穏やかに自己貫徹・・・2本立て館

<穏やかに自己貫徹・・・2本立て館>
くだんの2本立て館に繰り出したが・・・・
今回の出し物は「モリのいる場所」と「ラッキー」であり、館主の設けたテーマは「穏やかに自己貫徹」となっています。

毎度のことながら、2作品を選ぶ館主のセンスには感心しているのですが、今回のテーマとしては、申し分ないんじゃないでしょうか♪

なお、大使がテーマを設けるなら「死を覚悟した演技」となるわけです。死を覚悟した役者とは、先ごろ亡くなった樹木希林とハリー・ディーン・スタントンですね。


【モリのいる場所】


沖田修一監督、2018年制作、H30.10.18観賞

<Movie Walker作品情報>より
「祈りの幕が下りる時」の山崎努と「あん」の樹木希林が洋画家・熊谷守一夫妻を演じるヒューマンドラマ。守一の自宅の庭には様々な動植物が生きている。守一は30年以上、それらをじっと眺めるのを日課にしていた。守一の家には毎日のように人が訪ねてくる。監督・脚本は、「モヒカン故郷に帰る」の沖田修一。出演は、「3月のライオン」前・後編の加瀬亮、「谷崎潤一郎原案/TANIZAKI TRIBUTE『悪魔』」の吉村界人。

<大使寸評>
文化勲章を辞退した熊谷守一夫妻の仙人のような生き方もさることながら・・・
気さくで、気丈な演技をしている樹木希林さんは、この時期、体はガンに冒されてボロボロであり、死を覚悟していたようです。

movie.walkerモリのいる場所


この映画は実話をもとに作られたのだが、文化勲章辞退のくだりを見てみましょう。

仙人と呼ばれた男、その独自の生き方より
日本経済新聞の「私の履歴書」に熊谷守一が登場した昭和46年、文化部記者として取材をおこなった田村祥蔵さんに、美術史家・山下裕二さんが話を聞きました。

山下:それから40何年経って田村さんは新たに「仙人と呼ばれた男」を書かれたわけですが、いろいろと知らなかったことが書いてありました。特に「えっ」と思ったのは文化勲章の件ですね。辞退されたということは知っていたのですが、この本の中ではものすごく激怒したという風に…。

田村:それは秀子夫人から聞いたのです。「人が人に勲章をやるなんて」と怒ったと。本音だと思います。袴をはいて授与式に出るなんて一番嫌いな人だったから。

山下:でも、文化勲章内定を知らせる使者が来た時に会ってはいるんですよね。「文化勲章は結構ですけど、これだけはいただいておきます」と、お土産に持っていったトランジスタラジオはもらったという逸話を何か別の本で読んだことがあります。

田村:あ、ほんと(笑)。周りもずいぶん勧めたそうですがね。熊谷さんは最後、「母ちゃん(※秀子夫人のこと)がもらった方がいいと思うんなら、もらってもいいよ」と言ったそうですよ。ところが、夫人は「本人があれほど嫌がってるのに、もらうことないと思いました」と言ったんです。これは「私の履歴書」の後に直接聞いたのかな。


この映画館では毎回、幕間にお昼の弁当を食べるのだが・・・・
今回はダイエーで買ったコロッケとサンドイッチでした♪


【ラッキー】


ジョン・キャロル・リンチ監督、2017年米制作、H30.10.18観賞

<Movie Walker作品情報>より
「パリ、テキサス」のハリー・ディーン・スタントン最後の出演映画。90歳のラッキーはいつもと変わらぬ日常のなかでふと、人生の終わりが近づいていることを思い知らされ、死について考え始める。小さな街の人々と交流しながら、彼は“それ”を悟っていく。監督は、「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」出演のジョン・キャロル・リンチ。出演は鬼才デヴィッド・リンチなど。

<大使寸評>
この映画のエンドロールでハリー・ディーン・スタントンを讃える歌が流れるので、この映画は役者スタントンへのオマージュなんだと知れるのです。
以前に出演した「パリ、テキサス」での存在感は出色のものであり、よく憶えています。

Movie Walkerラッキー


今回の2作品は、死を控えた役者が哲学的に演じているのを周りのスタッフが温かく見守っていることが感じられるわけでおます。
「モリのいる場所」の方はおふざけのシーンがあったりで、やや雑であるが・・・一方「ラッキー」の方は、乾いた死生観が貫かれていて、完成度はこちらが優るようです。

以前に観た『パリ、テキサス』の感想を付けておきます。

【パリ、テキサス】
パリ、テキサス
ヴィム・ヴェンダース監督、1984年独・仏制作、H24.1.31観賞

<Movie Walker作品情報>より
テキサスを舞台にひとり放浪していた男が妻子と再会するがまた再び去ってゆく姿を描く。監督は「ことの次第」のヴィム・ヴェンダース、出演はハリー・ディーン・スタントン、ナスターシャ・キンスキーなど。

<大使寸評>
出だしはモハベ砂漠あたりを歩くところや、ドイツ人監督ということで「バクダッド・カフェ」と同じであり・・・・
一言もしゃべらないトラヴィスが、このあとパリに行くんだろうか?と期待が膨らむツカミがいいですね。
ネタバレになるが・・・・テキサス州のなかにパリという町があるそうです(笑)

movie.walkerパリ、テキサス
パリ、テキサスbyドングリ


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