『中国人のものさし日本人のものさし』2
<『中国人のものさし日本人のものさし』2>
図書館で『中国人のものさし日本人のものさし』という本を、手にしたのです。
北京五輪の聖火リレーで、どこに行っても繰り広げられたいざこざがあり、「どこに行っても嫌われる中国人」という側面が見えてきたわけで・・・
これがチャイナ・スタンダードというものかと思ったものです。
つまり、いつまでたっても自己認識ができないのが、中華という由縁なんでしょうか?
日中の「ありがとう」と「すみません」を、見てみましょう。
ウーム 「ありがとう」、「サンキュウ」、「謝謝」の意味にこれだけ重いものがあったのか。
『中国人のものさし日本人のものさし』1
図書館で『中国人のものさし日本人のものさし』という本を、手にしたのです。
北京五輪の聖火リレーで、どこに行っても繰り広げられたいざこざがあり、「どこに行っても嫌われる中国人」という側面が見えてきたわけで・・・
これがチャイナ・スタンダードというものかと思ったものです。
つまり、いつまでたっても自己認識ができないのが、中華という由縁なんでしょうか?
【中国人のものさし日本人のものさし】 ![]() 村山孚著、草思社、1995年刊 <「MARC」データベース>より 日本と中国は末長く仲よくつきあっていかなければならない隣り同士。中国人を知るユニークな比較文化論。挨拶、食願望、マナーなど暮らしの中で探った中国人の考え方の規準と行動原理を紹介。 <読む前の大使寸評> 北京五輪の聖火リレーで、どこに行っても繰り広げられたいざこざがあり、「どこに行っても嫌われる中国人」という側面が見えてきたわけで・・・ これがチャイナ・スタンダードというものかと思ったものです。 amazon中国人のものさし日本人のものさし |
日中の「ありがとう」と「すみません」を、見てみましょう。
p85~87 <「ありがとう」と「すみません」> ある商工団体の講演会で、中国人が客をもてなすことにかけて天才的であり、よく人を遇するという話をしたところ、質問の時間で異論をとなえる人がいた。その人は、ラジオトテレビで中国語を独習し、大いに張り切って団体の中国旅行に初参加したのだが、商店やレストランのサービスぶりにガッカリしたという。 それでも、友誼商店では「謝謝」といわれたが、町のデパートや本屋ではついぞ耳にしたことがなく、レストランでウェイトレスが運んできたスープをこぼしても「対不起」(すいません)ということばが出なかった、あれはどういうことなのか、というのであった。たしかにこれはおかしい。 一方、日本にきて半年ほどになる中国人の留学生から、日本人は礼儀正しく民主的だと思っていたが、住んでみると「ありがとう」、「すみません」は口先だけのことが多いし、敬語も相手の身分によってきびしく使い分けなければならない、これはどういうことですかと言われたことがある。これもたしかにおかしい。 双方がおかしいと感じあうことは、理解への第一歩を踏みだしたわけで、歓迎すべきことだ。きれいごとのつきあいでは長続きしないし深まりもしない。 サービスの問題はあとまわしにして、まず「謝謝」と「対不起」から検証していこう。いうまでもなく、訳せばそれぞれ「ありがとう」、「すみません」になるわけだが、使い方にはちがいがある。もともと、ことば、とくに会話はTPO抜きには考えられない。 その意味では、「ありがとう」と「謝謝」はちがうのだ。もちろん「ありがとう」と「サンキュウ」だってちがう。わたしははじめて飛行機内の案内の英語アナウンスを聞いたとき、おわりにいちいち「サンキュウ」というのに違和感を感じたものだった。 日本人は“礼譲民族”で、やたらに丁寧語や尊敬語を使い、とくにサービス部門従業員の客に対するそれは念入りだが、客のほうは横柄なことば使いをする連中が少なくない。たとえば、レストランで注文するとき、「サンキュウ語族」は注文品の名を言ったあとに、必ず「プリーズ」をつけるようだが、海外旅行で彼らの本拠を訪れる日本人はこれをつけず、ウェイトレスには「傲慢な客」の印象を与えることがあるらしい。 習慣や背景を考えなければあらないわけで、われら「ありがとう多用族」のものさしで「われこそは世界に冠たる礼譲民族なり」と胸を張り、「謝謝稀少族」に非礼のレッテルを貼りつけるのは見当ちがいだろう。 たしかに中国第三次産業のサービスぶりは、自他ともに認めるほど問題が多い。国営商店では「売ってくださる」のだから「謝謝」は客のほうから言わねばならぬ。だが、「謝謝」ということば自体に限っていえば、必ずしも従業員だけの罪ではなく、「謝謝」ということば自体が、「ありがとう」や「サンキュウ」のように気軽には出てこない重い意味を持っているように思われる。 |
ウーム 「ありがとう」、「サンキュウ」、「謝謝」の意味にこれだけ重いものがあったのか。
『中国人のものさし日本人のものさし』1
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