『日本の手仕事』2

<『日本の手仕事』2>
図書館で『日本の手仕事』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると・・・
山繭の織物、奈良墨、輪島塗、宮古上布、南部鉄器、等々・・・素晴らしい手仕事が載っています。


【日本の手仕事】


陸田幸枝著、小学館、1996年刊

<出版社>より
名もなき熟練の職人たちが、その技を手から手へ受け継いで、作り続けてきた日本の道具たち28選。ともすれば忘れ去られがちな、日常の名品を、今に伝える一冊です。取り寄せ情報付き。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると・・・
山繭の織物、奈良墨、輪島塗、宮古上布、南部鉄器、等々・・・素晴らしい手仕事が載っています。

amazon日本の手仕事



南部鉄器を、見てみましょう。
今や高価な民芸品は中国人が爆買いするそうで・・・嫌な時代になったものです。
p84~87
<あられ模様の鉄瓶>
平安末期から続く鋳物師の町、水沢で生まれる手作りの鉄瓶には、様々な古来の知恵と工夫が凝らされている。ほうっておけば錆びるが、慈しんで使えば、自然にいい姿に枯れる。

 鉄瓶のお湯が沸くときの、静かな音がいい。冬の日に火鉢の上でゆらゆら立ち昇る蒸気の和やかさは、なによりである。
 水沢の鉄器作りは、平泉の全盛時代に藤原清衡が、近江の国から鋳物師を招いて鋳造させたのが始まりといわれている。

 江戸時代には伊達藩の保護のもとに、合戦のときには武具や砲筒を、生産には農具を、庶民の暮らしには鍋窯を、寺院の梵鐘から神社の狛犬まで、必要とあらばなんでも作った。
 鉄を溶かして鋳型に流し込んで形を作る。ざっと40工程はすべて手作業で800年前とそう変わりない。

 硬くて丈夫な鉄にも、泣き所がある。錆である。鉄器作りの要は、いかに錆を制すかの戦いである。
 鉄瓶には、二重三重に錆腐蝕止め対策が施されている。新しい鉄より錆びにくい古鉄を鋳造し、溶ける手前まで炭火で焼いて、錆止めの酸化皮膜をつける。生漆と錆液を塗り重ねて仕上げる。

 「鉄瓶を何百回と火にかけても、もつのは和漆と錆のおかげです。それも土用錆がいい」 土用の暑い最中に、屑鉄と酢と煎茶を混ぜて3ヶ月おいて錆液を作る。錆をわざわざつける。そんなことをしたら、敵に塩を送るようなものではないか、と素人は思う。
 ところが、茶のタンニンの作用で黒い液になった錆が、錆と腐蝕を止めるばかりか、光沢のある黒で化粧までするのである。

 南部鉄瓶についている粒々を、あられ模様という。古くからのデザインだそうだ。型がやわらかいうちに、絵杖で押してあられ模様をつける。鉄瓶1個に多いものは6000個もの粒を、「苗を植えるように」目分量で等間隔に押していく。

 古老によると、これも用があってのこと。薄ものをよしとする南部鉄瓶は、重いのを嫌う。あられを打つことで厚みを出すと、湯が早く沸き、冷めにくくもなる。球面が多くなれば、光の反射面も大きくなって光沢がでる。難しく根気のいる仕事で、鋳物師の腕の見せ所でもあるらしい。


『日本の手仕事』1

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