『翻訳出版編集後記』1

<『翻訳出版編集後記』1>
図書館に予約していた『翻訳出版編集後記』という本を、待つこと4日でゲットしたのです。
先日、工藤幸雄著『ぼくの翻訳人生』という本を読んで以来、ちょっとした翻訳出版ミニブームとなっているのです。


【翻訳出版編集後記】


常盤新平著、幻戯書房、2016年刊

<「BOOK」データベース>より
早川書房における十年間の編集者生活。英米のエンターテインメント小説やノンフィクションを刊行し、出版界に新たな道を拓いた著者が、自らの体験を基に翻訳出版のあり方を問う、傑作回想記、新発掘!

<読む前の大使寸評>
先日、工藤幸雄著『ぼくの翻訳人生』という本を読んで以来、ちょっとした翻訳出版ミニブームとなっているのです。

<図書館予約:5/21予約、5/25受取>

rakuten翻訳出版編集後記


翻訳ものの書評が語られているので、見てみましょう。
p257~259
 早川書房を辞めてから、翻訳ものの書評を書く機会にめぐまれた。書評などという難しい仕事ができるのかとはじめは心もとなかったが、幸いにも現在までつづいている。
 もっとも、失敗はある。3年か4年前に出たミステリーの書評を書いて、恥をかいている。しかし、『笑う警官』も『ジャッカルの日』も第一番に書評で取り上げたのは、この私なのだという妙な自信もある。

 しかし、今でも私は書評を書いているつもりはない。翻訳出版がいくら盛んになったとはいえ、翻訳ものがいぜんとして差別されているという被害者意識があるので、すぐれた翻訳ものの新刊に接したときは、その本の広告のコピーを書くような気持ちで、書評を書いてきた。私の書評で1冊でも多く売れてくれればいいいと思っている。
(中略)

■誤訳はすぐに見つかるが名訳はみえてこない
 書評については、早川書房時代に苦い思い出がある。それはハヤカワ・ノヴェルズの第1冊となったジョン・ル・カレの『寒い国から帰ってきたスパイ』である。ハヤカワ・ノヴェルズはこのスパイ小説で最高のスタートを切ったし、『寒い国から帰ってきたスパイ』はスパイ小説の傑作であると私はいまでも信じているが、いわゆる玄人筋の評判はかならずしもよくなかったのである。

 これはおそらくジョン・ル・カレが役人で新人だったからだろう。ただそれだけのことで、「玄人」たちはケチをつけた。当時はジェームズ・ボンド全盛の時代だったので、「玄人」はこのようなスパイ小説の出現が面白くなかったのだろう。それでも、大方の書評は好意的だったし、本そのものに力があったから、『寒い国から帰ってきたスパイ』は幸いにも成功した。

 ところが、その「玄人」たちは『ジャッカルの日』を激賞している。矛盾しているじゃないか、節操がないじゃないかと言ってもはじまらないのであるが、私は釈然としない。

 翻訳ものの書評というと、すぐ誤訳が問題になる。しかし、私は誤訳には寛大なほうである。自分がちょいちょい誤訳するからではない。誤訳は誰にでも簡単に見つかるからである。ことに最近は日本語論が盛んだから、誤訳が見つかりやすい。

 翻訳ものを書評するので、私はかなりの新刊をこの7、8年読んでいるけれど、誤訳が多いので、途中で投げ出したという本は皆無だった。翻訳の質はまちがいなく向上しているのである。英語のエンターテインメントに関するかぎり、私の同業者はみな達者なものだ。

 ただし、読みやすいからといって、いい訳だとはいいきれない。名訳こそ見えないのであって、たまたま原文にあたってみて、はじめて名訳であることを知る。


ジョン・ル・カレといえば、映画『ナイロビの蜂』(The Constant Gardener)の原作者であるが、この映画にいたくしびれた大使は、原作を原語で読んでみようと思い立ったのです。
・・・だけど、予想にたがわずあえなく途中で投げ出したのだが(汗)。


【The Constant Gardener】
蜂

ジョン・ル・カレ著、POCKET BOOKS、2001年刊

<商品説明>より
イギリス人外交官ジャスティン・クウェイルの趣味はガーデニング。自己流のフリージア栽培に凝り、暇さえあれば、ナイロビにある自宅の庭園で過ごしている。それに、かなり年下の魅力的な妻、テッサを溺愛する夫でもある。一方、テッサはジャスティンとは正反対。社会改革を熱烈に望み、「この世で一番珍しいもの、つまり正義を信じる弁護士」として働いている。その活躍ぶりは、「アフリカ貧者のダイアナ妃」の異名をとるほどだ。しかしそのテッサが、こっそり訪れていた人里離れたケニアのトゥルカナ湖で、死体となって発見される。衣服をはぎ取られ、レイプされて。旅の同行者である、コンゴ系ベルギー人のハンサムな医師、アーノルド・ブルームの姿は消えていた。と同時に、クウェイルの、のんびりした生活も消し去られたのである。

<読む前の大使寸評>
映画『ナイロビの蜂』の原作The Constant Gardenerということで、借りたが・・・
読破はいつになるやら?

AmazonThe Constant Gardener
ナイロビの蜂(The Constant Gardener)byドングリ

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