本に携わる職人たち2-R3

<本に携わる職人たち2-R3>
造本装丁に関心があるのだが・・・
最近は、版画家やイラストレーターとの関係が気になるわけです。
…で、この際、本に携わる職人たちにについて、集めてみました。

・木版画の楽しみ
・『小村雪岱随筆集』
・『装丁、あれこれ』
・『意匠の天才 小村雪岱』
・アール・デコの挿絵本
・装丁列伝
**********************************************************************
本に携わる職人たち1目次
・日本橋檜物町
・小村雪岱の版画がええでぇ
・本の顔
・鳥への挨拶
・造本装丁コンクールで『gallay』が受賞
・イラストノートNo.27(特集:本の仕事)
・藤田嗣治、本のしごと
・夏目漱石の眼
・佐々木マキが描く表紙
・気になる絵本作家
・百田尚樹さんの職人かたぎ

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R3:『木版画の楽しみ』を追加


<『木版画の楽しみ』2>
図書館で『木版画の楽しみ』という本を、手にしたのです。
著者の作品が目を引くのはもちろんであるが・・・
技法の説明が懇切丁寧で、和綴じの製本、版画の売り方まで網羅しているという優れもんやでぇ♪


【木版画の楽しみ】


関野準一郎著、平凡社、1983年刊

<「BOOK」データベース>より
古書につき、データなし

<読む前の大使寸評>
著者の作品が目を引くのはもちろんであるが・・・
技法の説明が懇切丁寧で、和綴じの製本、版画の売り方まで網羅しているという優れもんやでぇ♪

amazon木版画の楽しみ





<『小村雪岱随筆集』3>
図書館で『小村雪岱随筆集』という本を、手にしたのです。
おお 表紙の線描画が小粋ではないけ・・・背景が白一色というのがいいのかも♪


【小村雪岱随筆集】


小村雪岱, 真田幸治著、幻戯書房、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
大正から昭和初期にかけて活躍した装幀家、挿絵画家、舞台装置家の著者が書き留めていた、消えゆく江戸情緒の世界。没後、昭和18年(1943)に刊行された随筆集『日本橋桧物町』(30篇収録)に、新たに発掘された44篇を加え刊行。
【目次】
1 装幀と挿絵/2 女/3 舞台と映画/4 町と旅/5 雑/6 泉鏡花と九九九会
<読む前の大使寸評>
おお 表紙の線描画が小粋ではないけ・・・背景が白一色というのがいいのかも♪

rakuten小村雪岱随筆集
『小村雪岱随筆集』2:装丁への執着




<『装丁、あれこれ』2>
図書館で『装丁、あれこれ』という本を、手にしたのです。
紙の本にこだわりがある大使は、装丁にはかなり関心があるわけで、この本をチョイスしたのです。
それから、手元不如意もあって図書館に通っているわけで・・・そんなこんなで電子書籍にはあまり関心がないわけでおます。
(実は、手持ちのタブレットが故障して以来、電子書籍購入ができなくなった事情もあうが)

本の装丁の何たるかを・・・見てみましょう。
p40~42
紙の本ならではの装丁
「本屋さんの店頭で数ある本の一つを買い、家の居間などで手にとり、物語の世界への扉を開くように、表紙をめくる・・・本の装丁は、そんな時間の経過に介在している。その経過は、お芝居や映画を見る前みたいなものだ。そんな劇場的な時間と空間を創り出せないかと思い、本の装丁のデザインを考えている」。

 世界的アーティスト・横尾忠則の言葉だ。昨秋、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催された「横尾忠則 初のブックデザイン展」は圧巻だった。評価の高い氏の装丁だが、まとまった形で展示されるのは今回が初めてという。妖艶にして刃の切れ味を秘めたデザイン、三島由紀夫や寺山修司が絶賛した画、端麗な書、加えて泉鏡花文学賞受賞の筆力。書物の中身から外装まで、そのすべてに余人の追随を許さない、「ブックデザイン」という枠組みではとうてい括れない圧倒的なスケールだ。

 氏によれば、装丁依頼の99.999%は作家からの指名だという。著名作家にとっても、横尾忠則に装丁を委ねること自体がステイタスであり、またチャレンジなのだ。


【装丁、あれこれ】


桂川潤著、彩流社、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
紙の本と装丁は消えてしまうの?いやいや、どっこい生きている!「本」と「装丁」の面白さに惹かれる人びとをめぐる“本についての本”

