母の間の子として仙台に生れたが、幼いときに母を失って、父の里の伯父のところで育てられた。そして、名古屋の旧制高校を出て京都大学で、西洋哲学を学んだのである。私は、多くの日本の文化人と同じように、自分の生れた土地から離れ、日本文化の中心地の方向へ向かい、そして西洋の文化に憧れの目を向けたのである。しかし、私が35歳になったころ、一つの転機が訪れた。 あの、日本人が憧れに満ちた目で見たヨーロッパの文化は、すでにいきづまっているのではないか。その誤りが徐々に顕在化し、それが人類を破滅に追い込むのではないか。それは、ヨーロッパの最先端の思想家であるニーチェやハイデッガー思想の影響でもあったが、私は東洋人として彼らの警告を主体的に受けとめたのである。 (中略) それから十年後、昭和45年ごろ、私にまた一つの転機が訪れた。それは、7、8世紀の日本古代についての研究である。それは、私の哲学的観念論の自己批判の結果かもしれない。日本文化は東洋と西洋、あるいは仏教とキリスト教というような単純な図式では、とても説明しきれない。私は具体的な社会制度や政治組織の中にはいって、律令日本の建国期といわれる7世紀から8世紀にかけての文化と歴史を研究した。その結果が『隠された十字架――法隆寺論』や『水底の歌――柿本人麻呂論』などである。 そこで私はだいたい日本の律令社会がどのようにできたか、そしてそのような文化はどのような特徴をもつかを、私なりの視点で明らかにしたと思う。つまり、蝦夷の町に生れた私は、東西の接点である尾張から古い都であった京にのぼり、それから世界を見たのである。しかし、やがて私は、日本人としての自己の血に目覚め、日本研究に帰り、そして私の住んでいる京都及び奈良文化の研究者になり、律令社会の発生を明らかにしたわけである。 しかし、このような7、8世紀の日本文化の研究の過程で一つの問いが私の頭に強くひかかっていたのである。たしかに聖徳太子によって創始された藤原不比等によって完成される律令国家の建設は、一つの新しい国づくりであったが、決してそれが、最初の国づくりではなかった。そのころ書かれた歴史書である『記紀』も、日本の建国を聖徳太子当時の推古天皇を32代遡ったカムヤマトイワレビコなる人物におくのである。 |
ウーム なにやら韓国のウリナラ神話の様相を帯びてきたなあ。
先頃読んだ『隠された十字架』という本です。
【隠された十字架】 ![]() 梅原猛著、新潮社、1986年刊 <「BOOK」データベース>より 古書につきデータなし <読む前の大使寸評> かなり分厚い本であるが・・・ 若き日の梅原猛の作品とあれば齧りつきがいがあるだろう♪ <図書館予約:(4/07予約、4/27受取)> rakuten隠された十字架 『隠された十字架』1 |
『日本人の「あの世」観』1
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