「はやぶさ」フリーク2(R1)

<「はやぶさ」フリーク2(R1)>
「はやぶさ」フリーク1では、初代「はやぶさ」をフォローしたが・・・
「はやぶさ2」については、「はやぶさ」フリーク2としてフォローします。

・『はやぶさ2 人工クレーター実験に成功』
・自撮り用カメラ「DCAM3」
・打ち上げが「1秒」遅れてもダメ
・「はやぶさ2」計画の意義

はやぶさはやぶさ2打上げ

R1:『はやぶさ2 人工クレーター実験に成功』を追加
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「はやぶさ」フリーク1>目次

・はやぶさ世界初を実現した日本の力(2012年)
・はやぶさの軌跡(2011年)
・はやぶさ(2006年)
・映画「はやぶさ 遥かなる帰還」(2012年)




2019年4月5日はやぶさ2 人工クレーター実験に成功 JAXAより


小惑星「リュウグウ」の内部を調べるため、人工のクレーターをつくる世界初のミッションに挑戦した「はやぶさ2」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、小惑星の表面に金属の塊を衝突させることに成功し、クレーターが形成される際にできる噴出物を確認したと発表しました。

「はやぶさ2」は小惑星「リュウグウ」に人工のクレーターをつくるため、5日午前11時まえに、高度500メートルで金属の塊を発射する「インパクタ」と呼ばれる装置を切り離しました。

そして、その40分後の午前11時半すぎにインパクタは自動的に爆発して、小惑星の表面にクレーターをつくる金属の塊を秒速2キロの高速で発射したとみられます。

JAXAは計画の成否を確認するため、「はやぶさ2」が切り離した小型カメラの画像を受信して、何が映っているのか詳しく調べました。

その結果、衝突予定時刻の直後、小惑星の表面からクレーターができる際に飛び散る岩石などの噴出物がカーテン状に広がる様子が確認されました。

このことからJAXAは「インパクタから発射した金属の塊を小惑星に衝突させる実験に成功した」と発表し、会見でプロジェクトの担当者は「人工のクレーターがつくられている可能性が高い」と述べました。


グーグル・フランスもはやぶさ2の快挙を報じています。

2019/04/04La sonde Hayabusa 2 s’apprête à bombarder un astéroïdeより
Dans la nuit du 4 avril 2019, la sonde nippone fera exploser une charge au-dessus d’un astéroïde afin d’étudier ces vestiges de la formation du système solaire et mieux comprendre l’origine de l’eau et de la vie sur notre planète.


ASTRE PRIMITIF. La mission Hayabusa 2 – " faucon pèlerin 2 " en japonais " – a réalisé jusqu'à présent un sans-faute. Arrivée à l'été 2018 aux abords de Ruygu, astéroïde primitif gravitant à plus de 300 millions de kilomètres de la Terre, la sonde nippone a largué trois robots sur le corps rocheux de 900 mètres de diamètre et grappillé des échantillons lors d'un atterrissage de quelques secondes en février 2019. Elle s'apprête désormais à réaliser la dernière phase de sa mission, particulièrement périlleuse : placer une charge explosive au-dessus de Ryugu afin de générer un cratère et y prélever ensuite des morceaux de roches, témoins de la naissance du système solaire. L'opération se déroulera dans la nuit du 4 avril 2019 entre 4 h et 5 h du matin (heures de Paris). Une première !





<自撮り用カメラ「DCAM3」>

12/15「はやぶさ2」の挑戦、第16回:人工クレーター生成の瞬間を捉える眼DCAM30より
<IKAROSで“自撮り用カメラ”を担当>
Q:名称が、「DCAM3」なんですね。2ではなく。

澤田:そうです。初代のDCAMは、小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」に2基搭載しました。それぞれ「DCAM1」「DCAM2」と名付けたので、はやぶさ2に搭載するのはDCAM3という名前になりました。結果的には、同じDCAMと呼ぶのをためらうぐらい違うものになりましたけれど。