<大使寸評>
紙の本にこだわりがある大使は、装丁にはかなり関心があるわけで、この本をチョイスしたのです。
それから、手元不如意もあって図書館に通っているわけで・・・そんなこんなで電子書籍にはあまり関心がないわけでおます。

rakuten装丁、あれこれ


『装丁、あれこれ』1



<『意匠の天才 小村雪岱』>
大学図書館の新刊コーナーで『意匠の天才 小村雪岱』という本を手にしたのです。
おお 市図書館の予約カートで待機している本を、ここでみっけ♪

「とんぼの本」シリーズなので、カラー画像満載であり・・・これぞビジュアル本の真価というところか。


【意匠の天才 小村雪岱】
小村

原田治(イラストレーター), 平田雅樹著、新潮社、2016年刊

<「BOOK」データベース>より
大胆にして繊細。豪奢ながらもさりげない。懐かしき江戸の姿を描きつつ、極めてモダンー。大正から昭和初期にかけて、主に大衆文化の分野で活躍した意匠家・小村雪岱。独自のデザイン感覚に貫かれたその作品世界は、泉鏡花にも愛されました。彼が手がけた貴重な装幀本から、挿絵、舞台美術、日本画まで、珠玉の名品150余点を一挙掲載。新資料や味わい深い名随筆も特別所収し、永遠に古びることなき天才の全貌に迫ります。

<読む前の大使寸評>
市図書館の予約カートで待機していたが、大学図書館でみっけ♪
「とんぼの本」シリーズなので、カラー画像満載であり・・・これぞビジュアル本の真価というところか。

rakuten意匠の天才 小村雪岱


雪岱の装丁本について、見てみましょう。
p46~47
<雪岱の装丁:平田雅樹>
 多色木版画による装丁本は、江戸の錦絵から続く伝統と西欧からの新しい感性が絶妙に呼応した工芸美である。

 しかし、この美しいオブジェが誕生し世界に類を見ない日本独特の書物文化が花開いたのは、明治も後期に入ってようやく洋装本という書物の形が我が国に根付いてから昭和初期に至りオフセット印刷が図版の主流となるまでの間、大正期を頂点とするわずか30年ほどに過ぎない。

 橋口五葉、鏑木清方、竹久夢二といった人々が数多くの美しい木版画装丁本を世に送り出したが、その中でも抜群に優れた仕事を残したのが小村雪岱である。

 一つ例を観よう。
 茶店が軒を連ねる祇園の街はすっかり雪に包まれている。その静かな情景を描いた函から本を取り出すと、場面は一変して、暖かな座敷に立つまだ表情に幼さの残る舞妓の姿が眼に飛び込む。表紙の木版画は50度摺りというだけあって、舞妓の細やかな指先や絢爛な衣装は息を呑むほど精巧で美しく、地には「・・・しろい蝋のやうな指がほの暗い光のなかでしなやかに働いて幾本となく小さな紙撚を・・・」と物語の断片が変体仮名交じりで摺り込まれる。耳の奥に「祇園恋しやだらりの帯よ」と小唄のひとつも聞えてくれば、心はすでにこの小説の世界へ引き込まれている・・・。

(追って記入予定)





<アール・デコの挿絵本>
図書館で『アール・デコの挿絵本』という本を手にしたが・・・
版画と造本に触れていて、大使のツボをクリーンヒットしているのです。

それになにより、彩色挿絵の頁が多くて、きれいな本になっています。


【アール・デコの挿絵本】
挿絵

鹿島茂著、東京美術、2015年刊

<商品の説明>より
■1920年代前後に登場したアール・デコの豪華挿絵本は、モード・ジャーナリスム隆盛を背景に、優れたイラストレーターや版画職人、裕福な購買層に支えられ、手間暇かけて少部数出版されたため、今日では稀覯本としてコレクター垂涎の的となっている。
■本書は、イラスト、活字組版、複製技術、アート・ディレクションが一体となって生まれる総合芸術の魅力を、さながら実際にページを繰るがごとく、表紙から奥付まで、造本上の部位毎に項目をたて、役割や特色を、名作から厳選した実例を添えて解説。また、バルビエ、マルティ、マルタン、ルパップの挿絵本の中から、その世界観をじっくり味わえる傑作をテーマ別に多数紹介。

<読む前の大使寸評>
版画と造本に触れていて、大使のツボをクリーンヒットしているのです。
それになにより、彩色挿絵の頁が多くて、きれいな本になっています。

Amazonアール・デコの挿絵本



挿絵本といえば版画との関係が深いが、そのあたりにふれたところを見てみましょう。

<ポショワールと板目木版>よりp92~94
 アール・デコの挿絵本を支えた二つの版画技術ポショワールと板目木版。一流のイラストレーターと卓越した技術をもつ職人との幸福な出会いが、後世まで語り継がれる見事な挿絵を生み出した。

