『ネット右翼の終わり』2

<『ネット右翼の終わり』2>
図書館で『ネット右翼の終わり』という本を、手にしたのです。
この本の副題が「ヘイトスピーチはなぜ無くならないのか」となっているが…
ネトウヨ、ヘイトスピーチのメカニズムが興味深いのです。


【ネット右翼の終わり】


古谷経衡著、晶文社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
ヘイトスピーチはなぜ無くならないのか。ネット上にはびこる差別的発言は、なぜ根絶されることなく再生産され続けるのか。この問題を解くためには、「ネット右翼」と「保守」の癒着の構造を理解しなければならない。保守派を自認する若き論客が、ネット右翼たちとのリアルな交流に基づいて世に問う、内側から見た「ネット右翼」の構造分析。

<読む前の大使寸評>
この本の副題が「ヘイトスピーチはなぜ無くならないのか」となっているが…
ネトウヨ、ヘイトスピーチのメカニズムが興味深いのです。

amazonネット右翼の終わり


いまだに書店の一角に平積みとなっている嫌韓本であるが…
その嫌韓本について、見てみましょう。
p109~112
■「嫌韓本」とヘイトスピーチに相関はない
 これと全く同じ構造は、中国に限ったことではなく韓国に関する言説一般にも適用することができるだろう。例えば、先ほども紹介したように、韓国社会や韓国経済、韓国の政治や歴史に関する事実を扱った書籍やムックなどの数々が、近年急速に少なくない書店の一角を占めるようになってきている、とされる。

 これを「嫌韓本(嫌韓出版物)」として一括し、「韓国を不当に賤しめ、韓国人に対するヘイトを煽るものである」として、2014年11月11日から16日まで、韓国国会図書館で展示されるまでの事態に陥っている。

 この展示会の出展図書にはなぜか、私が2014年8月に出版した『もう、無韓心でいい』(ワック)が混入している。
 手前味噌ながらこの本は「嫌韓本」どころか、寧ろ、韓国が問題視するところの「ヘイトスピーチや安直な嫌韓の風潮」を憂う内容であり、事実に基かない所謂「在日特権」や、韓国よりもはるかに日本の防衛にとって危険な中国の海洋進出への対抗策を提言する内容の本なのだが、「韓国を不当に賤しめ、韓国人に対するヘイトを煽るもの」とされてしまった。

 ここから推測するに、取り急ぎ本文を一切読まず(日本語読解能力がないのか)、「韓国」というキーワードが入ったタイトルの本を展示しただけのお粗末な展示会だったようだ。

 ともあれ、韓国に限らず、日本国内にあっても、同じくこうした「嫌韓本」を「民族憎悪(ヘイト)を助長するものである」として、問題視する動きが顕著になっていることは繰り返し言うまでもない。

 中国や韓国を批判する「嫌中憎韓」本の売行きが好調な出版界。憎悪を煽るような言説を疑問視しブームに対抗しようという動きが内部から出始めた。
 東京都内の出版社の一室で4月下旬、大手から中小まで様々な出版社の社員約20人が議論を交わしていた。他国や他民族への憎悪をあおる言説に出版界の中から歯止めをかけられないか。そんな考えからフェイスブックなどを通じて集まった「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」のメンバーだ。

 会社に秘密で参加している人も多く、今後どのような活動ができるのかはまだ未知数だが、事務局の岩下結さんは「今の状況をおかしいと思っている人が多いことを示したかった。のろしをあげることに意味がある。今後も会合を開き、出版界全体で考える流れを作っていきたい」という。

 外交関係の緊張を背景に、中国や韓国を批判する本は昨年秋ごろから売れ始めた。今年上半期、新書・ノンフィクション部門の週間ベストセラーリストには『韓国人による恥韓論』『犯韓論』など両国をテーマにした本が7冊、トップ10入りした。中でも『呆韓論』は10週連続で1位。濃淡はあるが、いずれも様々な角度から両国を批判する内容で、売り場の目立つ場所で特集している書店も多い(後略)。(朝日新聞2014年6月18日)

 朝日新聞2014年6月に掲載されたこの記事は、まさしく近年書店の一角をじわりと浸食する「嫌韓・嫌中本ブーム」に一石を投じた内容である。とりわけ「嫌韓本」に関しては、「憎悪をあおるような言説」として、「嫌韓」よりも表現の険しい「憎韓本」として定義し、これを憂う内容のものである。

 実際には、このように「嫌韓本」と定義され、時として「憎悪をあおる」として「問題視」される出版物の数々は、既に述べたとおり、「嫌韓本」「憎韓本」というよりも「知韓本」の類と見做さなくてはならない。
 なぜなら「嫌韓本」と類される本の殆んどは、韓国を憎悪し呪詛する内容というよりも、韓国の政治や経済の「事実」を、韓国に馴染みのない読者に伝えようという意図がその根本にあるためである。

 先の韓国国会図書館での展示会ではこういった「嫌韓本」を「ヘイトスピーチ」といとも簡単に結びつけているが、実際には「嫌韓本」と「ヘイトスピーチ」には相関は殆んど見られない。


『ネット右翼の終わり』1

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