Q:IKAROSのDCAMも担当されていたのでしょうか。

澤田:IKAROSは小さなプロジェクトだったので、DCAM以外も何でもやりましたね。けれど、メインで担当したのはセイルの展開でした。はやぶさ2では、サンプラー、光学航法カメラ(ONC)、そしてこのDCAM3を担当しています。

Q:かなり幅広く担当しておられますね。どういう経歴を経て、これらの機器を担当することになったのでしょうか。

澤田:私は、学生の時は東京工業大学で宇宙ロボットを専攻しました。JAXA入社後、筑波宇宙センターに3年半ほどいて、小田光茂さんの下で宇宙ロボットの研究をしました。

Q:ああ、「きく7号」の小田さん。

澤田:そうです。その後2007年夏から、川口淳一郎先生の研究室で行われていたソーラー電力セイルの研究に関わるようになりました。翌2008年度からはIKAROS開発が本格的にスタートすることになったので、筑波からJSPECの現職に異動しました。

 IKAROSは4~5人で、全部の面倒を見るという小さなミッションだったのですが、その中でも主にセイルの展開を担当しました。セイルの折り方は決まっていたのですけれど、収納方法や具体的な展開機構はまだ決まっていませんで、これらの開発に携わりました。
 ソーラーセイルは単に開けばいいというものではなく、開いた後にどんな具合に開いたかを観察してデータを取る必要があります。そのためのカメラも担当しました。本体に4台搭載したカメラです。私は、本体搭載カメラだけで展開の状態を完全に確認できるのではないかと考えていたのですが、いろいろ考えていくとどうしても無理ということが分かってきました。平たいセイルを横から見ても、どんな形状に開いているかは分かるものじゃないです。そこでIKAROS本体から離れたところからセイル全体を撮影するしかないということになって、本体からを打ち出して外部からIKAROSを撮影するカメラのDCAMを搭載することになり、その開発も担当しました。

 IKAROSは2010年5月に、金星探査機「あかつき」と同時に打ち上げたのですが、その年の12月にはIKAROSは、予定していた実験を全て実施し、フルサクセスを達成しました。その少し前、9月あたりから時間的余裕ができてきたので、IKAROSチームは徐々にはやぶさ2の手伝いをするようになり、私はセイル展開機構のような動く構造を担当していたので、サンプラーを担当することになりました。初代「はやぶさ」よりも良いサンプラーにしようと、理学の方の意見を聞いて頑張っていたところ「IKAROSで本体搭載カメラやDCAMも担当していたね」と言われて、流れでDCAM3も私が担当することになったわけです。





<打ち上げが「1秒」遅れてもダメ>

12/03打ち上げが「1秒」遅れてもダメ、「はやぶさ2」のスゴい軌道計算より
 やっと「はやぶさ2」の打ち上げ日を迎えた。
2度にわたる打ち上げ延期で、打ち上げ日時がどう変わったかを見ると、

11月30日(日)13時24分48秒
12月01日(月)13時22分43秒
12月03日(水)13時22分04秒

 11月30日の予定時刻が、12月1日には2分5秒早まり、さらに12月3日では39秒早くなったことがわかる。

<なぜ4時間? なぜ1秒?>
それにしてもなぜ、1~2日ずれるだけで打ち上げ時刻が変わるのだろうか、それも秒単位で。
 面倒なことは言わず、「00秒」で統一してくれればいいのにと思う人もいるだろう。実際、ここ種子島宇宙センターで「はやぶさ2」の前のH-2Aロケット25号機(静止気象衛星ひまわり8号)の打ち上げは、

