『日本の手仕事』1

<『日本の手仕事』1>
図書館で『日本の手仕事』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると・・・
山繭の織物、奈良墨、輪島塗、宮古上布、南部鉄器、等々・・・素晴らしい手仕事が載っています。


【日本の手仕事】


陸田幸枝著、小学館、1996年刊

<出版社>より
名もなき熟練の職人たちが、その技を手から手へ受け継いで、作り続けてきた日本の道具たち28選。ともすれば忘れ去られがちな、日常の名品を、今に伝える一冊です。取り寄せ情報付き。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると・・・
山繭の織物、奈良墨、輪島塗、宮古上布、南部鉄器、等々・・・素晴らしい手仕事が載っています。

amazon日本の手仕事



宮古上布を、見てみましょう。
p108~114
<ブー畑の風の織物>
不思議なもので、藍の色は冬暖かく夏は涼しげに映る。苧麻の茎を極細の糸にし、藍で濃紺に染めて織り上げる。かつて琉球王朝の貴族たちは、つややかに透き通る麻織物を、黒水晶にたとえたという。(宮古では苧麻の皮を剥いだ生の繊維をブーと呼ぶ)

 ブー畑の緑はまぶしい。
 風が吹くたびに背丈ほどもある苧麻が揺れて、光のしぶきが飛び散るようだ。
 この草が、うんざりするような手間仕事を経て、薄羽のような麻織物宮古上布になる。上布とは、琉球王朝に納めた最上の織物である。

 「ほら、これは、島ではブーというんですけど、切ってみてください」
 宮古上布織物組合の平良隆さんは苧麻の茎を折り、あわびの貝殻で薄皮を剥いで差し出した。

 細くて、なんなく切れそうに見えるが、水気を含んだ繊維は、指に跡がつくほど引っ張っても切れない。
 「忍者が持っていた縄は、これですよ。丈夫で軽くかさばらない。私も旅行に持ち歩いています」
 繊維を裂くと、蜘蛛の糸のようなごく細い糸になる。

 風が吹くともつれてしまうような、軽い糸で手織る麻織物は、透けるほど薄く、しかも丈夫だ。
 ただ乾燥すると切れやすく、滑りがよくないので、織りづらい。
 「いつ織り始めたか、忘れる頃に仕上がる」
 と織り手は笑っていう。

 「いい糸だと、織りやすいしきれいに仕上がります。上手な人の糸は織ればわかります。切れないんです」
 いい糸を作れる人は、宮古でも数少なくなった。

 折り紙つきの糸を作る宇座かなさんは、糸績み75年の達人である。
 口に繊維を食わえて、湿らせながら、30cmから1mの長さの繊維を左手薬指の爪の角で裂いては、指先で撚りをかけてつないでいく。

 1本の糸の長さは6000m。数ヶ月かかって3万m分をつないで、やっと1反の経糸分になる。


うりずんブー
苧麻の皮をあわび貝でこそげ落として繊維をとる。あわび貝の鋭すぎないエッジが程よい。

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