『鉄の文化誌』6

<『鉄の文化誌』6>
図書館で『鉄の文化誌』という本を、手にしたのです。
先日、『森の仕事と木遣り唄』という本でたたら製鉄について読んだところである。森との関わりが深い製鉄は、まあ個人的なツボなので、この本をチョイスしたのです。



【鉄の文化誌】
鉄

島立利貞著、星雲社、2001年刊

<「BOOK」データベース>より
人類が鉄を発見してから5000年。鉄の歴史は人類発達の歴史である。そしてこれからの未来の発展にどのように関係し、役立っていくのであろうか。
【目次】
第1章 古墳時代(地球は鉄の星/ヒッタイトの鉄器/古代の製鉄炉 ほか)/第2章 中世(レン炉/低シャフト炉/たたら吹き製鉄法 ほか)/第3章 近世(高炉/鉄と炭素/高炉の西漸 ほか)

<読む前の大使寸評>
先日、『森の仕事と木遣り唄』という本でたたら製鉄について読んだところである。森との関わりが深い製鉄は、まあ個人的なツボなので、この本をチョイスしたのです。

rakuten鉄の文化誌

蒸気機関蒸気機関


森林保護からはなれて、蒸気機関のあたりを、見てみましょう。
p117~119
<蒸気機関> 
 ワット機関は、ニューコメン機関に比べて熱効率が格段によく、石炭の消費量は4分の1以下であったという。その後もジョン・ウィルキンソンは、蒸気機関の改良につとめ、さまざまのタイプの熱機関を発明し、その使用分野を拡張し、産業界への貢献は著しかった。 

 ワット機関が普及するまでは、通常、工場は河川の畔に建てられ水車によって、工場内の機械設備の動力源にしていたが、ワット機関によって、何時でも何処でも、強力な動力が得られるようになり、たまたまこの時代にイギリスに興った産業革命の推進力になった。

 ワットはボールトン(企業家、機械技術者)と組み、多数の蒸気機関を製作し、産業革命時代の基幹産業、繊維工業への普及に努めた。
 彼らが最初の25年間に製作した蒸気機関325台のうち、繊維関係の工場だけで124台が使われた。

 ワットはまた、工学の基礎になる種々の仕事もしている。特に著名なものが、動力の観念およびその測定法の確立、目安としての馬力の制定がある。いまでは馬力は使われていないが、その代わり、彼の名からきたワット、キロワットが公認されており、蒸気機関はいまでは歴史的なものになりつつあるが、単位ワットは、日常語として残っている。

 このように、ワットの業績ばかり推賞され、もとの熱機関の発明者ニューコメンの名はとかく忘れられがちのように思える。
(中略)
 それより、ニューコメンの最初の着想こそ偉大な功績というべきである。彼の手柄は、円筒形のシリンダーの中に、気化と液化を繰り返す水蒸気を導入し、熱を「力学的な力」に変換させる装置を思い付いたことであろう。

 これこそ、彼の偉大な発明であった。現在使われている自動車のガソリン・エンジンもディーゼル・エンジンもニューコメンが最初に着想したものと同じ円筒型シリンダーの中をピストンが運動して「熱を力に変換」する装置になっている。

 この分野の物理学は、実用が先立ち理論が後からできたといわれている通り、その熱力学の創始者の一人サジ・カルノー(フランスの物理学者)は、円筒型シリンダーとピストンの加熱と冷却を繰り返し、シリンダー内の気体を膨張、収縮させる思考実験を基に熱を力学的な力に変換する理論を導いた。

ウン 野だたらから始まって・・・木炭高炉、コークス高炉、蒸気式送風機を経て・・・熱力学理論までたどりついたわけで・・・まさに文化誌であったなあ♪

『鉄の文化誌』5:幕末の鋳鉄砲
『鉄の文化誌』4:近世ヨーロッパのコークス高炉
『鉄の文化誌』3:近世ヨーロッパでの製鉄および森林保護
『鉄の文化誌』2:たたら製鉄のルーツ
『鉄の文化誌』1:日本の「たたら吹き製鉄法」

『森の仕事と木遣り唄』2:たたら製鉄

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