2014年10月7日(火)14時16分00秒

だった。打ち上げ計画書には「打上げ時間帯」という添え書きもあり、

14時16分00秒~18時16分00秒

と記してあった。秒の単位が「00」というのは、とてもわかりやすい。しかも、「打ち上げ時刻は最大4時間遅れてもオッケーよ」だった。

ところが「はやぶさ2」は、今回の打ち上げが最大12月9日まで遅れた場合でも、いずれの日の打ち上げ時刻も1秒の正確さが必要で、「1秒遅れたらバツ」なのだ。





<「はやぶさ2」計画の意義>
米中に対抗して進められる「はやぶさ2」計画の意義が、ネットに出ていたので、紹介します。


10/20「はやぶさ2」の挑戦第10回:惑星科学を500年続く事業にするためにより
渡邊誠一郎・名古屋大学大学院教授は、科学者が我が事として探査計画に参加するために、探査計画が個々の科学者の専門につながっている必要があるとする。そうすることで参加する科学者の層は厚くなり、惑星科学という“大きな土台”の上で、小惑星サンプルリターンを考えることが可能になる。その上で、惑星科学の意義は500年続くとする。500年の意味とは?

はやぶさ渡邊教授

<“小惑星の科学”から“小惑星からの惑星科学”へ>
Q:「はやぶさ2」計画に参加する科学者のコミュニティーを広げることを、具体的にどのようにして進めているのでしょうか。
A:2010年ぐらいの段階で、日本惑星科学会では「次に実施すべき計画は、小惑星探査を行うはやぶさ2か、それとも月周回軌道からの探査を行った『かぐや』に続く着陸機の『SELENE-2』か」という議論がありました。それぞれ研究者がワーキンググループに参加して検討を進めていましたが、それぞれ「はやぶさ2をやりたい」「SELENE-2をやりたい」と主張するだけではいつまで経っても平行線です。

Q:そういう議論があったんですか? それは初めて聴きました。SELENE-2には、アメリカの有人月探査の動向が大きく影響していて、2008年には当時の文科省・宇宙開発委員会でSELENE-2をやるべしというお墨付きまで出たのに、予算化できませんでした。
A:惑星科学のコミュニティーにとって、「はやぶさ」とかぐやは初めての成功といえる探査機でした。当然それぞれの計画に参加してきた方は、その次の計画をやりたいと考えます。でも、この問題を「どちらを実施するか」と捉えると答えはでないんですよ。それぞれやりたい人がいるわけですから。

 そこで学会が考えたのは「たとえどちらをやりたいと思っていたとしても、どちらかををやると決まったならサポートして下さい」ということでした。そうやって学会の総意を結集していかないと、とてもではないけれども探査を成功させることはおぼつかないですから。このことを、議論の共通認識にして、「では、今の時期としてどちらをやるべきか」を議論していきました。その結果として、はやぶさ2をやろうという流れになっていったのです。別に投票をしたとかそういうことではなく、議論を重ねていく中ではやぶさ2をやるべきとなっていったわけです。

 ただしそこには条件が一つありました。「はやぶさ2の科学目標を“小惑星の科学”として実施するのは難しい。あくまで“小惑星からの惑星科学”として位置付ける必要がある」ということです。小惑星を探査することで、「惑星系はどうやってできたのだろうか」「惑星の材料はいったいどこから供給されたのだろうか」という、惑星科学の根幹となる問題に実証的な答えを出す探査計画として考えていこう、ということです。そうすれば「自分は月をやっているから小惑星探査は関係ない」とか「金星が専門だから以下同文」ということではなく、はやぶさ2は惑星科学関係者全員が協力できる計画となります。