■ポショワール
 現代のように写真製版によって、原画を複製する技術が未熟だった20世紀初め、一流のイラストレーターたちが多用したのがポショワール技法だった。版画職人ジャン・ソデによって完成されたこの技術によって、鮮やかな色彩表現となめらかで均一な彩色が可能となった。

■板目木版
 木材を縦割りにした板を使う板目木版は、木目を効果的に生かして、シンプルながら大胆な表現が可能な版画技法。1922年、ジョルジュ・バルビエが初めて板目木版による複製技法で制作した『チビリスの歌』は、浮世絵の研究によって独自の技術を開発した彫り師であり刷り師のF=L・シュミットの手によって、造本芸術史上に残る大傑作となった。


この本でもジョルジュ・バルビエの挿絵を多数紹介しているけど・・・ええでぇ♪
ネットでジョルジュ・バルビエの画像を探してみました。

ジョルジュ・バルビエの画像より

絵1

絵2

絵3

絵4



ネットで、この本の著者・鹿島茂氏によるトークイベントを見つけたのです。

2015/6/17稀代のブックコレクター鹿島茂氏が本を「解体」してまで見せたかった! アール・デコ挿絵本の美より

2015年5月20日(水) 代官山 蔦屋書店にて、『アール・デコの挿絵本: ブックデザインの誕生』(東京美術)の刊行を記念して、著者のフランス文学者でブックコレクターの鹿島茂氏によるトークイベントが開催された。

『アール・デコの挿絵本: ブックデザインの誕生』は、鹿島氏が所有する古書コレクションを例に、20世紀初頭のアール・デコ期につくられた豪華な挿絵本の楽しみ方を案内する一冊だ。本トークイベントでは、鹿島氏が新刊のテーマでもあるアール・デコの挿絵本の特徴と誕生の経緯を、日本の出版文化と比較しながら紹介した。

<貴重な『アール・デコの挿絵本』を徹底解体!?>
アール・デコとは、1910年代から30年代にかけてフランスを中心に世界的に流行した、装飾美術のスタイルのこと。この時代は、数々の上質の挿絵本が生まれた頃でもある。

鹿島氏はこれまで、練馬区立美術館で2011年から2013年まで3回、「鹿島茂コレクション」として、30年以上にわたって収集してきた挿絵本や版画の展覧会を行ってきたが、そのうち2012年と2013年はアール・デコに特化していた。今回の書籍の刊行は、過去の展覧会での「限界」が発端だったという。

「ケースに入れて本を展示するので、表紙を見せるか中の本文を見せるかの、どちらか一つしかなかったのです。既にボロボロになった本を数冊だけ、泣く泣く解体して展示しました。でも本のコレクターとしては、できればそれはやりたくない。しかし、こんなに美しい挿絵本を、全ページ見せたい。なんとかならないかなと思って作ったのが、この本なのです」(鹿島氏)

こうした経緯から本書は、ヴァーチャルな「徹底解体」を行った。つまり、挿絵本の複数ページを掲載することで、読者がさながら挿絵本を手にするような感覚で読めるように編集されている。表紙やジャケットから始まり、次に見返し、フォ・ティトル(仮扉)、フロンティスピス(口絵)、オール・テクスト(別丁の挿絵)、ヴィニェット(文字と組み込んだ小さな挿絵)、キュ・ド・ランプ(章末および巻末の空白部を埋める小さな挿絵)、巻末目次、限定部数を示したジュスティフィカシオン・デュ・ティラージュ(限定刷り詳細)と、アール・デコの挿絵本の構造を理解することができる。




<装丁列伝>
図書館で『装丁列伝』を手にしたが・・・
装丁専門の方々に知った人はいないのだが、版画家やイラストレーターが出てくるので、興味深いのです。

特に、版画と装丁の近縁性に触れていたので、借りる決め手になったわけです。


【装丁列伝】
装丁

臼田捷治著、平凡社、2004年刊

<「BOOK」データベース>より
明治の洋装本以来、日本の装幀文化は、時を追って深みを増し、奥行きを広げていった。編集者による仕事、詩人による仕事、著者自装、画家、版画家、イラストレーターたちによる仕事。そして杉浦康平と杉浦を師と仰ぐデザイナーたち。また一方、独自の世界を築き上げたミニマリストたち。現代日本の装幀文化の水脈を、幅広く掘り起こした注目の書。

<読む前の大使寸評>
昨今では、版画について個人的ミニブームになっているのです。
この本が版画と装丁の近縁性に触れていたので、借りる決め手になったわけです。

rakuten装丁列伝


まず、装丁と版画の近縁性に触れたあたりを見てみましょう。

<恩地孝四郎の装丁術>よりp45~46
 実作にとどまらず理論面でも深い検証を行って近代装丁術を確立したのが恩地孝四郎である。恩地は創作版画運動の推進者としても知られているが、装丁の仕事は明治後半の1911年から63歳で没する1955年までの44年間に及んでおり、同じ版画家の駒井哲郎や詩人の吉岡実など戦後装丁で中心的な活躍をした人たちの指標となった。

