『ウニはすごい バッタもすごい』5

<『ウニはすごい バッタもすごい』5>
図書館に予約していた『ウニはすごい バッタもすごい』という本を、待つこと5ヶ月でゲットしたのです。
本川さんの著書の素晴らしさは、前著『ゾウの時間 ネズミの時間』で、よく覚えていました♪



【ウニはすごい バッタもすごい】
ウニ

本川達雄著、中央公論新社 、2017年刊

<「BOOK」データベース>より
ハチは、硬軟自在の「クチクラ」という素材をバネにして、一秒間に数百回も羽ばたくことができる。アサリは天敵から攻撃を受けると、通常の筋肉より25倍も強い力を何時間でも出し続けられる「キャッチ筋」を使って殻を閉ざすー。いきものの体のつくりは、かたちも大きさも千差万別。バッタの跳躍、クラゲの毒針、ウシの反芻など、進化の過程で姿を変え、武器を身につけたいきものたちの、巧みな生存戦略に迫る。

<読む前の大使寸評>
本川さんの著書の素晴らしさは、前著『ゾウの時間 ネズミの時間』で、よく覚えていました♪

<図書館予約:(8/20予約、1/14受取)>

rakutenウニはすごい バッタもすごい 


「第5章 ナマコ王国」から棘皮動物を、見てみましょう。
p211~214
<棘皮動物はちょっとだけ動く> 
 動物は大別して2種類、すばやく動くもの(運動指向型動物)と、専守防衛のもの(防御指向型動物)に分けられるだろう。

 運動指向型のものは、足に自信がある。脊椎動物がこの代表。発達した四肢やヒレがあり、すばやく動く。また発達した眼をはじめとする感覚器官をもち、敏感に餌の存在を感じてすばやくそこに向かい、他に先んじて確保する。敵の存在も敏感に感じてすばやく逃げる。それを可能にする感覚器官が発達し、感覚器官がとらえた情報をすばやく的確に処理する神経系も発達している。ただし体の防御はそれほど発達していない。重い鎧で身を守っていたらすばやくは動けないからである。頼るのは逃げ足の速さ。ところが、より速くなろうと筋肉を発達させれば、捕食者の目には、よりおいしい餌に見えてくるわけで、余計に狙われる心配もふえることになる。

 防御指向型の動物は逆で、サンゴ・フジツボ・固着性の貝がその代表。立派な殻で身を守っており、逃げることも餌を探して歩くこともしない。そのため、運動器官・感覚器官・神経系は発達していない。

 棘皮動物は以上二つのどちらとも違い、ちょっとだけ動く動物である。これは動物としてはまことにめずらしい。キャッチ結合組織が軟らかい時には、体はある程度のしなやかさをもち、のそのそとではあるが運動可能である。キャッチ結合組織*が硬くなると防御指向型に匹敵する良い防御をもつことができる。

 運動指向型の動物が餌にしようと思っても、手間と危険を伴うためにとても手に負えないとあきらめるような餌(たとえば藻類や貝やサンゴ)でも、棘皮動物には良い防御があるため、食べ歩くことが可能になる。防御指向型のものは、流れに乗ってくる有機物の粒子(フジツボや貝の場合)や、光(サンゴの場合)のような、向こうからやって来るものしか餌にできないのに対し、棘皮動物は、のそのそとではあれ、動くことができるから、向こうからやって来ないものでも餌にできる(ただし逃げ足の遅いものに限る)。

 さかんに動く動物と、まったく動かない動物との間で、ちょっとだけ動く生活をしているのが棘皮動物である。ちょっとだけ動ければ、どちらの動物も手に入れることができなかった餌を独占できる。いわば「隙間産業」で身を立てているのが棘皮動物。他と競い合うことなく、平和裏に天国の暮らしを実現してしまったのが彼らであり、それも「小さな骨片がキャッチ結合組織でつづり合わされた」類い稀な支持系を開発したおかげだった。

*【注記】:ガンガゼの棘のところでも述べたが、キャッチ結合組織の際だった特色は、硬さが神経の支配を受けていること。ガンガゼ同様、ナマコも体に影が落ちると、皮を硬くして身構える。ナマコもウニも眼という視覚専門の感覚器官をもっていないが、体表に分布している神経が光や影を感じることができる。


棘皮

『ウニはすごい バッタもすごい』1:昆虫の骨格
『ウニはすごい バッタもすごい』2:昆虫と水の関係
『ウニはすごい バッタもすごい』3:巻貝の構造
『ウニはすごい バッタもすごい』4:飛翔の仕組み

『ゾウの時間 ネズミの時間』1:生物界には車輪がない
『ゾウの時間 ネズミの時間』2:クチクラの外骨格

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