<モノローグ>
 太陽系探査には基本的に、順序立てて、簡単なことから初めて、徐々に実現が難しいが科学的成果も大きい方向へと進む。小惑星サンプルリターンの場合は、まず技術を確立し(初代はやぶさ)、種類の異なる小惑星に赴き(C型小惑星に向かうはやぶさ2)、より太陽から遠い始原的な小惑星へ(消滅した「はやぶさマーク2」構想や、ソーラー電力セイルによるトロヤ群小惑星サンプルリターン構想など)という順序を踏む。
 これが月探査ならば、まず月周回機による観測、次に月面着陸による表面探査、そして月面サンプルリターンという順番になる。中国は、まず「嫦娥1号」「同2号」で、月周回探査を実施し、「同3号」で月面への着陸と無人探査車「月兎」による探査を成功させた。「嫦娥4号」は同3号の同型機となる予定で、その次にはサンプルリターンを実施する「同5号」「同6号」が控えている。インドも、月周回機「チャンドラヤーン」を打ち上げた。現在は無人探査車を積んだ月着陸機「チャンドラヤーン2号」を2017年に打ち上げる予定で開発している。
 日本にも同等の構想が存在する。2007年打ち上げの月周回機かぐや(開発コード名SELENE)に続く月着陸機SELENE-2だ。SELENE-2は、JAXAの月・惑星探査プログラムグループ(JSEPC)の計画として検討が続いている。月周回機と着陸機の2機で構成され、着陸機には無人探査車を搭載する予定だ(図2)。
 2009年の時点では、2105年の打ち上げを予定していたが、2010年に米オバマ大統領が有人月探査構想を中止したことや、500億円程度と見積もられる計画総額が過大とされたことなどもあり、いまだ構想検討に留まっている。

<徹底した議論で論理を提示しなくてはいけない>
Q:“小惑星の科学”として実施するのではなく、“小惑星からの惑星科学”として位置付けるという点についてですが、それは、探査計画に対する認識の問題ですか。それとも具体的に科学的な課題を設定し得るものなのでしょうか。
A:確かに、同じ問題をあちらからいうか、こちらからいうかという側面もあります。しかし決定的に違う大事なことは、このミッションをやりましょう、皆さん参加してくださいというときに説得力が全然違うということです。
 他分野の研究者に「小惑星探査をしますから小惑星を研究してください」といってもなかなか聞き入れてもらえるものではないです。しかし、例えば月のクレーター研究者に「月にあるクレーターはどうやってできたものか。小惑星がぶつかったものでしょう。
 小惑星がどのようにして月にやってきたかを知ることは、クレーター研究にとって大切なことですね。はやぶさ2をやることで、それが分かりますよ」といえば、「その通りだ」ということになります。研究者のものの見方をより広い土台の上に置くと、新たな視野が広がっていくわけです。

 今の惑星科学コミュニティーは非力で、月も火星も小惑星も同時に探査していくことができません。それぞれがばらばらに「月探査をしたい」「火星探査をしたい」「小惑星を調べたい」といっている状況を一つにまとめていく論理、「それが惑星科学全体にとってどういう意味を持つか」が必要です。これがはやぶさ2を進めるに当たって一番重要なポイントでした。
 突破口となったのが、さきほど説明した惑星科学の様々な研究分野のうちの、惑星形成論と物質科学(つまり隕石学)です。この両分野は実は小惑星サンプルリターンと密接な関係があるのですが、そこが分かっている人が少なかった。2年程議論しているうちに、そのつながりを認識する方が増えていったわけです。

 おそらく工学の側からは「なにをぐちゃぐちゃ言っているのか」と見えたのではないかと思います。が、理学の私から見るに、初代はやぶさからはやぶさ2への議論は、どうも小惑星のサイエンスのみに留まっている印象が強かったです。
 例えば、宇宙望遠鏡をやっている人から「小惑星は今までに60万個も見つかっているが、そのうちの一つに行ったところで何が分かるんですか」と質問を受けます。「100個とか1000個とか行って、はじめて統計的な全体像が見えてくるものでしょう」というわけです。小惑星探査をやるのならば、その疑問に対して、きちんと答えられなくてはいけません。それを「いや、あの『イトカワ』という天体が面白そうだから行くんだ」では話になりません。

 このような問いにいかに答えることができるかが、私は小惑星探査を普遍化するポイントだと思っています。
 火星や金星なら他に類する天体がないですから、探査に赴いて地球と比較すれば、あれが分かる、これが分かると戦略を立てることができます。しかし、小惑星は山ほどあるので、そのうちの一つに赴いても小惑星全体について語れるのか、ということになってしまいます。それではサイエンティストは説得できません。説得できるような論理が必要です。

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