『老後破産』2

<『老後破産』2>
図書館で『老後破産』という本を、手にしたのです。
大使の漠然とした不安は、この本に要約されているのかも?
もう手遅れかも知れないが、対策を立てなあかんなあ。


【老後破産】
老後

日本放送協会、新潮社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
年金だけでは暮らしていけない!平均的な年金支給、自宅を所有、ある程度の預貯金…それでも「老後破産」は防げない!なぜ起きるのか、その実態はどうなっているのか、予防策は?「予備軍」も含め、驚くべき現状を追った衝撃のルポ!

<読む前の大使寸評>
大使の漠然とした不安は、この本に要約されているのかも?
もう手遅れかも知れないが、対策を立てなあかんなあ。

rakuten老後破産


ひとり暮らし高齢者の実態を、見てみましょう。
p70~74
<第2章 夢を持てなくなった高齢者たち> 
■介護サービスを切り詰めたい! 
 年金だけで暮らしている高齢者の中には、病院に行くことさえ我慢している人が少なくない。しかし、命に関わる病気を患えば、医療費は削ることのできない出費となる。できる限り我慢していたとしても、病気が悪化すれば、借金をしてでも病院に行かざるを得ないケースが大半だ。

 一方で、どれほど不自由があろうが、限界まで我慢して切り詰めるのが「介護サービス」だ。都内の訪問介護ステーションなどを取材した時、
「もっとヘルパーや看護士の訪問回数、時間を増やしたい」
 という声を数多く聞いた。

 たとえば、足腰が不自由な高齢者の自宅に週に1回、1時間、ヘルパーが訪問しているとする。わずか1時間では、掃除をして、食品などの買い物をすれば終ってしまう。入浴の介護、食事作り、洗濯など、支援したいことは山ほどあるのに、それをしてあげられないのが心苦しいと訴える介護ヘルパーは多い。それでも「利用者がお金がないから」という理由で、介護サービスは増やせないのだ。

 介護保険は、高齢者の身体の状態や認知症などの病気の程度によって介護サービスを必要とする段階を5段階に区分していて、要介護「1」から「5」まである。段階ごとにサービスを利用できる時間数や内容などに幅があり、その範囲内でサービスを組み合わせて利用することになる。しかし、認められている上限よりも切り下げて利用する人が増えているのだ。

一方で、ひとり暮らし高齢者が増えていて、介護サービスの必要度は増している。仮に、介護保険の上限いっぱいまで受ければ、原則、介護サービスの費用は1割負担となる。だが、その1割負担が支払えず、上限いっぱいまで利用できない人が少なくない。さらに、ひとり暮らしで寝たきりの高齢者など、介護保険で認められている上限を超えて、訪問サービスを利用したい場合は、超えた分は全額自己負担となる。

 1割負担でも、1回1時間ほどであれば、サービスによって差はあるものの概ね500~千円程度かかる。これが、全額自己負担であれば、1万円以上かかることになる。独居高齢者が安心して、不自由なくひとり暮らしを維持するための介護費用は、年金暮らしの人にとっては重い負担なのだ。そして「金の切れ目が、アービスの切れ目」とでも言おうか…経済的にギリギリの暮らしをしている年金生活者の多くは、十分なサービスを受けられずにいるのだ。

 2014年7月、取材で訪れたのは東京・北区の訪問介護ステーション。看護士でもあり所長でもある横山美奈子さんは、費用が払えないため、十分な訪問サービスを受けられない人が増えていて、自宅で暮らす高齢者を支えていくのは大変なことだと話してくれた。

「私たちのステーションで訪問サービスを利用しているお年寄りでも、もっと看護や介護サービスを利用したいという人は多いですよ。看護士としても体調のことを考えるともっと訪問したい高齢者はいらっしゃるのですが、その分お金がかかりますしね」

 横山さんは、介護を切り詰めている深刻なケースを是非知って欲しいと同行取材させてくれることになった。

■使いたくても使えない介護保険 
 都内には、古くからある都営団地が少なくない。中でも北区の都営団地は、高齢化率50%。単身世帯も目立って増えてきている。この団地を担当している横山さんは、もっと介護サービスを受けてもらいたくても、年金で払える限度内で我慢しているケースが増えていて心配で仕方ないと言う。
 そうした中でも、特に気になっているという80代の女性を紹介してくれることになった。この団地でひとり暮らしをしている菊池幸子さん(仮名)だ。

 横山さんが訪問看護で菊池さんのもとを訪れる時、同行させてもらうことになった。都営団地に入ると、横山さんはまず郵便受けが並んでいるコーナーに向かった。菊池さんの郵便受けには、頑丈な南京錠がついていたが、慣れた様子でダイヤルを回すと、中から部屋の鍵を取り出した。

 「菊池さんは、足腰がかなり弱っていて、立っているのもやっとの状態です。お邪魔するたびに、玄関先まで出てきてもらうのはかえって危ないので、訪問看護師やヘルパーは暗証番号を事前に知らされていて、部屋の鍵は自分で開けて入ることにしているんです」
 横山さんは、菊池さんの部屋まで行くと、取り出した鍵でドアを開けて「こんにちは、入りますね」と大きな声で呼びかけながら、ひとりで部屋に入り、取材スタッフには「ちょっとここで待っていてください」と声をかけた。

 玄関先でしばらく待っていると、「どうぞ」と声をかけられ、おそるおそる部屋の奥へ入っていった。菊池さんは、初対面の取材スタッフにも人なつこい笑顔で迎えてくれた。
 「待たせてごめんなさいね、トイレに行っていたものだから」
 菊池さんが恥ずかしそうに説明してくれた。
 「私、リウマチの影響で足がとても痛いんですよ。トイレまで歩いていくのは大変だから、トイレはここでするようにしていてね」

 足をさすりながら、ポータブルトイレを指した。両足は、膝から下がぱんぱんにむくんでいた。じっとしているだけでも痛みがあるという。特に足首から先は、ひどく腫れていて、くるぶしが見えないほど膨れあがっていた。


『老後破産』1

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