 駒井とはいうならば師弟関係があり、吉岡は戦後間もないころ、勤めていた出版社の使いで東京荻窪にある恩地邸に足を運んだことが装丁に関心をよせるきっかけとなった。

 版画家が装丁に豊かな足跡を残してきたのは、西洋において印刷術の力が広がるとともに、16世紀から書物の挿絵として版画の役割が高まったように、もともと書物印刷と版画とがその複数性において、よき伴走者さながらの親和の関係にあったからである。

 もちろん平面作品としての版画と三次元の装いである装丁とは次元を異にするし、たとえば恩地にしても、装丁の世界において洋画家や日本画家に比べて版画家のほうが優れているとは声高に主張してはいない。とはいえ、その恩地の評言には、他ジャンルの作家による場合も含めて、版画による装丁への信頼の想いがほのかに見え隠れする。

<戦後の版画家装丁>よりp52~54
 加納より1歳年下で、マルチタレントぶりをいかんなく発揮して1997年に63歳で急逝した銅版画の池田満寿夫も、富岡多恵子の詩集『カリスマのカシの木』を手始めに、アンドレ・ブルトン『超現実主義とは何か』など多くの装丁を行った。池田の装丁論に耳を傾けてみよう。
「私は画家だが、版画家でもあり、最近は小説家まで兼業しはじめた。版画家は印刷に深くかかわっているので、グラフィックデザイナーとある部分で共通項を持っている。文章の方も版画歴と同じくらいに20年間書き続けてきている。

 つまり私は装丁をする場合、著者の立場にたって本を眺められる条件も同等に持っていたのである。画家・版画家・文章書き、この三者の見識と経験で一冊の本を装丁するとなると、私のしてきたような装丁が出来あがる。

 もっともこのなかで一番欠落しているのがデザイナーとしてのセンスで、レイアウトが弱点になっている。極言すると、本の装丁の生命はレイアウトにあるといっても差しつかえないであろう。その一番大事な要素が一番弱いとしたら、これはもう装丁家としては落第である。それにもかかわらず、おくめんもなく装丁を引き受け、何十冊も手掛けてきたのは、どういうわけであろうか? 本に関わる仕事が好きでたまらなかったとしか言いようがない」(『池田満寿夫BOOK WORK』、形象社)。

 まことに率直な発言というべきだろう。「レイアウトが弱点」は池田だけのものではあるまい。通常、恩地のように書名などの書き文字にも才能を発揮した例を除いて、戦後では版画家が版下まで用意するケースは少ないのではなかろうか。版画家は装丁のプロではないんおだから。それだけに、書名の書体選択とかその構成、装画との兼ね合いについては、それを補佐するデザイナーと組ませるなど、担当編集者の配慮が重要になってくる。


次に、イラストレーターに触れたあたりを、見てみましょう。

天井


<装丁とかかわる多彩な才能>よりp79~80
 戦前には「挿絵画家」という呼称があったように、かつては文学と結びついた挿絵が広義のイラストレーションの世界の花形であり、それを担ったのは画家であった。ところが戦後に入って抽象表現主義や反芸術的な表現が隆盛になるにつれて、絵画は具体的な描写から離れて純粋化を深めていった。

 その結果、文学世界と疎遠になった画家にかわって時代の語り部となったのがイラストレーターだった。東京イラストレーターズ・クラブの発足と同じ64年の『平凡パンチ』や『ガロ』の創刊に示されているように、サブカルチャー、アンダーカルチャーも胎動しつつあり、書物の枠組みを超える活躍の場を押し広げつつあった。

 こうしたなか、宇野亜喜良、横尾忠則、原田雅夫、和田誠、粟津潔、田名網敬一、伊坂芳太良、辰巳四郎、山藤章二、長尾みのる、井上洋介、山口はるみ、真鍋博らの個性派が相次いで登場する。宇野のマックスファクターの化粧品広告と天井桟敷のポスターとか、横尾の状況劇場のポスターが一躍脚光を浴び、イラストレーターはたちまち時代の寵児となる。上記の多くはグラフィックデザイナーであり、同時にイラストレーターである人たちである。真鍋博は画家からの転身であった。

 イラストレーションはグラフィックデザインの一分野から、次第に独立したジャンルとして市民権を獲得するに至る。もともと出版デザインと深いかかわりのあるイラストレーターは、当然の成り行きとして装丁で活躍する人たちが多かった。


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