『海を脅かすプラスチック(ナショナルジオグラフィック2018年6月号)』3

<『海を脅かすプラスチック(ナショナルジオグラフィック2018年6月号)』3>
図書館で『海を脅かすプラスチック(ナショナルジオグラフィック2018年6月号)』という雑誌を、手にしたのです。
先日も、『鳥たちの地球(ナショナルジオグラフィック2018年1月号)』を借りて読んだのだが、この雑誌の特集や記事が、骨太のコンセプトに裏打ちされていることに好感をもったのです。


【海を脅かすプラスチック(ナショナルジオグラフィック2018年6月号)】


雑誌、日経ナショナルジオグラフィック社、2018年刊

<商品の説明>より
【特集】
●海に流れ出るプラスチック:
丈夫で軽く、安価なプラスチックの発明は、人々の暮らしを大きく変えた。便利になった一方で、廃棄された大量のプラスチックが海へと流出している。海洋生物を介した人体への影響も懸念されるなか、この厄介な問題を解決しようと各地で取り組みが始まっている。
シリーズ 鳥たちの地球
●タンチョウ:
かつて絶滅が危ぶまれたタンチョウ。保護活動が実を結び、生息数が回復する一方で、課題も出てきた。

●消えた入植者たちの影:
16世紀、英国から北米大陸に入植を試みた人たちが姿を消した。400年にわたる謎を考古学が解明するか?

<読む前の大使寸評>
先日も、『鳥たちの地球(ナショナルジオグラフィック2018年1月号)』を借りて読んだのだが、この雑誌の特集や記事が、骨太のコンセプトに裏打ちされていることに好感をもったのです。

amazon海を脅かすプラスチック(ナショナルジオグラフィック2018年6月号)



ナショジオでは毎号、「鳥たちの地球」シリーズを楽しんでいるのだが、今月号を見てみましょう。
p86~87
<飛来! 総数3、うち幼鳥1、方向は北東:藤原隆雄>
 2月3日午前8時24分、北海道東部の鶴居村にある鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリに、タンチョウの総数調査を行なうスタッフの声が響いた。北東からやって来たつがいと幼鳥1羽が、なだらかにうねった雪原にふわりと舞い降りる。その後も続々と飛来し、御前10時を過ぎた頃には、総数が100羽を超えた。

 この場所にタンチョウが集まってくるのは、毎年11月から3月にかけて1日2回、デントコーンという飼料用トウモロコシを与える活動を実施しているからだ。もともとはこの地で酪農を営んでいた故伊等良孝さんが特別天然記念物のタンチョウを保護するために1966年に始めた活動で、その後、日本野鳥の会が伊藤さんと協定を結び、1987年にサンクチュアリを設置。今では環境省の保護増殖事業として、ここを含めた釧路地方の3ヶ所で給餌活動が行なわれている。これ以外にも、北海道庁が管理する給餌場が道東の19ヵ所にある。

 タンチョウの総数調査は、著名なタンチョウ研究者の正富宏之さんが生息数を正確に把握するために1985年に始めた活動だ。現在は釧路市のNPO「」が釧路、根室、十勝の各地方を含めた道東で、道内外から駆けつけた延べ200人近いボランティアの協力を得て、およそ10日間かけて毎年冬に実施している。

 調査の結果は、北海道庁が1952年から半世紀以上も続けているタンチョウの調査とともに、保護活動の方向性を決める重要な基礎データとなる。

 サンクチュアリでの調査には10人余りが参加した。給餌場に飛来する個体、飛び立つ固体、歩いて出入りする個体を成鳥、亜成鳥、幼鳥に分けてすべて記録し、標識の足環が突いた個体がいればその番号を書き留める。それに加えて、5分ごとに場内にいるタンチョウの総数を数える。この作業を、1羽もいなくなる夕方まで続ける。
(中略)

■絶滅の淵から復活
 日本のほか、中国、朝鮮半島、極東ロシア南部にも生息しているタンチョウ。世界にいる15種のツルの一種で、国内では北海道でのみ生息し、それもほとんどが道東に集中している。

 しかし、江戸時代には日本各地で記録が残っている。北海道大学の専門研究員、久井貴世さんが文献資料を基に歴史的な分布を調べたところ、東北や関東、中国地方、四国、九州でもタンチョウの渡来や生息が確認できたという。

 当時「蝦夷地」と呼ばれていた北海道内では、タンチョウは道東のほか、現在の札幌市を含む道央にも生息していたようだ。久井さんの研究によれば、タンチョウが蝦夷地の名産品として飼育用や食用、贈答用に捕獲され、その習慣は明治時代に入っても続いていたという。しかし明治半ばになると、タンチョウの記録は湿地や沼地が多かった道央に集中し、ほかの地域では途絶えてしまう。北海道庁は道央周辺の繁殖地で捕獲を禁止するなどの保護に乗り出すが、減少は食い止められなかった。

 1935年には釧路湿原の繁殖地が天然記念物に指定され、戦後は阿寒町や鶴居村で地元の人たちによる給餌活動が本格化し、52年にはタンチョウが特別天然記念物となる。生息数は順調に増え、分布は道東から道北、そして再び道央にも広がった。札幌市から80キロほど南東に位置するむかわ町では2011年以降、1組のつがいが定着している。現在の生息数はおよそ1800羽と考えられている。

 生息数が増えたことで、道東ではさまざまな問題が出てきた。タンチョウがコーン畑にまかれたばかりの種子をついばんだり、牧場で飼料を食べたりする被害が目立ってきたのだ。

 2016年、鶴居村の地域団体「タンチョウコミュニティ」の音成邦仁さんが中心になって、同村の農家80戸に聞き取り調査を実施した。それによると、タンチョウが農場の敷地内に毎年来ていると回答した農家は全体の8割近くにのぼり、この状況が10年以上続いているとの回答は6割以上あった。種まきや収穫直前の時期に畑に飛来すると「困る」と答えた農家はそれぞれ7割を超え、効果的な対策が求められている。だが、鶴居からタンチョウがいなくなってほしいと言う農家もほとんどいないと、音成さんは話す。農家は被害に頭を悩ませながらも、タンチョウと共存できる道を見つけようとしている。


『海を脅かすプラスチック(ナショナルジオグラフィック2018年6月号)』1:廃プラスチック問題

ちなみに、最近読んだナショナルジオグラフィックです。
『鳥たちの地球(ナショナルジオグラフィック2018年1月号)』2:耕す人:池澤夏樹
『鳥たちの地球(ナショナルジオグラフィック2018年1月号)』1:鴛鴦 世界一美しいカモ:福田俊司
『超監視時代(ナショナルジオグラフィック2018年4月号)』2:イズリントン区の監視カメラ
『超監視時代(ナショナルジオグラフィック2018年4月号)』1:「鳥たちの地球」シリーズ


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