『間違う力』1

図書館で『間違う力』という新書を、手にしたのです。
これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。


【間違う力】


高野秀行著、KADOKAWA、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
人生は脇道にそれてこそ。ソマリランドに一番詳しい日本人になり、アジア納豆の研究でも第一人者となるなど、間違い転じて福となしてきたノンフィクション作家が、間違う人生の面白さを楽しく伝える!!破天荒な生き方から得られた人生訓10箇条!

<読む前の大使寸評>
これこれ、高野さんの「間違う力」については、かねてより注目していたのです。

rakuten間違う力


「新書版あとがき」に高野さんの輝かしい業績が載っているので、見てみましょう。
p211~213
<新書版あとがき>
 単行本(親本)を刊行してから8年がたつ。その間、私の考え方にはまったく変化はないが、自分の人生にとって大きな意味をもつ本を二冊書いた。

 一つは『謎の独立国家ソマリランド』、もう一つは『謎のアジア納豆』である。
 依然として謎や未知から離れられない私だが、対象は「動物」から「国家」や「納豆」にシフトした。いくら一発逆転のギャンブル性があるとはいえ、未知動物はあまりに見つからなくて疲れてしまった。その点、同じ未知でも「国家」や「納豆」はまるっきり見つからないということはない。しかも、熱心に取り組んでいたら次々と知られざる新事実を発見してしまった。

 ソマリランドは、25年以上も内戦が続く“崩壊国家”ソマリアの北部に登場した“自称独立国家”だ。独自に内戦を終結させ、武装解除で和平を実現したとされるが、実情は謎に包まれていた。ソマリアはあまりに長い間危険地帯であるため、そこを専門とする研究者もジャーナリストもいなかったのだ。私はソマリランドとソマリアに通い詰めて、謎のかなりの部分を解明した。ついでに有名なソマリアの海賊についても調べた。

 結果として、私は日本におけるソマリランドとソマリア研究の第一人者になってしまった。やっている人がほかに誰もいないので、自動的に一番になってしまう。まさに「オンリーワン」。今やソマリランドとソマリアについて知りたければ、誰もが私の本を読むしかない。

 その傍ら、まったく性質のちがう「謎のアジア納豆」の取材も行なった。中国南部から東南アジア北部、さらにヒマラヤにかけての内陸部では、広い範囲にわたって、たくさんの民族が日本の納豆に似た大豆発酵食品をひっそり食べている。だが、それがいったい何なのかははっきりとわかっていなかった。誰も本腰を入れてやろうとしなかったのだ。包括的な調査研究を行なった人は私と名古屋大学の横山智教授だけだろう。

 私はアジア各地の現場を一つひとつ訪ね、作り方や食べ方を取材し、日本の納豆や納豆菌と比較したりした。その結果、すべて日本の納豆と基本的に同じものだという結論に至った。なんと「納豆は日本独自の伝統食品」というのは日本人の思い込みだった。それどころか、納豆は東アジアと東南アジアに共通の「辺境食」であることが判明した。この驚くべき結論は日本の納豆業界や研究者からもおおむね受け入れられている。現在私は「謎のアジア納豆」というさらに前人未踏の分野に進出している。

 要するに、この7、8年で、私の一風変わった信条は日の目を見るようになってきたわけだ。
 もちろんこれは、第10条「一流より二流をめざす」の章で書いたように、「長くやっていれば、確率的に道がひらける瞬間が来る」という現象にすぎない。このような状態が今後も続くとは期待していないし、どちらにしても長期スパンで考えない私は、今また別の新しい思いつきにとらわれている。

 ワクワクいているからきっとうまくいくと思うが、もちろん、それはやってみなければわからないのである。

  2018年2月 東京にて                                   高野秀行


高野さんの「間違う力」から生れた二冊です。

【謎の独立国家ソマリランド】
ソマリ

高野秀行著、本の雑誌社、2013年刊

<カスタマーレビュー>より
ルポルタージュといってもいいし、探検記といってもよい。冒険・政治経済・安全保障・国際問題・民族問題・海賊問題などさまざまなテーマが詰め込まれ、500ページほどの本がすいすい読める。

<読む前の大使寸評>
著者の高野秀行という人は、角幡唯介さんとともに今の日本ノンフィクション界の先陣を走るような人なんですね。
共に早稲田大学探検部OBとのこと。

<読後の大使寸評>
高野さんは、エミレーツ航空の飛び立つ直前に、在日ソマリランド人を訪ねて現地でのツテを教えてもらったが、ここに高野氏の嗅覚と幸運が表れていると思うのです。
伊達に探検部に籍を置いていたわけでもないようですね♪

この本は文化人類学の薀蓄もはさみながら、かなりスピーディに展開していくが・・・高野さんのやや楽天的な人柄が表れていて、ええでぇ♪

<図書館予約順番:33(9/02予約、11/6受取)>

Amazon謎の独立国家ソマリランド



【謎のアジア納豆】
高野

高野秀行著、新潮社、2016年刊

<「BOOK」データベース>より
山奥のジャングルで出会った衝撃的納豆ご飯。ぱりぱりと割れるせんべい納豆。元・首狩り族の優雅な納豆会席。中国湖南省の納豆入り回鍋肉。そして日本で見つけてしまった「究極の納豆」。本気度1000パーセントのノンフィクション大作。壮大すぎる「納豆をめぐる冒険」

<読む前の大使寸評>
写真も多く、わりと厚みのある本であり・・・本気度1000パーセントというコピーにも頷けるのである。
これまで高野さんの本を5冊ほど読んでいるが、どれも面白かった。この新刊も面白いはずである。

<図書館予約:(6/11予約、10/08受取)>

rakuten謎のアジア納豆

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