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zoom RSS 『村上春樹のなかの中国』2

<<   作成日時 : 2019/02/25 07:30   >>

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<『村上春樹のなかの中国』2>
図書館で『村上春樹のなかの中国』という本を借りたのです。
帰って読み始めると、著者が中国文学研究者であり、中国文学への深い知識に圧倒されるわけで、ちょっと当てがはずれたわけですが・・・
ま、いいかと読み進めます。



【村上春樹のなかの中国】


藤井省三著、朝日新聞出版、2007年刊

<「BOOK」データベース>より
村上春樹は中国から深い影響を受けている。「中国行きのスロウ・ボート」『ねじまき鳥クロニクル』『アフターダーク』など作品中で中国を「記号」として登場させている。一方、中国語圏では台湾、香港、上海、北京と、時計回りに村上春樹現象が出現した。「すっごくムラカミ(非常村上)」という流行語が生まれ、村上作品から影響を受けた「村上チルドレン」が多く輩出され、東アジアに与えた文化的な影響は大きい。近代文学において大きなテーマであった「中国」を村上春樹はどのように描いているのだろうか。また村上受容から見えてくる東アジアの姿とはいかなるものだろうか。魯迅からウォン・カーウァイまで「村上春樹」を軸に中国文学研究者が、東アジアの文化と社会を探る。

<読む前の大使寸評>
帰って読み始めると、著者が中国文学研究者であり、中国文学への深い知識に圧倒されるわけで、ちょっと当てがはずれたわけですが・・・
ま、いいかと読み進めます。

rakuten村上春樹のなかの中国



村上文学の海賊版について、見てみましょう。
p173〜174
驚くべき海賊版
 中国語圏の各出版社が村上文学を翻訳刊行する際、香港・博益出版が初期から版権を取得していた他は、台湾でも中国でも当初は版権を取得していなかった。やがて台湾では時報出版が繁体字中国語版の版権を取得して1994年9月に『世界の終り・・・』を刊行、現在に至るまで村上春樹全作品の版権取得版を出し続けており、海賊版は姿を消した。

 中国でも98年9月に璃江出版社が版権取得版の『森』の刊行を始めたようすで、その契約期間切れを受けて2001年には上海訳文出版社が簡体字中国語版の版権を得て、村上のほぼ全作品を刊行し続けている。それにもかかわらず中国では海賊版が今もなお横行しているのは残念なことである。

 2005年12月のある日曜日、私は上海市旧城内にある文廟(孔子廟)に出かけた。ここでは日曜ごとに古本市が開かれるのだ。11時に入場料1元(約16円)を払って入場すると、廟の境内は露店の古本屋で埋め尽くされ、ほぼ満員の来客でゴッタ返していた。

 人波を掻き分け1時間あまりかけて一回りすると、三種の村上春樹作品集を購入できた。A5判1点、B5判2点でそれぞれ400〜600頁の巨冊に立派な装丁を施している。だが怪しいことに無傷のきれいな新本で定価が28元から42元だというのに、売値は10元から12元と格安なのである。

 知人の上海の編集者二人にこの三冊の村上作品集をお見せしたところ、彼らは苦笑しつつ三冊とも海賊版であると断定していた。そして帰国後に詳細に版本を検討すると、驚くべき結果が得られたのだ。

 三点は共にもっともらしく「2005年8月第1版、同第1次印刷、印数5000、550千字。ISBN7-5063-3015-6、定価38.8元」などという内容の奥付を付しているが、訳者名を掲げていない。唯一編者名を掲げているのが『精編村上春樹作品集』であるが、表紙には「北岳文芸出版社」と明記しながら、奥付にはなぜか「新人民出版社」と印刷されている。

 同書の収録作品は『森』『風』『スプートニクの恋人』の長篇三作のほか、「ファミリー・アフェア」「ねじまき鳥と火曜日の女たち」「100パーセントの女の子に出会う」「パン屋再襲撃」など短篇六篇で、長篇三作は林少華訳を用いている。

 次の『村上春樹作品集』は大胆不敵にも官立団体である作協直系の作家出版社を版元として名乗っている。収録作品のうち『風』『中国行きのスロウ・ボート』『アフター』などはともに林訳を盗用しており、しかも短篇集『中国行き・・・』の一篇「悉尼的緑色大街(シドニーのグリーン・ストリート)」の標題から「緑」の一字を落とすというお粗末さだ。

 そればかりかこの偽作家出版社版は、中国で最も人気の高い『森』に対して、とんでもない改変を加えている。前半の第1〜5章に台湾1989年刊行の劉恵禎ほか四名共訳の故郷版『森』を採用し、後半の第6〜9章に香港1991年刊行の葉薫訳博益版を採用して、台湾・香港の異なる二種の版本を合成して『森』の中国語訳としているのだ。

ウーム 海賊版と知った上で、これらの本を買う人の心境が、よく分からないのである。
『村上春樹のなかの中国』1

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