『図説シンギュラリティの科学と哲学』3

<『図説シンギュラリティの科学と哲学』3>
図書館で『図説シンギュラリティの科学と哲学』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、図説と銘打っているとおりビジュアルであり、さらに横書きなので翻訳本かと思ったりしたのです。
著者の野田さんはサイエンス・テクニカルライターとのこと。



【図説シンギュラリティの科学と哲学】


野田ユウキ著、秀和システム、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
未来予測は必ず外れるのか!?技術的シンギュラリティは、人工知能が文明に対して引き起こすと予想される未来予測である。AIの登場でハードウェアとソフトウェアの発展は、いよいよ自立的進化を始めようとしている。シンギュラリティの理解に必要な理論と考え方を解説する。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、図説と銘打っているとおりビジュアルであり、さらに横書きなので翻訳本かと思ったりしたのです。
著者の野田さんはサイエンス・テクニカルライターとのこと。

rakuten図説シンギュラリティの科学と哲学


パラダイムシフトが語られているので、見てみましょう。
p49~52
<2.3 パラダイム>
 最初にパラダイムという概念を用いたのは、アメリカの科学哲学者のトーマス・クーンでした。その後、パラダイムという語句は様々に解釈され、広い分野で使用されるようになりました。

 カーツワイルはシンギュラリティを説明する上で、指数関数的に成長が起こる事象の対象物、またはその事象に関係した考え方をパラダイムとして、この進化の過程を詳細に説いています。

■パラダイムのライフサイクル
 時代を象徴するようなパラダイム(鉄鋼製造技術、自動車生産の技術、コンピューターテクノリジーなど)の進化は、収穫加速の法則に従います。この成長を詳しく見ると、次のような3段階の過程をとります。

 1段階 遅い成長
 2段階 急激な成長
 3段階 成長の頭打ち

 これをグラフにするとS字を引き伸ばしたように見えます。
 まず、指数関数的に増加する進化も最初は、ゆっくりと成長します。

 やがて、市場が成長して需要が増すとどこかで技術革新が起こります。この変化は成長に大きなパワーを与え、指数関数的に成長します。そして、文字どおり、時代の支配的な規範となります。

 そして、固定化した複雑なシステムが形成され、パラダイム自身の変化が減る、つまり、成熟が進むことで進化のスピードは鈍ります。
(中略)

■パラダイムシフト
 平衡状態のパラダイムに引導を渡すのは、新しいパラダイムです。
 パラダイムが平衡状態にある間に、次のパラダイムへの準備は始まっています。自動車を例にとると、エンジンによるエネルギー消費や排気ガスによる環境汚染が問題視され始めると、低燃費なエンジンの開発が進み、さらには電気モーターを搭載した自動車へとパラダイムは移っていきます。

 このように、狭い分野での技術革新のみならず、ガレリオ・ガリレイの地動説やアルビン・トフラーの唱える三つの革命(農業革命、産業革命、情報革命)のそれぞれは、全世界的に大きな影響を与え、それ以前の世界を大きく前進させた、人類進歩の金字塔といえるパラダイムシフトなのです。

 このほか、アイザック・ニュートンの万有引力の法則、アルベルト・アインシュタインの相対性理論、エルヴィン・シュレジンガーやカール・ハイゼンベルグなどによる量子力学、チャールズ・ダーウィンの進化論は、人類の知能を大きく前進させたパラダイムシフトであったといえるでしょう。
(中略)

 エンジン自動車から電気自動車へのシフトは欧州発でした。欧州で人気のあったディーゼル車が、排ガス不正問題で敬遠されたことに端を発し、それに乗じて中国が自国の産業育成も兼ね、電気自動車に舵を切ったのです。これにより先の図のように世界的な電気自動車(HV、PHV、EV)へのシフトが加速していったのです。

 この自動車の例のように、新しいパラダイムは、先にあったパラダイムの技術や市場を引き継ぎます。このため、先のパラダイムに増して効率やスピードが加速することになります。収穫加速の法則に従うこれらの例では、パラダイムシフトが起きるスピードも指数関数的に速くなっていくことが容易に予測できるでしょう。

 パラダイムシフトの際に、IT分野では自動車などの製造業よりもさらに多くの資源が集中的に投下され、様々な技術革新が相乗的に起きるため、指数関数的成長の率が指数関数的に成長することがあります。このようなべき乗則のような関係は、両対数グラフにおいて線形になります。

ところで、車の話であるが・・・
中国人旅行者が日本の道路を見て、軽自動車の多いことに驚くようです。
中国人にとって車はステイタスであるが、日本人にとっては単なる移動手段である。(それも維持経費を考慮して選んでいるので、軽自動車の価格帯は割高でさえあるが)

『図説シンギュラリティの科学と哲学』2:この本の冒頭
『図説シンギュラリティの科学と哲学』1:キーパーソンたち

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